マネージドサービス部 佐竹です。
AWS 認定資格（認定試験）において、2025年10月14日に発表された AI/ML とセキュリティ分野に関するいくつかの重要な変更点についてまとめました。
- はじめに
- AI/ML とセキュリティ認定資格のポートフォリオ変更
- 新規認定試験の追加: Generative AI Developer - Professional
- 既存認定試験の更新: Security - Specialty
- 既存認定試験の廃止: Machine Learning - Specialty
- まとめ
はじめに
本ブログは、以下の AWS 公式ブログの発表内容をサマリーしたものです。
ブログには、最初に大きく「Today, AWS announced significant updates to our certification portfolio, reinforcing our commitment to helping professionals validate their expertise in artificial intelligence and security. (AWS は本日、認定ポートフォリオの大幅な更新を発表し、専門家が人工知能とセキュリティに関する専門知識を検証できるよう支援するという当社の取り組みを強化しました。)」と記載があるのが特徴です。
一覧表
では早速、今回発表された変更点を一覧にまとめます。
| 変更の種類 | 名称など | 関連する日付 |
|---|---|---|
| 新規認定試験の追加 | AWS Certified Generative AI Developer - Professional | ベータ試験登録: 2025/11/18 開始 |
| 既存認定試験の更新 | AWS Certified Security - Specialty (SCS-C03) | 新試験登録: 2025/11/18 開始 旧試験 (SCS-C02) 終了: 2025/12/1 |
| 既存認定試験の廃止 | AWS Certified Machine Learning - Specialty | 最終受験日: 2026/3/31 |
AI/ML とセキュリティ認定資格のポートフォリオ変更
上記一覧を1枚の図にまとめたものが以下になります。
急速に進化する技術トレンドを反映し、特に AI/ML 分野の認定ポートフォリオが大きく見直され、セキュリティ分野も現代の脅威に合わせて更新される形です。
それぞれについて、以下で詳しく記載します。
新規認定試験の追加: Generative AI Developer - Professional
ついに生成 AI に特化したプロフェッショナルレベルの認定資格が登場します。
- 名称:
AWS Certified Generative AI Developer - Professional
AI に関する試験を並べると以下の通りになります。
- AWS Certified AI Practitioner
- AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate
- ※本試験に合格すると「AI Practitioner」の期限も合わせて延長
- AWS Certified Generative AI Developer - Professional
この認定は、基盤モデル(FM)、RAG (Retrieval Augmented Generation) アーキテクチャ、ベクトルデータベースなどを活用し、本番環境で動作する安全でスケーラブルな AI ソリューションを構築する能力を検証するものです。
ベータ試験の登録は 2025年11月18日 に開始され、受験料金は 150ドル と、正規料金 (300ドル) の半額で提供されます。また、ベータ試験から日本語での受験も可能となっています。
既存認定試験の更新: Security - Specialty
AWS 認定資格の中でも人気の高い AWS Certified Security - Specialty が、新しいバージョン (SCS-C03) に更新されます。
現行のバージョン (SCS-C02) は 2025年12月1日 をもって提供終了となります。
新バージョン (SCS-C03) の主な特徴は、生成 AI や機械学習 (ML) セキュリティといった新しい技術領域に重点が置かれる点です。現代のセキュリティ脅威に対応するため、試験内容がより実践的にアップデートされます。
新試験の登録は 2025年11月18日 から開始されますので、これから受験を計画される方は、どちらのバージョンを受験するかご注意ください。
既存認定試験の廃止: Machine Learning - Specialty
AWS Certified Machine Learning - Specialty が廃止されることが発表されました。
最終試験日は 2026年3月31日 となっており、それまでは受験が可能です。
すでにこの認定資格をお持ちの場合、その有効性は認定取得日から3年間維持されますのでご安心ください。AWS は、AI/ML 分野の学習を継続するパスとして、今回新設される Generative AI Developer - Professional をはじめ、AI Practitioner や Machine Learning Engineer - Associate などの認定資格ポートフォリオを推奨しています。
以下のブログでもお伝えした通り、2024年度の大幅な改定で、3つの Specialty 試験が廃止になりました。
今回の Machine Learning - Specialty の廃止で4つ目となり、6つあった Specialty はたった2つだけになってしまいます。
- AWS Certified Advanced Networking - Specialty
- AWS Certified Security - Specialty
こうなってくると、なかなか Specialty の影が薄れますね。Specialty がこのように減ってくると、Japan AWS Top Engineers クライテリアにも影響がありそうだと想像します*1。
まとめ
記載した通り、2025年の秋から冬にかけて、AWS 認定資格は AI/ML 分野を中心に大きな変更を迎えます。
- AWS Certified Generative AI Developer - Professional が新設
- AWS Certified Security - Specialty が最新技術に対応して更新
- AWS Certified Machine Learning - Specialty が廃止
特に、生成 AI に関する専門知識を証明する新しい認定資格は、多くのエンジニアにとって新たな目標となるのではないでしょうか。
また、現在 Machine Learning - Specialty を保有しており、再認定によって有効期限の延長を目指す方は、廃止される2026年3月末までに受験が必要な点、改めてご認識ください。
では、またお会いしましょう。
*1:Link 先は 2025 年度のクライテリア
佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ
セキュリティサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを業務利用してきています。主な表彰歴 2021-2022 AWS Ambassadors/2020-2025 Japan AWS Top Engineers/2020-2025 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減やマルチアカウント管理と運用を得意としています。
