「エージェントの習熟度を使用したルーティング」機能について動作を確認します。
概要
Amazon Conenctにはエージェント(オペレーター)ごとにスキルの習熟度レベルを設定し、より適切なエージェントへ着信するようにルーティングする機能があります。 これを「エージェントの習熟度を使用したルーティング」機能と呼びます。 すこし設定が複雑なので、シンプルな設定で動作を確認します。
エージェントの習熟度を使用したルーティング - Amazon Connect
シナリオ
オペレーターの対応業務として、「技術サポート」があり、同名キュー対応エージェントが対応します。 「技術サポート」業務経験値に応じた熟練度レベルを設定します。 熟練度3以上のオペレーターが優先対応しますが、15秒間対応できない場合はレベルに関わらず対応可能なエージェントが対応します。
設定
キューとルーティングプロファイルを設定
「技術サポート」キューと「技術サポート」ルーティングプロファイルを作成します。 できるだけシンプルに下記のように設定しました。
事前定義された属性を設定
「ルーティング」メニュー→「事前定義された属性」を選択し、「事前定義された属性を追加」をクリックします。
※メニューが表示されない場合は操作ユーザーの「セキュリティプロファイル→ルーティング→事前定義された属性」を確認してください。
「事前定義された属性」へ 対応業務
、「値」 へ 技術サポート
を入力し、「追加」をクリック、続いて「保存」をクリックします。
登録されました。(connect:Language
と connect:Subtype
がデフォルトで定義されていることも確認できます。)
ユーザーへ属性を設定します
定義した属性とレベル値を各ユーザーへ設定します。
今回は次のように設定しました。 ※スキルレベルは数値 1~5 で設定可能です。
ユーザーの名前 | ルーティングプロファイル | 属性 |
---|---|---|
熟練度レベル1 | 技術サポート | 対応業務:技術サポート:スキルレベル=1 |
熟練度レベル3 | 技術サポート | 対応業務:技術サポート:スキルレベル=3 |
※属性設定セクションは 「詳細設定を表示」リンクをクリックすると表示されます。
コンタクトフローを作成
説明用にできるだけシンプルに作成した全体図です。
「技術サポートキュー」へルーティングしますが、その前に「ルーティング条件の設定」ブロックを配置しています。
「ルーティング条件の設定」の内容
要件として、対応業務:技術サポートのスキルレベルが3以上、有効期限(タイムアウト)は15秒、と設定しています。
動作としては下記のようになります。
- 最初の15秒間
- 技術サポートスキルレベル3,4,5の受信可能なオペレーターへ着信します
- スキルレベル3,4,5の受信可能なオペレーターがいない場合、顧客は待つことになります
- スキルレベル1,2のオペレーター受信可能であったとしても着信しません
- 15秒経過後
- 設定条件は解除され、スキルレベルに関わらず受信可能なオペレーターへ着信します
動作確認
熟練度レベル1エージェント、レベル3エージェントのCCPを並べて、設定どおり着信すること、挙動を確認できました。 短いデモ動画にしましたのでご確認ください。
最後に
少し設定が増えますし、定期的にエージェントごとのスキルレベルを評価する等、運用面も考慮する必要はありますが、
より適切な顧客対応を提供するツールとして有効ではないでしょうか。
シンプルな例ではありますが、ご参考になれば幸いです。