【2024年8月最新!】AWS Certified Solutions Architect Professional (SAP-C02) 合格記 学習方法と所感

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ソリューションアーキテクト1課の櫻井です。 2024年の8月頭にSolutions Architect Professionalを受験して合格したので、学習内容や感触などを共有できればと思います。

1. 学習を始める前の状態

  • 新卒4年目
  • AWSを用いた実務は3年ほど経験あり
  • Solutions Architect Associate・SysOps Administrator Associate保有
  • 主にインフラ構築の業務がメイン
  • アプリケーション側の知識は少ない
  • Transit GatewayやDirect Connectの構築経験あり
  • マルチアカウント環境の運用経験あり

2. 試験概要

 Solutions Architect Associatよりも圧倒的に高難易度な試験となっています。 試験時間は190 分でその内180分が試験、5分が試験に関する注意事項の確認、5分が試験に関するアンケートです。 その180分間で問題文、選択肢ともに長文の75問をひたすら解き続ける必要がありかなりの集中力が必要です。 (ただし、75問の内10問は採点対象外の問題となっており、今後採点対象の設問として使用できるかどうかを評価するために設定されているものとなります。) 合格点は1000点中750点 です。

その他、出題範囲などについてはAWSが出している公式の試験ガイドが詳細に記載しているのでそちらを確認ください。

AWS Certified Solutions Architect - Professional 認定 | AWS 認定 | AWS

↑こちらのリンクの「この認定を取得するための要件」の部分から「試験ガイドをダウンロード」を選択してください。

 ちなみに、こちらの試験ガイドの「付録」として試験範囲内のAWSサービスと機能が記載されていますが、「ブロックチェーン」「ビジネスアプリケーション」「IoT」「機械学習」の範囲はほとんど出題されなかった印象があります。私が受けた際にたまたま出題されなかっただけの可能性もあるので参考までにしてください。

3. 学習方法

3.1 学習期間・学習の流れ

 学習期間としては約3ヶ月です。短期間で一気に勉強できるタイプではないので、ほぼ毎日30分~2時間程度時間を確保して、時々休日に3~4時間くらい学習するという形で進めました。最初の一ヶ月は後述の教材を読んであまり詳しくない分野のAWSサービスについて学習、その後は教材の演習問題やWeb問題集をひたすら解いて、よくわからないサービスはBlack Beltなどで確認してまた問題を解くのを繰り返しました。試験前最後の土日で実際の180分75問を想定して問題を解いて実際の形式に慣れようとしましたが、今思うと慣れるというよりは長くてしんどい試験への覚悟をするという方が正しい気がします。

3.2 学習教材

使用した教材は以下の通りです。

3.2.1 AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版 (SBクリエイティブ)

 出題範囲は多岐にわたるので、まずは一通り読んでおいた方が良い気がします。 私は実務などで使用経験があるサービスの部分はさらっと読み流して、詳しくないサービスの部分はじっくり読むという感じで進めました。 巻末の模擬テストは実際の試験に比べて難易度が低いので、知識の確認という点では良いかもしれませんが、試験の形式に慣れるという点ではあまり役に立たないと感じたので私は解いていません。一周読んだら後述の書籍に移りました。

3.2.2 AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説 (リックテレコム)

 こちらはテキストというより問題集がメインになります。SAP-C01のものなので若干出題範囲が異なるところもありますが、知識の確認、定着という面では有効と感じました。先ほどの書籍よりも難易度は高い印象で解説も充実しています。本試験よりは難易度は劣りますが、ステップアップという感じで丁度良かった気がします。間違えた問題には印をつけて複数回解いて内容を理解したら次に進みました。

3.2.3 CloudTech Web問題集

 Web問題集になります。上記の二冊を約一ヶ月半で終えた後はひたすらこれを解いていました。難易度は本試験と同等と感じます。というか、試験を受けていると「これCloudTechでやったところだ!!」となるような非常に似た問題が10問くらい出ました。ほぼ進研ゼミです。PCはもちろんスマホやタブレットでも解けるので電車の中などのスキマ時間で問題を解くことができます。ブックマーク機能があるので、間違えた問題をチェックしてひたすら解きました。  試験後に感じることとして、ただひたすら問題を繰り返して解いて暗記するのではなく、解説を読んでどうして他の選択肢はダメなのか理解することが大切だと思います。各サービスへの理解が深まるので、本試験で見たことない問題が出ても対応できます。

3.2.4 AWS Black Belt等の確認

 問題集を解いていて付属する解説だけではよくわからない場合もあるので、その際はAWS Black Beltや弊社ブログ記事などを調べてさらに理解を深めました。繰り返しになりますが、問題の解答を暗記する勉強では本試験では対応できないので、こういった確認は大切だと思います。

4. 試験当日の過ごし方

4.1 試験前の準備

190分もあるのであまり水は飲みすぎないようにしました。 あとは、本当に長いので覚悟をしておいてください。

4.2 試験会場・試験中の注意点

 近くに会場がないなどの事情がなければ絶対にテストセンターでの受験をお勧めします。 自宅受験は準備が大変でトイレも行けないらしいので、190分が辛くなります。 先ほど水は飲みすぎないようにしたと書きましたが、私は結局トイレに行きたくなりました。 テストセンターは試験官に連絡すればトイレに行けます。 試験室に常備薬以外何も持ち込めないので、カンニングの恐れがないということなのでしょう。 トイレに行く時間がもったいないのではと思うかもしれませんが、そのうち尿意で思考が鈍るのですぐ行った方が良いです。 トイレの話ばかりですが他は、夏は冷房で足が冷えるのでサンダルはやめた方がいいです。

4.3 試験後

 試験が終わると翌日には結果がメールに届きました。 午後に受けて、翌日の朝には届いたので早いと思います。 数年前にSAAを受けた際は確か当日に合否だけわかったので、なんだか落ち着かなかったですがすぐ来たので安心しました。

5. 振り返り

5.1 所感

 合格点は842点で、全ての分野にて「コンピテンシーを満たしている」の判定だったのでひとまずAWSが要求する基準は満たせました。 試験を受けた感想としては、「ひたすら長文を読んでしっかり考えさせられて解答するのを180分も続けるのは大変」に尽きます。 最初は問題ないのですが、残り20問を過ぎたあたりでかなり集中力が落ちていました。そうなると考えるのが辛くなるのですが、丸暗記ではなく知識がしっかり入っていればなんとか正答を選べるので問題ないです。ただし、疲れのせいかチェックのつけ間違いが起きたのでそこも注意してください。

 また、試験中に「こんなの意味不明だ」と感じる問題がいくつかありました。よくわからないから適当に選んでしまったという問題も当日は出てくると思いますが、そんな時はこれは評価外の10問だと信じれば試験中に絶望せずにすみます。たとえ10問以上不明な問題が出てきてもそう信じて解き進めてください。

5.2 試験時間について

 試験時間は一通り解いた時点で、40分くらい余っていました。 チェックをつけた問題は18問だったのでそれを一通り見返したら残り10分くらい余って終了という感じです。 しっかり問題を解いて長文にも慣れていたのもあってそこまで時間が足りないといったことはなかったです。

5.3 学習方法について

   合格はしたので基本的に問題なかったと思うのですが、1番目の書籍は全く知らないサービスの概要を学習するだけに絞る、2番目の書籍はスキップしてすぐWeb問題集に移ってしまっても問題なかったかなと感じてます。問題を間違える原因としては問題文の内容を読み間違える・サービスの理解が浅いの二つが主なものだったので、試験と同レベルの問題使って「長文で難解な試験問題へ慣れる」・「解説文の内容を全て理解すると」いうことに焦点を絞って学習するのが効率が良いと感じます。

6. まとめ

 SAAより圧倒的に難しいので、Web問題集の解き始めは絶望していましたが、時間をかけてコツコツ勉強すれば必ず受かることができる試験だと思います。そして難易度が高い分、各AWSサービスへの理解は確実に深まりますので頑張ってください。皆さんの受験時の参考になれば幸いです。