RDS for Oracle の M6i と R6i を東京リージョンで利用する場合の注意点

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カスタマーサクセス部 佐竹です。
Amazon RDS for Oracle が M6i と R6i インスタンスのサポートを開始し、そのうちの M6i インスタンスが東京リージョンでも利用可能となったので注意点を記載します。

はじめに

以下でアナウンスがされております通り、 RDS for Oracle が M6i と R6i インスタンスに対応しました。

aws.amazon.com

X6i インスタンスは末尾の「i」が示すよう、intel の CPU が搭載された最新のインスタンスです。これらのインスタンスは、第3世代の Xeon スケーラブルプロセッサを搭載しており、1つ前の世代であるインスタンス M5 および R5 インスタンスと比較しより優れたコストパフォーマンスを実現します。

EC2 インスタンスでの同インスタンスタイプのリリースについて

2021年8月に m6i インスタンスが、そして2021年12月には r6i インスタンスが東京リージョンで利用可能となっていました。今回、これらのうち m6i インスタンス上で RDS for Oracle が利用可能となっています。

詳しくは以下のブログでそれぞれご紹介しております。

blog.serverworks.co.jp

blog.serverworks.co.jp

各インスタンスのスペックと利用料について

最新の M6i/R6i インスタンスに切り替えることで費用対効果が向上するため、切り替えを行うことでコストを最適化可能です。

場合によっては、db.m5.xlarge で動作していた DB インスタンスを db.m6i.large にスケールダウンし、コストを抑えることも可能となるでしょう。

以下が公式ドキュメントから抜粋したスペックの比較です。

Instance class vCPU Memory (GiB) EBS optimized Max. bandwidth (mbps) Network performance
db.m6i.32xlarge 128 512 Yes 50,000 40 Gbps
db.m6i.24xlarge 96 384 Yes 37,500 30 Gbps
db.m6i.16xlarge 64 256 Yes 25,000 20 Gbps
db.m6i.12xlarge 48 192 Yes 18,750 15 Gbps
db.m6i.8xlarge 32 128 Yes 12,500 10 Gbps
db.m6i.4xlarge 16 64 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.m6i.2xlarge 8 32 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.m6i.xlarge 4 16 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.m6i.large 2 8 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.m5.24xlarge 96 384 Yes 19,000 25 Gbps
db.m5.16xlarge 64 256 Yes 13,600 20 Gbps
db.m5.12xlarge 48 192 Yes 9,500 10 Gbps
db.m5.8xlarge 32 128 Yes 6,800 10 Gbps
db.m5.4xlarge 16 64 Yes 4,750 Up to 10 Gbps
db.m5.2xlarge 8 32 Yes Up to 4,750 Up to 10 Gbps
db.m5.xlarge 4 16 Yes Up to 4,750 Up to 10 Gbps
db.m5.large 2 8 Yes Up to 4,750 Up to 10 Gbps
db.r6i.32xlarge 128 1,024 Yes 50,000 40 Gbps
db.r6i.24xlarge 96 768 Yes 37,500 30 Gbps
db.r6i.16xlarge 64 512 Yes 25,000 20 Gbps
db.r6i.12xlarge 48 384 Yes 18,750 15 Gbps
db.r6i.8xlarge 32 256 Yes 12,500 10 Gbps
db.r6i.4xlarge 16 128 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.r6i.2xlarge 8 64 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.r6i.xlarge 4 32 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.r6i.large 2 16 Yes Up to 12,500 Up to 10 Gbps
db.r5.24xlarge 96 768 Yes 19,000 25 Gbps
db.r5.16xlarge 64 512 Yes 13,600 20 Gbps
db.r5.12xlarge 48 384 Yes 9,500 10 Gbps
db.r5.8xlarge 32 256 Yes 6,800 10 Gbps
db.r5.4xlarge 16 128 Yes 4,750 Up to 10 Gbps
db.r5.2xlarge 8 64 Yes Up to 4,750 Up to 10 Gbps
db.r5.xlarge 4 32 Yes Up to 4,750 Up to 10 Gbps
db.r5.large 2 16 Yes Up to 4,750 Up to 10 Gbps

m5 と m6i、r5 と r6i を比較してみると、(数字上は) vCPU と Memory こそ同等ですが Max. bandwidth と Network performance もがそれぞれ向上していることがわかります。

特に「32xlarge」が提供開始されたことも大きく、これまで 24xlarge でもスペックに不足があったお客様には朗報となりそうです。特筆すべきは「db.r6i.32xlarg」で、最大の 1TiB メモリを搭載しており、特にメモリが不足していたお客様にとって注目される DB インスタンスクラスです。

ただし先に記載しております通り、現状東京リージョンでは r6i インスタンスはご利用頂けません。

また、気になるお値段ですが、m5 と m6i、r5 と r6i は同額となっており据え置きです。

注意点

本題です。現状の注意点を以下に記載します。

Availability Zone 1c で利用できない

m6i の EC2 インスタンスが AZ-1c (apne1-az1) に未対応であるように、RDS for Oracle の m6i も AZ-1c (apne1-az1) で利用できません。

f:id:swx-satake:20220412204019p:plain
Availability Zone

このキャプチャは、実際に RDS for Oracle を m6i で構築しようとしたときの「Connectivity」における「Availability Zone」の一覧です。m5 では選択が可能な「ap-northeast-1c」が選択不可となっています。

DB Subnet Group で Multi-AZ を AZ-1a と AZ-1c と指定する設定をデフォルトとされている場合には特に注意してください。現状、Multi-AZ は AZ-1a と AZ-1d で構築頂くほかありません。

補足ですが、EC2 インスタンスの場合は「Instance Types」をマネジメントコンソールから確認することで、どのインスタンスタイプがどの Availability Zone で利用可能か確認が可能です。

f:id:swx-satake:20220412204815p:plain
Instance types

バージョン 19c でのみ利用が可能

以下のブログでもご紹介しております通り、19c 以外で現状唯一利用が可能な「RDS for Oracle 12c Release 1 (12.1.0.2)」は2022年7月に EOL し、その後は 19c のみが利用可能なバージョンとして残存します。

blog.serverworks.co.jp

そのためか、RDS for Oracle の m6i は 19c でのみ利用が可能です。12c で利用されたい場合は、予め 19c へバージョンアップください。

Reserved DB Instance が提供されていない

本番環境における RDS のコスト最適化には Reserved DB Instance の購入が最適ですが、現時点で以下の通り Reserved DB Instance の購入画面に db.m6i が対象として現れません。

f:id:swx-satake:20220412211422p:plain
Reserved instance の一覧に存在しない

これは RDS で提供される新しい DB インスタンスクラスではよくあることなのですが、Reserved DB Instance はそのリリースから追って別途追加されることが多い状況です。

そのため、 Reserved DB Instance の購入を前提にインスタンスサイズの変更を検討されていらっしゃる場合は、 Reserved DB Instance のリリースまでしばしお待ちいただくことになります。

まとめ

Amazon RDS for Oracle が M6i と R6i インスタンスのサポートを開始し、そのうちの M6i インスタンスが東京リージョンでも利用可能となりましたため、これを受けて利用上の注意点を記載しました。

注意点は以下の通りです。

  1. Availability Zone 1c で利用できない
  2. バージョン 19c でのみ利用が可能
  3. Reserved DB Instance が提供されていない

現状はこれらの仕様に注意の上、ご利用ください。

特に AZ-1c で利用できない点と、Reserved DB Instance が提供されていない点については運用上少し厳しい仕様です。これらが改善されたタイミングでも別途お知らせできればと考えております。

では、またお会いしましょう。

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営業部カスタマーサクセス課所属。AWS資格12冠。2010年1月からAWSを利用してきました。2021 Japan APN Ambassador /2020-2021 APN ALL AWS Certifications Engineer。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。