Cloud Automatorにて従来の先頭ジョブに代わる【ワークフロートリガージョブ】が導入され、ジョブワークフローの先頭のジョブの順番入れ替えを簡単に行えるようになりました。
これまでの課題
従来の先頭ジョブはトリガーとアクションの設定を持つジョブで、ジョブワークフローを開始して最初のアクションを実行するものでした。
そのため、ジョブワークフローの「最初に実行されるアクション」と「2番目に実行されるアクション」の入れ替えるには、先頭ジョブ・後続ジョブの両方とも新規作成する必要があり、手間がかかるという課題がありました。
また、先頭ジョブを削除して後続ジョブを先頭ジョブにしたい場合は、後続ジョブと同じアクションの設定情報を持つ先頭ジョブを新規作成する必要がありました。
さらに、ジョブワークフローを開始するトリガーの種類を変更したい場合は、同じアクションの設定情報で別のトリガーの設定情報を持つ先頭ジョブを新規作成する必要がありました。
課題の解決
今回のリリースにて、従来の先頭ジョブに代わる【ワークフロートリガージョブ】を導入し、ジョブワークフローの先頭のジョブの順番入れ替えにかかる手間を削減します。
ワークフロートリガージョブとは、トリガーの設定情報のみを持つジョブでジョブワークフローの先頭に設定するものです。ワークフロートリガージョブはアクションの設定情報を持ちません。
ワークフロートリガージョブが導入されたことによるメリット
- アクションの設定を後続ジョブでのみ設定可能になり、「最初に実行されるアクションのジョブ」を手軽に入れ替えることが可能になります
- また、先頭ジョブを削除して後続ジョブを先頭ジョブにしたい場合は、新ジョブワークフローに変更した上で後続ジョブの順番を変更すれば済むようになります
- さらに、ジョブワークフローを開始するトリガーの種類を変更したい場合も、新ジョブワークフローに変更した上で変更したいトリガーの設定情報のみを持つワークフロートリガージョブを設定すれば済むようになります
本リリースに伴うお客様の対応について
今回のリリースに伴い、お客様に特別な対応をしていただく必要はございません。
今回の機能改善による影響
今回の機能改善により、以下の点について影響があります。
先頭ジョブ
- 先頭ジョブの新規作成はできなくなります
既存の先頭ジョブ
- 既存の先頭ジョブの編集や削除は、従来通り可能です
- 既存の先頭ジョブを指定して新しくジョブワークフローを作成する場合、先頭ジョブが【ワークフロートリガージョブ】と【1番目に実行される後続ジョブ】に自動変換されます
既存のジョブワークフロー
- 既存のジョブワークフローの編集・削除・実行は、従来通り可能です
- 既存のジョブワークフローは、ジョブワークフロー編集画面にて「新ワークフローに変更」をクリックすることで、先頭ジョブを【ワークフロートリガージョブ】と【1番目に実行される後続ジョブ】に変換できます
- 既存のジョブワークフローは新ジョブワークフローに変更することで、先頭にワークフロートリガージョブを設定できます
一括変更について
今後に実施される一括変更により、既存の先頭ジョブは自動的に【ワークフロートリガージョブ】と【後続ジョブ】に変換される予定です
- 一括変更の対象は「既存のジョブワークフローに設定された先頭ジョブ」を含む、すべての先頭ジョブです
- 一括変更は、開発チームにより対象のジョブワークフローの状態を一時的に「停止」に変更した上で、先頭ジョブの変換を行う予定です
- 一括変更の実施時期は2024年11月下旬を予定しています
- 一括変更に関しては、メール及びブログで別途お知らせいたします
利用方法
ジョブワークフローでワークフロートリガージョブを利用するには、以下の手順で設定を行います。
今回の機能改善の詳細については、以下のマニュアルも合わせてご参照ください。
既存のジョブワークフローでワークフロートリガージョブを利用する場合
- ジョブワークフローの編集画面を開きます
- (手動トリガー以外の場合)ジョブワークフローの状態を「停止」に変更し、更新します
- ジョブワークフローの編集画面を開き、画面右上の「新ワークフローに変更」をクリックします
- 「OK」をクリックします
- 先頭ジョブが【ワークフロートリガージョブ】と【1番目に実行される後続ジョブ】に変換されて、ジョブワークフローの先頭に配置されていることを確認します
既存の先頭ジョブを指定して新しくジョブワークフローを作成する場合
- ジョブワークフローの追加画面を開きます
- ジョブワークフロー名を入力します
- グループを選択します
- ジョブワークフローの先頭に既存の先頭ジョブを選択します
- 後続ジョブを選択します
- 「登録」をクリックします
- 先頭ジョブが【ワークフロートリガージョブ】と【1番目に実行される後続ジョブ】に自動変換されて、ジョブワークフローの先頭に配置されていることを確認します
新しくワークフロートリガージョブを作成して、ジョブワークフローを作成する場合
ワークフロートリガージョブの追加
- 運用ジョブの追加画面を開きます
- グループを選択し、「ワークフロー専用」にチェックを入れます
- ワークフロートリガージョブで選択可能なトリガーを選択します
- (手動トリガー、HTTPトリガー以外の場合)トリガーの設定情報を入力します
- ジョブ名を入力します
- 「作成する」をクリックします
ジョブワークフローの追加
- ジョブワークフローの追加画面を開きます
- ジョブワークフロー名を入力します
- グループを選択します
- ジョブワークフローの先頭にワークフロートリガージョブを選択します
- 後続ジョブを選択します
- 「登録」をクリックします
- ワークフロートリガージョブがジョブワークフローの先頭に配置されていることを確認します
おわりに
今後のリリース計画については、ロードマップページにて公開しております。
これからもCloud Automatorをよろしくお願いいたします。