こんにちは!サーバーワークスで生成AI活用推進を担当している針生と申します。
Cline の使い方ブログ第4弾です。
これまでのブログは以下をご覧ください。
Cline には 「Planモード」 と 「Actモード」 の 2 つのモードがあります。 この 2 つのモードを使い分けることで、Cline を利用した開発作業をさらに効率化できます。
本記事では、それぞれどんな役割を持っているのか、どうやって使い分ければいいのかを、分かりやすく解説します。
Planモードと Actモードの違い
ひと言で言うと、Cline との作業を 「計画」 と 「実行」 の 2 つのステップに分けるためのモードです。
- Planモード: Cline と一緒にじっくり 計画 を立てるモード
- Actモード: 立てた計画に基づいて Cline に 実行 してもらうモード
料理に例えると次のようになります。
- Planモード: 「どんな料理を作ろう?」「材料は何が必要?」「手順はどうしよう?」とレシピを考える時間
- Actモード: 考えたレシピどおりに実際に野菜を切ったり炒めたりして料理を完成させる時間
このように、まずはしっかり計画を練ってから実行に移ることで、手戻りを減らし、より効率的にタスクを進めることができます。
Planモード
Planモードは、Cline と対話しながらタスクの進め方を考えるためのモードです。
Planモードでできること
- 情報収集: 「このファイルの内容を教えて」「この関数の使い方を調べて」のように、ファイル内容の概要やソースコードの説明をしてもらえます。
- 質問・相談: 「(エラーの内容を貼り付けて) エラーの原因は何ですか?」「こういう機能を追加したいんだけど、どう思う?」のように、質問したり、アイデアを相談したりします。
- 計画立案: 「このタスクを完了するための手順を考えて」「まずは〇〇をして、次に△△をしよう」のように、具体的な作業計画を一緒に立てます。
どんな時に使う?
- 複雑なタスクに取り組む時
- 何から手をつければいいか分からない時
- 複数の方法を比較検討したい時
- アイデアの壁打ち相手になってほしい時
ポイント:
Planモードでは、ファイルの内容を変更したり、コマンドを実行したりといった 「実行」 は行いません。 あくまで、じっくり考え、計画を立てることに集中するためのモードです。
Actモード
Actモードは、Planモードで立てた計画に基づいて、具体的な作業を実行してもらうためのモードです。
Actモードでできること
- コードの作成・修正: 「この仕様でコードを書いて」「この関数をリファクタリングして」のように、コーディング作業を依頼します。
- ファイルの変更: 「このファイルに設定を追加して」「README.mdを更新して」のように、ファイルの編集を任せます。
- コマンドの実行: 「必要なライブラリをインストールして」「テストを実行して」のように、ターミナルでのコマンド実行を指示します。
どんな時に使う?
- Planモードで作業計画がしっかり固まった後
- 具体的なコーディングやファイル操作、コマンド実行を依頼したい時
Actモードでは、Planモードで話し合った内容に基づいて、タスクをどんどん進めてくれます。
どうやって使い分ける?
基本的な流れは、まず「Planモード」でしっかり計画を立て、合意できたら「Actモード」に切り替えて実行してもらう、というステップです。
- Planモードで開始: タスクについて相談したり、質問したり、計画を練ったりします。
- 計画の合意: Cline と一緒にタスクの進め方や具体的な手順を決めます。
- Actモードへ切り替え: 計画が決まったら、Actモードに切り替えます。
- Actモードで実行: 計画に基づいた具体的な作業を依頼します。
使いこなしのコツ
- 焦らないこと: 特に複雑なタスクや初めて取り組む作業の場合は、Planモードで時間をかけて Cline と相談し、納得のいく計画を立てることが重要です。急いでActモードに移ると、後で手戻りが発生してしまうかもしれません。
- モードを意識する: 今どちらのモードにいるのか、そして何を期待しているのか(相談なのか、実行なのか)を意識すると、よりスムーズなコミュニケーションが取れます。
まとめ
Cline の 「Planモード」と「Actモード」は、Cline への指示を「計画」と「実行」に分けることで、より効率的かつ安全に開発を進めるための機能です。
- Planモード でじっくり考え、Cline と協力して最適な計画を立てる。
- Actモード で計画に基づいて、Cline に具体的な作業を実行してもらう。
この 2 つのモードを上手に活用し、AI を使いこなして効率的な開発を実現しましょう。
それでは、「Planモード」と「Actモード」を使い分けて快適なバイブコーディングライフを!