オンプレミス経験ゼロのエンジニアのAWS Certified Advanced Networking - Specialty受験記

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はじめに

こんにちは。孔子の80代目子孫兼技術5課の孔です。もう8月も終わりですね!そろそろ台風がくるかと思います。この前、関東ではいきなりものすごい雷雨が3日間続いた日がありましたが、その日停電が何回も起きてインターネットがつながらず、仕事ができなくて非常に困ったことがありました。この台風を無事に乗り越えられるか心配ですね…

ということで、今回の話はネットワークの話です。だが、ネットワークの知識ではなく、AWS認定のAdvanced Networking - Specialtyの話となります。IT未経験で入社してもう1年半となる私ですが、なんとかAWS認定資格を8個とることに成功しました。その中で最も難しいなと思ったのが今回受けたこのAdvanced Networking - Specialtyだったので、何が難しかったのか、そして受験を通じて得た気付きを共有したいと思います。特に、オンプレミスを経験したことのない方でAdvanced Networking - Specialtyを受けることを検討している方であれば結構役に立つような情報が入ってるのではないかと思いますので、そのような方がいらっしゃればぜひ読んでください。

それでは、はじめましょう!

受験当時の私

受験は7/17, 8/27で計2回受けました。1回目は60%くらいのスコアで不合格となり、2回目は72%のスコアでギリギリ合格しました。

勉強を始めた6月中旬の私は、ネットワークに関しては、ネットワーク入門書を読んだことがあるくらいのレベルでした(熟知してはない)入門書はかの有名な『マスタリングTCP/IP 入門編』です。まあ、昔読んだことはあるけど6月の時点ではちょっと覚えてないな…くらいのレベルでした。これが私のネットワークに関する知識全てでした。

1回目の受験

業務に役立つ知識がたくさん付けれると思ったので、受験してみようと思ったのが4月。しかしコロナで受験会場に行けるかどうかも不明になり、モチベーションが下がったまま6月になりました。コロナの状況をみつつ、そろそろ勉強しようかと気を取り直して勉強を決意したのが6月。いつも通りにとりあえず受験申請だけしようかと決め、7月17日に受験を申請しました。

今までの受験経験から、AWSの知識を付ければまあ問題ないでしょと思い、ネットワークに関するAWSサービスの知識をつけていきました。いつも通りUdemyの講座+サービス詳細や仕様はAWSドキュメント+Blackbeltを使って勉強しました。

そして1ヶ月が経ち、試験場へ。そして絶望しました。「問題が何を言ってるのか全然理解ができないんですけど…」

ここで、オンプレミス経験ゼロのエンジニアの弱点に気付きました。それはオンプレミス側の課題をちゃんと理解できない、オンプレミス環境を想像できないことです。

以下のリンクはAWS Certified Advanced Networking - Specialtyの試験ガイドとなります。

https://d1.awsstatic.com/ja_JP/training-and-certification/docs-advnetworking-spec/AWS-Certified-Advanced-Networking-Specialty_Exam-Guide.pdf

上記のガイドを読んでみるとお気づきになられると思いますが、「分野 1: 大規模なハイブリッド IT ネットワークアーキテクチャを設計し、実装する」という評価項目があります。既存のオンプレミス環境がある中で、どのようにハイブリッドネットワークを構成できるのかをメインで聞く分野となりますが、こちらでオンプレミスとAWSの連携ソリューションと関連知識をたくさん聞かれます。

つまり、オンプレミス経験がないと、一番厳しい分野がこちらになるのではないかと思います。私もこの分野で壊滅的な点数をとりました。AWSの知識だけでは埋めきれない分野ですね。ですので、ここの知識をいかに勉強し、想像して、自分なりにオンプレミスのネットワーク環境を理解できるのか、そしてAWSの知識だけでなくネットワークそのものの基礎的な知識がどれくらいついてるのかが1回目の受験時の課題であることを理解しました。

2回目の受験

2回目受験時にも特に変わった勉強方法ではなく、使った資料は1回目の受験の際に使った資料 + 『マスタリングTCP/IP 入門編』です。ただし、2回目の勉強意識するポイントが変わりました。AWSサービスの仕様のみならず、ネットワークの基礎知識をちゃんとつけること、そしてオンプレミス環境をちゃんと意識しながらサービスを理解することです。使った資料は大きく変わらなかったですが、このように観点を変えただけで前回は全然見えなかったものが見えてきました。

特に、「オンプレミス環境を意識する」ことは、自分にとって大きな気付きだったのかと思います。AWSを触っていると、ボタンぽちぽちするだけで環境が出来上がり、ちゃんと動いてしまいます。簡単にインフラを構築できるからこそ、クラウドの裏に隠されているオンプレミス基盤を全く意識しなくなってしまいます。EC2はボタンぽちぽちで出来上がるが、実はその裏にはデータセンターがあって、そこのサーバのリソースを借りている。当たり前なことであってもオンプレミスを経験したことなく、クラウドしか経験したことのないエンジニアである私には忘れがちなポイントだなと思いました。

そこからさらに、たくさんのお客様の環境はオンプレミスにあるのも当たり前のことであって、お客様の課題を正しく理解するためにはお客様の環境であるオンプレミスの知識をつける、もしくは想像できる力を備えることが不可欠であると思いました。AWSの知識をつけるための受験でしたが、それ以上の教訓を得ることができた、非常に有意義な受験でした。

まとめ

少し長い話でしたが、いかがだったでしょうか。

  1. クラウドも結局はオンプレミス
  2. お客様を理解するためには、お客様の環境を理解しなければならない

この二つが今後クラウドエンジニアとして仕事をする上で忘れてはいけないポイントだと改めて思いました。それでは、次はもっといい気づきと共にブログを配信いたします。台風にはお気をつけて!

勉強資料

AWS Certified Advanced Networking Specialty 2020 - Hands On! | Udemy

サービス別資料 | AWS クラウドサービス活用資料集 の中で「Networking & Content Delivery」欄にある全ての資料

マスタリングTCP/IP―入門編―(第6版) | 直也, 井上, 公保, 村山, 隆史, 竹下, 透, 荒井, 幸雄, 苅田 |本 | 通販 | Amazon

※ ただの目安ですが、勉強時間は平日1~1.5時間+週末2~3時間程度です(6月中旬から8月27日まで)