Amazon WorkSpacesのサポート問い合わせに関するTips

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こんにちは、CSM課の城です。
この3月から部署異動となりました。
CSMはカスタマーサクセスマネージャーの略になりますが、そんなことより在宅勤務で私のお腹回りが大変ピンチです。
お腹が空いたら何かをつまんでしまう、そこには忍耐の欠片もないので改善していく所存です。

さて、在宅勤務といえばAmazon WorkSpacesが注目されていますが、とても便利で簡単なWorkSpacesと言えども、トラブルがないわけではありません。
そんな時に、どのようにトラブルシューティングやAWSサポートへ問い合わせをする際に何を用意しておくべきかという点について、具体的に紹介していきます。

1.対象のトラブルについて

今回、紹介する内容については、主に次のケースについての内容となります。

  • WorkSpacesに接続できない、または、認証に失敗する
  • WorkSpacesがUnhealthyになる

2.問い合わせ全般について必要なこと

AWSへのサポート問い合わせについては公式にガイドラインが提示されています。
もちろんWorkSpacesの問い合わせについても、こちらのガイドラインに沿って問い合わせをした方がより早く問題を解決出来ると考えていいでしょう。

上記、ガイドラインを踏まえ、事象の内容、及び、対象をお知らせする必要があります。

  • 事象の発生日時、タイムゾーン
  • 事象が収束しているかどうか
    • 事象が収束している場合は収束日時、タイムゾーン
  • 事象の内容
    • エラーメッセージがある場合はエラーメッセージ全文
    • WorkSpacesでエラーや操作不能の状態になっている場合は、そのスクリーンショット画像
    • 事象が収束しているか否か
    • 以前はログインや認証が成功していたかどうか
  • 事象が発生しているWorkSpaceのWorkSpace ID
  • 事象が発生しているWorkSpaceが紐づいているDirectory ID

3.クライアントのログ

WorkSpacesの接続に関するトラブルについては、クライアントの情報が必要となることが多いので、下記の情報はあらかじめ伝えておいた方が良いでしょう。

  • クライアントのOS、及び、バージョン
  • WorkSpacesクライアントのバージョン
  • クライアントのログ

クライアントのログについては、下記に保管されていますので、問い合わせ時に、Zipにするなどして丸ごとアップロードしましょう。
バージョンにより保存場所が異なるので注意が必要です。

【Windows】 [2.5.x] %LOCALAPPDATA%\Amazon Web Services\Amazon Workspaces\1.0\Logs %LOCALAPPDATA%\Teradici\PCoIPClient\logs

[3.0.x] %LOCALAPPDATA%\Amazon Web Services\Amazon WorkSpaces\logs

【Mac】 [2.5.x] /Users//Library/Logs/Amazon Web Services/Amazon WorkSpaces/1.0

[3.0.x] /Users//Library/Application Support/Amazon Web Services/Amazon WorkSpaces/logs

4.WorkSpaceに対してリモートデスクトップ接続できる場合はWorkSpaceのログ

WorkSpacesクライアントからログインできない場合でも、リモートデスクトップで接続できる場合があります。
その場合、WorkSpaceにてログを取得し、AWSサポートに共有します。
こちらについてはファイルサイズがサポートケースに添付できる上限を越えるかと思いますので、その旨を伝え、アップローダ―を共有していただきましょう。
リモートデスクトップ接続するにはリモートデスクトップ接続可能なユーザー、例えばDomain Adminsグループに所属するユーザーでアクセスすることが可能です。
また、リモートデスクトップ接続に必要なポート(TCP/UDP 3389)をセキュリティグループで許可しておく必要があります。

WorkSpaceのログ取得方法については、下記となります。

  1. WorkSpace に接続します。
  2. WorkSpace 内で PowerShellを管理者権限で立ち上げます。 2-1. [Start] をクリックします。
    2-2. 検索ボックスに "powershell"と入力します。
    2-3. 検索結果より "Windows PowerShell" を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
  3. 以下のコマンドを実行します。 powershell.exe -NoLogo -ExecutionPolicy ByPass -NoProfile -File "C:\Program Files\Amazon\WorkSpacesConfig\Scripts\Get-WorkSpaceLogs.ps1"
  4. デスクトップに WorkSpaceLogBundle_.zip ファイルが出力されるのを待ちます。

5.最近の変更について

事象が以前から発生していたものではなく、最近発生したものである場合、なにかしら変更をしていないかということを確認すると原因が判明することがあります。
例えばですが、私は以前、AD Connectorに登録しているサービスアカウントのパスワード変更によってWorkSpacesにログインできなくなってしまったことがありました。
トラブルの際は、何か直近で変更をかけていないか確認してみましょう。

さいごに

Amazon WorkSpacesはリモートワークを導入するには、サイジングを厳密に行う必要がなかったり、従量課金であったりと、メリットの多いマネージドサービスです。
ただし、運用するにあたってはトラブルが全くないわけではないので、どう対応すべきかを把握しつつ運用することが重要かと思います。

ではでは。

城 航太 (記事一覧)

営業部カスタマーサクセス課・課長

AWSへの移行、AWSアカウントセキュリティ、ネットワーク広く浅くといった感じです。最近はAmazon WorkSpacesやAmazon AppStream2.0が好きです。APN Ambassador 2019,2020