【Amazon Connect】ウィスパーフローの機能と設定例

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Amazon Connectの音声通話におけるウィスパー機能について確認してみます。

ウィスパー機能とは

音声通話におけるウィスパー機能を利用すると、顧客とオペレーターの会話開始時に、音声で情報を伝える等、フロー定義した処理を実行することができます。

お客様がコールセンターへ電話を掛けた際の体験としては下記のような設定が考えられます。

  1. 商品サポートへ電話を掛ける
  2. Amazon Connectと通話状態となる
  3. 音声案内
    • 「お電話ありがとうございます、〇〇コールセンターです・・・」
  4. お待たせ音声の再生
    • 「順番にオペレーターへお繋ぎしますので、そのままお待ちください」
    • お待たせ音楽音などが再生される
  5. (オペレーターが受信操作)
  6. (オペレータへのウィスパー)
    • 「商品サポートです」
  7. 通話開始時の音声案内
    • 「サービス品質向上のため、この通話は録音されます。ご了承ください」
  8. 顧客とオペレーターが接続、会話開始

上記の 6. は「エージェントウィスパーフロー」 の動作結果で、オペレーター側のみへの音声案内となります。
複数種類の電話を受け付ける運用時等、通話開始した電話の種類を音声で知らせることができます。

同様に 7. は「顧客ウィスパーフロー」の動作結果で、顧客側のみへの音声案内となります。

なお、2つのウィスパーフローは同期処理となっており、エージェントウィスパーフローの実行中は顧客側はお待たせしたままの状態となりますので、使用する場合は短めの動作にすることをお勧めします。

設定方法

エージェントウィスパー、顧客ウィスパーを設定してみます。

エージェントウィスパーフローを作成

「商品サポートです」と発話するフローを作成します。

顧客ウィスパーフローを作成

「サービス品質向上のため、この通話は録音されます。ご了承ください」と発話するフローを作成します。

インバウンドフローを編集

着信時に動作するインバウンドフローを編集、上記で作成したエージェントウィスパーフロー、顧客ウィスパーフローを指定します。
それぞれ「ウィスパーフローの設定」ブロックを設置して指定する必要があります。

動作確認

設定後、各フローを「公開」してから冒頭でご紹介した動作になることを確認します。

補足

ウィスパーフローを指定しない場合の動作

「ウィスパーフローの設定」ブロックで明示的に指示しない場合は「Default agent whisper」、「Default customer whisper」が動作します。
何も設定せずに使い始めるとオペレーター側で「ベーシックキュー」などと発話されると思いますが、これは「Default agent whisper」フローでキュー名を読み上げる設定になっているためです。

ウィスパーフローを使わない場合の設定

「何もしないウィスパーフロー」を作成(またはデフォルトフローを変更する)しても良いのですが、「ウィスパーフローの設定」ブロックで明示的に「無効化指示」することも可能です。
動作ログを確認した限りですが、無効化指示した場合はウィスパーフロー自体が実行されなくなるようです。
ごく短い時間ですが、フローの実行処理にも時間がかかります。「お客様をお待たせする時間を 0.1秒でも短縮したい」場合は無効化設定すると良さそうです。
処理時間を抜きにしても、ウィスパーフローが不要となる条件分岐があるケースで「無効化指示」を利用することもできそうです。

最後に

Amazon Connectの音声通話におけるウィスパー機能について確認してみました。
ご参考になれば幸いです。

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