こんにちは。エンタープライズクラウド部 磯谷です。
現地ラスベガスでre:Inventに参加した振返り記事です。
現地時間の12/4(水) 10:00~11:00に開催された以下のセッションについて言及しております。 AWS re:Invent 2024 - Modernize mainframe applications faster using Amazon Q Developer (DOP221)
セッションの概要
12/3の基調講演で発表されたAmazon Q Developerの機能を使って、メインフレームの資産を分析。ドキュメント生成、コード変換、モダナイズプランなどを提案し、メインフレームモダナイズの一助として活用するための機能説明セッション。
メインフレームモダナイズの課題
- メインフレームのモダナイズには数年かかる。
- ドキュメントが欠乏し、集約労働、それでいてクリティカルなワークロードをになっている。
- 技術的に複雑
- 専門家がいない、メインフレームやコボルの専門が希少、かつクラウドの知識も限定的
Amazon Q Developer for mainframe modernizationとは
- 存在するメインフレーム資産をインプットにAIによってコードの分析、依存関係の発見、ドキュメントの生成を実施する
- マイグレーションプロセスの計画を生成する
- Javaへのリファクタリング
- 一括移行ではなく、生成後のサイクルに必ず人間の確認判断が入る
どうやって使うのか?
- Amazon Q Developerでジョブを作成
- AWSのS3バケットに、メインフレーム資産を格納 → Amazon Q DeveloperでS3バケットの格納先を指定
- メインフレームのコード分析し以下を実施
- ドキュメント生成
- 依存関係を考慮したドメインにコードを分解
- 移行プランの生成
- VOBOLのコードをJavaにリファクタリング
関連情報
所管
またre:Inventに行ってまでメインフレームのセッションかよ...。という声も聞こえてきそうです。 Amazon Q Developerでどうやってメインフレームと接続するのか?何らかのAgentをメインフレーム上にインストールするのか?など気になってしょうがなかったので許してください。お陰で時差ボケで夜も眠れませんでした。
結果としては、メインフレームにAgentをインストールするものではなく、S3バケットにファイルを配置すると聞いて何だか安心しました。私の知っているメインフレームから変わっていなかったようです。
Amazon Q Developerでのアウトプットの表示も少しだけ例示されたのですが、ぱっと見た感じではそれなりの成果物が出力されていたように感じます。
巷ではAIが盛り上がってきているのにメインフレームはメインストリームから取り残されている感がありました(韻踏んだみたいになった)。今回のサービスはその恩恵に多少なりとも預かることができそうで試してみる価値のあるサービスではないかと思います。
一方で数日前の事例セッションでは、「コード変換しない」という選択肢も道が示されていたので、お客様の規模や特性に合わせて複数の選択肢が許容されるのは良い傾向と思いました。
磯谷 洋輔(いそや ようすけ)(執筆記事の一覧)
エンタープライズクラウド部 ソリューションアーキテクト1課
AWSをがんばってます。2024Japan AWS All Certifications Engineer