AWS re:Invent 2025 で Amazon Leo のブースが展示されていました。
本稿は、ブースでご説明いただいた内容などの紹介になります。
はやくも re:Invent ロスに陥っています。
内村でございます。
私は以前(確認したらサーバーワークスにジョインする前でした)から、低軌道衛星ネットワーク「Project Kuiper」について興味があり調べておりました。
2025年11月に新しいブランド「Amazon Leo」として正式発表されました。
そして今回の AWS re:Invent 2025 では、その Amazon Leo の専用ブースが会場に登場。
ずっと注目していたプロジェクトだったので、これは絶対に外せないと思い、足を運んできました。

本記事では以下を技術に詳しくない方にも伝わるようにまとめてみました。
- Amazon Leo が目指している世界
- re:Invent 会場のブースの様子
- 自分がなぜここまでワクワクしているのか
内容についての諸注意
当記事は 2025年12月時点で調査した製品、サービス内容を記載しています。 最新の情報に関しては各種公式サイト、マニュアル等をご確認下さい。
当記事作成の際には十分注意しておりますが、内容に公式と相違がある場合は公式を優先とさせていただきます。
当記事内の試算およびそれに準ずる内容は、本資料の説明のために用いるものであり、不利益が生じた場合、一切の責任は負いかねますので予めご了承ください。
- 内容についての諸注意
- Amazon Leo とは?(旧 Project Kuiper の正式ブランド)
- re:Invent 会場の Amazon Leo ブースの様子
- なぜ私はここまでワクワクしているの?
- これから関わっていきたいこと
- まとめ
Amazon Leo とは?(旧 Project Kuiper の正式ブランド)
まずはおさらいです。
Amazon Leo は、これまでコードネーム Project Kuiper として開発されてきた、Amazon の衛星インターネットサービスの正式名称です。
ポイントをざっくり絞ると、こんなサービスです。
- 地上から数百 km 上空の『低軌道(Low Earth Orbit:LEO)』に 3,236基の衛星(2025年12月現在 確認できる情報の限り)を飛ばし、地球全体をカバーするネットワークを構築
- 2025年12月時点で約150基が軌道上に配置済み
- 衛星同士はレーザー(光通信)でメッシュ状に接続され、高速なバックボーンを形成
- 地上にはゲートウェイ局と光ファイバー網を整備し、インターネットや AWS クラウドに接続
- 利用者は、用途別に用意された 3 種類のアンテナ端末を通じて接続
アンテナ端末のラインナップ
アンテナ端末は、現時点で次の 3 種類が公開されています。
- Leo Nano
- 持ち運び可能なコンパクト端末
- 最大 100 Mbps クラスを想定
- Leo Pro
- 一般家庭や小規模拠点向け
- 最大 400 Mbps クラス
- Leo Ultra
- 企業・産業用途向けのハイエンド端末
- 最大 1 Gbps ダウンリンク/400 Mbps アップリンクを目標としたフェーズドアレイアンテナ

Amazon Leo はこれを『空に浮かぶ光ファイバー("fiber in the sky")』と表現しており、家庭向けだけでなく、企業・公共・遠隔地のインフラなど、幅広い用途を視野に入れています。
re:Invent 会場の Amazon Leo ブースの様子
ブースの第一印象は、「とにかく地球がデカい」でした。
巨大な地球儀と軌道トラック

ブース中央には、大きな地球儀型のディスプレイが設置されており、その表面には Amazon Leo の衛星軌道やカバレッジが映し出されています。
衛星のトラックが帯のように地球を取り巻いていて、『この軌道を 3,000 基以上の衛星がぐるぐる回るのか…』と、スケール感が掴めました。
映像で描かれるユースケース
背景の大型スクリーンには、以下の映像が流れていました。
- コインランドリーのような日常の生活現場
- インフラの少ない地域
「特別な場所」ではなく「どこにでもある日常」を舞台にしているのが印象的で、「インターネットが届きにくい地域を、当たり前にオンラインにつなぐ」というメッセージを感じました。
タッチディスプレイでのインタラクティブな説明
手前にはタッチパネルの端末が設置されていて、インタラクティブに閲覧できるようになっていました。
- サービスの概要
- 衛星やアンテナの説明
- 想定される利用シナリオ
残念ながら細かな技術仕様まではメモできなかったのですが(自分の英語力では聞き取れず……)、「住宅・ビジネス・公共インフラ」など、複数のカテゴリ別にユースケースが整理されていたのが印象的でした。
なぜ私はここまでワクワクしているの?
私が以前 (Project Kuiper) からなぜここまで惹かれているのかを棚卸しする意味込めて、言語化してみました。
「繋がらない」を前提にしなくていい世界
日本でも山間部や離島、海外でもインフラが未整備なエリアでは「そもそもネットが引けない」ことがシステム設計上の前提になりがちです。
- オンプレ前提のシステム
- データはオフライン持ち帰り
- バックアップ回線の確保も一苦労
上記の制約が、ビジネスや行政サービスのアイデアを縛ってきました。
Amazon Leo のような LEO 衛星ネットワークが本格運用されると、以下の世界に近づきます。
- まずはクラウドにつなぐ前提で考える
- 地理的制約は、ほぼレイテンシだけ
日本の企業や自治体にとっても、決して遠い話ではなくなりつつあると感じます。
「AWS × 通信インフラ」というキャリアの交差点
自分自身、これまで AWS を活用したクラウドアーキテクチャや運用支援に関わってきましたが、Amazon Leo はそこに『物理インフラとしての通信網』が直結してくる世界です。
- 災害対策(BCP)
- 既存回線がダウンしても、Leo アンテナ経由でクラウドに接続
- 農業・漁業・工場など、遠隔地の IoT/映像モニタリング
- センサーやカメラのデータを、直接 AWS に送信
- 海外拠点を含むグローバル企業のネットワーク
- 地上回線に頼りきらない、冗長なバックボーンとして活用
このようなユースケースが、かなり現実味を帯びて見えてきます。
「AWS の上でアプリケーションを作る」だけでなく、
「AWS にどうやって繋ぐか」から一緒に設計することが、これから増えていくと感じました。
これから関わっていきたいこと
今回のブースを見て、改めて日本という環境にマッチするのでは、という気持ちが強くなりました。
具体的には、例えば次のような方向性が考えられます。
- 日本国内の企業・自治体向けに、「Leo を前提としたクラウドアーキテクチャ」の検討・提案
- 災害時のバックアップ回線としての利用シナリオ(例:避難所からの映像配信、被災地の業務継続)
- 農業・漁業・製造業など、遠隔地を抱えるお客様との PoC 実施
- Leo 経由で AWS の各種サービス(e.g. IoT, Analytics, AI)をどう組み合わせるかのベストプラクティス整理

AWS re:Invent 2025 のブースはあくまで「入口」ですが、
そこから先に広がる世界は、衛星・ネットワーク・クラウド・現場業務が全部つながる、とてもおもしろい領域だと感じました。
まとめ
「Project Kuiper」として開発されてきた Amazon の LEO 衛星ネットワークは、 正式ブランド「Amazon Leo」として次のフェーズに進みつつあります。
AWS re:Invent 2025 会場のブースでは、巨大な地球儀ディスプレイやユースケース映像を通じて、「世界中の日常を、当たり前にオンラインにつなぐ」というビジョンが伝わってきました。
AWS パートナーとしてクラウドに関わってきた立場からも、「通信インフラそのものと AWS がより密接に結びつく」タイミングが近づいていると感じます。
今後も Amazon Leo 関連の情報を追いかけつつ、
日本のお客様のユースケースとどう結びつけられるか、引き続き考えていきたいと思います。
現場からは以上です。