RDS Performance Insights に関する3つのアップデートがありました

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CI2部 技術2課の山﨑です。

5〜7月にかけてRDS Performance Insights のアップデートが3つありましたので、今回はそれぞれ簡単にご紹介したいと思います。

おさらい

RDS Performance Insights とは?

RDS Performance Insights はデータベースのパフォーマンスを監視したり、チューニングしたりすることをサポートしてくれるRDSのオプション機能です

RDS Performance Insights を有効にすると自動的に必要なメトリクスを収集し、ダッシュボードで可視化することでデータベースのパフォーマンス評価等に不慣れな開発者をサポートします。以下はAWSの公式ドキュメントに掲載されているダッシュボードのサンプル図です。

Performance Insights ダッシュボードの概要 - Amazon Relational Database Service

アップデート概要

①確認したいメトリクスの正確な時間範囲を指定できるようになりました

RDS Performance Insights はこれまでは過去1時間、過去24時間といった相対時間の形式で確認したいメトリクス期間を指定していましたが、絶対時間でメトリクスの確認期間を指定することができるようになりました。

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②データ保持期間が柔軟に設定できるようになりました

これまでデータ保持期間の設定は無料利用枠の7日間もしくは2年間のいずれかのみ設定可能でしたが、今回のアップデートにより7日間よりも長い期間を設定する場合は24ヶ月まで1ヶ月刻みで設定することができるようになりました

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③7月1日から料金体系が変わり、より安価になりました

RDS Performance Insights は7日間分のパフォーマンスデータ履歴、1ヶ月あたり100万件のリクエストまでは無料利用枠で利用することができますが、これらを超過する場合に追加でAWS利用料が発生します。

RDS Performance Insights はプロビジョニングしたRDSインスタンスが持つvCPUごとに利用料金が発生します。この仕組み自体は変わらないのですが、従来は「vCPU + インスタンスタイプ」で決定していたAWS利用料が、「vCPU + 保存期間」で決定するようになりました。

パフォーマンスデータ履歴を1 か月の保存を選択した場合は「1.7561USD/vCPU」の費用が発生し、保存期間が 1 か月追加されるごとに (最大 24 か月)、0.0739USD が月額料金に追加されます。

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以下、m5.xlarge(vCPU: 4)のRDSでPerformance Insights を有効にし、2ヶ月間パフォーマンスデータ履歴を保存した場合の利用料金の比較です。

※為替レートは138円/USDとします

7月1日以降のAWS利用料 6月30日までのAWS利用料
(1.7561USD + 0.0739USD)× 4vCPU × 138円/USD = 1,010円 4.464USD × 4vCPU × 138円/USD = 2,464円

仮にパフォーマンスデータ履歴を24ヶ月保存したとしても「3.4558USD/vCPU」なので、6月30日まで適用されていたAWS利用料より安くなります。

まとめ

以上、RDS Performance Insights に関する3つのアップデートのご紹介でした。

7日間分のパフォーマンスデータ履歴、1ヶ月あたり100万件のリクエストまでは無料利用枠で利用することができますので是非お試しください。

山﨑 翔平 (Shohei Yamasaki) 記事一覧はコチラ

2019/12〜2023/2までクラウドインテグレーション部でお客様のAWS導入支援を行っていました。現在はIE(インターナルエデュケーション)課にて採用周りのお手伝いや新卒/中途オンボーディングの業務をしています。2023 Japan AWS Top Engineers/2023 Japan AWS Ambassadors