こんにちは、技術2課、大阪勤務の全(ちょん)です。
世の中、AWS含む、クラウドサービスをどんどん活用していければ、便利になると思いつつ、移行がなかなか難しいのが現実です。 そんな中、re:Invent 2020 で「Choosing the right storage for your on-premises file-based workloads」セッションに参加したので要点をご紹介します。
セッション概要
このセッションでは、オンプレミスのファイルベースのワークロードに適したファイルストレージを選択する方法について説明がありました。 具体的には Amazon FSx for Windows File Server(以下、FSx) と AWS Storage Gateway の File Gateway にフォーカスし、前半はそれぞれの概要、後半はユースケースについての説明でした。
各サービスの概要については本ブログでは省略し、ユースケースの紹介をします。 各サービスの概要はリンクをご参照ください。
・What Is Amazon FSx for Windows File Server?(2020年12月現在、英語版のみ)
https://docs.aws.amazon.com/fsx/latest/WindowsGuide/what-is.html
・AWS Storage Gateway とは何ですか?
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/storagegateway/latest/userguide/WhatIsStorageGateway.html
FSx への移行方法の紹介
オンプレミスから FSx へのデータ移行のパターンとして、AWS Datasync を利用する方法、 Windows の標準ツールである RoboCopy を利用する方法の2パターンが紹介されました。
File Gateway のオンプレミスでの利用
File Gateway は 基本は EC2 へのデプロイですが、それだけではなく、 VMwawra の ESXi 、 Microsoft の Hyper-V 、 Linux の KVM へのデプロイも可能となります。
また、ハードウェアアプライアンス も用意されております。
FSx のユースケース
FSx のユースケースのセクションでは、オンプレミスと FSx でアプリケーションを共有するハイブリットモデルが紹介されました。
メリットは以下の内容となります。
・ハイブリットビジネスクリティカルなアプリ(ERP/CRMなど)に可用性の高い共有ファイルストレージを提供できる
・ファイルロック、ローカルキャッシュ等、アプリの互換性と機能を引き続き提供できる
・高スループットとIOPSを提供して、同時アクセスが可能となる
・TCO(Total Cost of Ownership)を最適化し、インフラ管理のオーバーヘッドを排除できる
実際のお客様でFSxに移行した結果、コストを83%削減に成功したとの事例も紹介されました。
File Gateway のユースケース
File Gateway のユースケースのセクションではオンプレミスから S3 へアップロードされたデータを、 Lambda を利用して自動的に変換し、別の File Gateway を読み取り用途として用意するアーキテクチャが紹介されました。
メリットは以下の内容となります。
・AWSで幅広く深いデータ処理、分析、機械学習機能を活用する
・複数の File Gateway を使用して、オンプレミスの任意の場所からグローバルにアクセスできる
・元データと処理済みデータの両方をコスト効率よく一元的に保存してアクセスできる
増え続けるデータを格納するストレージソリューションとして、 オンプレミスから File Gateway に置き換えることで、オンプレミスのストレージを管理する運用コストが削減されたと紹介がありました。
まとめ
オンプレミスと AWS の両方を利用したストレージサービスとユースケースの紹介となりました。
すべてのサービスを AWSへ移行するのではなく、始めの一歩として、ファイルデータの移行から実施してみてはいかがでしょうか。
利用方法によってはコスト削減も期待できるかもです。
re:Inventが気になる方、今からでも遅くありません。
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