サーバーワークス三井です。
re:Invent 2015、本日のKeynoteにて、EC2の新しいインスタンスタイプが発表されました。
X1インスタンスファミリー
大規模なエンタープライズアプリケーションにおけるワークロードの最適化、ということで、これまでのインスタンスタイプよりもっと大きなタイプのインスタンス群からなる、X1インスタンスファミリーが発表されました。
4つのXeon E7 プロセッサーによってホストされ、100以上のvCPU、最大で2TB(!)にも及ぶメモリ領域を備えたインスタンスになるそうです。
2TBというと、m4.10xlargeの160GBや、現行インスタンスタイプで最強のr3.8xlarge、i2.8xlarge、d2.8xlargeといったインスタンスの244GBを遥かに上回る驚異的なスペックです。「最大」ということで、やはり大小で複数のラインナップが用意されることと思います。ECSのアップデートもありましたし、ここは単一の巨大なサーバというより、大量のコンテナ群をホストする用途での利用が多くなるのかな、とも考えています。
気になるお値段ですが、こちらも現時点ではまだ情報が出ていないので、今後の情報アップデートに期待です。
正式ローンチは2016年前半の予定だそうです。
t2.nano
CPUクレジットの導入によって、コンパクトかつバースト可能なインスタンスとして人気のあるT2インスタンスファミリーに、より小さなサイズ、t2.nanoが仲間入りです。
数ヶ月前にt2.largeが追加されていますが、実際に多くのT2インスタンス環境ではクレジットを消費しきれておらず、なおも余剰がある状態だそうです。また、ワークロードを分割し、たくさんの小さなインスタンスで処理を行うといったニーズも多いようです。そこで、もっと小さなインスタンスを!ということで登場したのがt2.nanoです。
t2.nanoは1つのvCPU、512MBのメモリで構成されます。Windows Server等を動かすにはちょっと厳しい数字かなと思いますが、Linux OSでのちょっとした検証用途だったり、あるいはバーストできることも考えると、ミニマムなWebサーバ等を構成する分には十分なスペックだと思います。
こちらのリリースは2015年内を予定しているとのこと。
個人的には、検証でt2.microインスタンスにかなりお世話になっていながらも、それでもなおスペックを持て余すケースが多かったので、t2.nanoの登場によってそのあたりのコストがさらに抑えられそうです。登場が待ち遠しいです!