こんにちは!サーバーワークスで生成AI活用推進を担当している針生と申します。
Cline の使い方ブログ第2弾です。
前回「Amazon Bedrock を利用した Cline の始め方」というブログを書きました。
今回は、Cline の「Auto-approve (自動承認)」機能についての紹介をしたいと思います。
Cline は、ファイル操作やコマンド実行といった様々な作業を手伝ってくれる、とても便利なツールです。ただ、安全性を考慮して、Cline が何かを実行しようとするたびに確認メッセージが表示されますよね。毎回クリックするのが、少し手間に感じることもあるかもしれません。
そんな時に役立つのが、「Auto-approve (自動承認)」機能です!
Auto-approve (自動承認)」機能とは?
Auto-approve機能は、特定の安全な操作について、毎回確認メッセージを表示せずに Cline が自動的に実行できるようにする設定です。この機能を活用することで、Cline をよりスムーズに、ストレスなく利用できるようになります。
どのような操作を自動承認できるのか?
Cline の設定画面で、以下の操作について自動承認するかどうかを個別に設定できます。

| 機能 | 説明 | 注意事項 |
|---|---|---|
| Read project files | プロジェクト内のファイルの内容を確認したり、ファイルの一覧を表示する操作 | - |
| └ Read all files | PC内すべてのファイルの内容を確認・一覧表示する操作 | 有効にする場合は、影響をよく考えて慎重に判断してください! |
| Edit project files | プロジェクト内のファイルを変更、新規作成する操作 | 有効にする場合は、影響をよく考えて慎重に判断してください! |
| └ Edit all files | PC内すべてのファイルを変更、新規作成する操作 | 有効にする場合は、影響をよく考えて慎重に判断してください! |
| Execute safe commands | ls や pwd など、影響の少ないコマンドの実行 |
有効にする場合は、影響をよく考えて慎重に判断してください! |
| └ Execute all commands | rm や npm install など、システムに大きな影響を与えるコマンドも含めて実行 |
この設定を有効にするのは非常に危険です! |
| Use the browser | Webページを開いたり、ページ上で操作する機能 | - |
| Use MCP servers | 外部ツール連携機能(Model Context Protocol)の利用 | - |
⚠️ 重要:安全にご利用いただくための注意点 ⚠️
- ファイル編集 や コマンド実行 の自動承認は、意図しないファイルの変更や、予期せぬシステムへの影響を引き起こす可能性があります。これらの設定を有効にする場合は、どのような操作が自動的に行われるかを十分に理解した上で、ご自身の責任において設定してください。
- もし、設定内容に不安がある場合は、これらのリスクのある操作については自動承認を有効にせず、デフォルト設定(無効)のままにしておくことを強くお勧めします。
設定方法
- 拡張機能Clineを開き「Auto-approve」を開きます。
- 「Auto-approve」チェックボックスにチェックを入れると、自動承認機能全体が有効になります。
- 各項目(
Read project files,Edit project filesなど)のチェックボックスを使って、個別の操作について自動承認を有効にするかどうかを設定します。
デフォルト設定
初期状態では、安全のため Auto-approve (自動承認) 機能は無効になっており、すべての操作が手動での承認が必要な設定になっています。
Max Requests について
Cline が連続して多くの操作を自動承認しようとしても、無制限に実行されるわけではありません。Max Requests で設定された回数(初期設定では 20 回)を超えると、安全のため、一度手動での承認が必要になります。
Enable Notifications について
Enable Notifications の設定を有効にすることで、Cline の重要な状態変化やユーザー操作が必要なタイミングを OS レベルの通知で受け取ることができます。
まとめ
Auto-approve (自動承認) 機能は、Cline をより快適に、効率的に使うための便利なオプション機能です。特に、ファイルの読み取りのような頻繁に行う安全な操作を自動承認することで、日々の作業がスムーズになるでしょう。
ただし、「ファイル編集」や「コマンド実行」の自動承認にはリスクも伴います。設定を変更する際は、その影響をよく理解し、安全性を十分に考慮してください。
では、Auto-approve (自動承認) 機能を上手に活用して、快適なバイブコーディングライフを!