はじめに
こんにちは、サーバーワークスのディベロップメントサービス2課の池田です。
Amazon Connectを活用したコンタクトセンターの構築や運用において、ソフトフォンのカスタマイズ性と柔軟性は非常に重要です。
今回の記事では、ソフトフォンのカスタマイズに欠かせないAmazon Connect Streamsのローカル環境で実行する手順を解説します。
Amazon Connect Streamsとは
Amazon Connect Streamsは、既存のウェブアプリケーションとAmazon Connectを統合するためのJavaScriptライブラリです。
これを使用することで、Contact Control Panel(CCP)のコンポーネントをウェブページに埋め込むことが可能になります。
また、エージェントやコンタクトの状態変化をイベント処理することもでき、カスタムなエージェント体験を構築する際に非常に有用です。
前提条件
- Node.jsがインストール済みであること(今回はv20.16.0を利用)
- connectのインスタンスが作成済みであること
手順
1. 必要なパッケージのインストール
まずは、amazon-connect-streams
ライブラリをプロジェクトに追加します。
今回はローカル起動するために、http-server
もインストールします。
npm init -y npm install amazon-connect-streams http-server
2. HTMLファイルの作成
index.html
ファイルを作成して下記に編集します。
<!DOCTYPE html> <html> <head> <meta charset="UTF-8"> <script type="text/javascript" src="node_modules/amazon-connect-streams/release/connect-streams-min.js"></script> </head> <!-- Add the call to init() as an onload so it will only run once the page is loaded --> <body onload="init()"> <div id="container-div" style="width: 400px; height: 800px;"></div> <script type="text/javascript"> var containerDiv = document.getElementById("container-div"); // initialize the streams api function init() { // initialize the ccp connect.core.initCCP(containerDiv, { ccpUrl: "[connectのAccess URL]/connect/ccp-v2/", // ConnectインスタンスのURL loginPopup: true, // ログインポップアップを有効にする loginPopupAutoClose: true, // ログイン完了後にポップアップを自動で閉じる region: "ap-northeast-1", // リージョンの設定 softphone: { allowFramedSoftphone: true // ソフトフォンの埋め込みを許可 } }); } </script> </body> </html>
`connectのAccess URL`には下記赤枠のconnectのアクセスURLを記入します。
<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="connectのアクセスURL">[f:id:swx-tomoya-ikeda:20241107151633p:plain:w300]</figure>
3. 認証済みドメイン追加
aws コンソールのamazon connect画面にて承認済みドメイン
→ドメインを追加
をクリックして下記ドメインを追加します。
ドメイン:http://localhost:8080
4. ローカルサーバーの設定
http-serverを利用してサーバーを立ち上げます。
http-server .
5. 動作確認
ブラウザでhttp://localhost:8080
にアクセスし、CCPが表示されるかを確認します。
正常にアクセスできていれば下記画像のように表示されます。
おわり
今回の記事では、Amazon Connect Streamsをローカル環境で実行する手順について解説しました。
実運用の際には、CCPのカスタムページをAmazon S3にホスティングし、CloudFrontを使用してキャッシュや配信の最適化をご検討ください。
また、Amazon Connect Streamsは豊富なカスタマイズが可能です。具体的なカスタマイズ方法については、公式のDocumentationもご参照ください。ソフトフォンのレイアウト変更など、柔軟に設定を行うことができます。
弊社では、Amazon Connect Streamsを利用したカスタムCCPとしてクラウドコンタクトワークスペースを提供しております。 コンタクトセンター構築の際に、ミニマムスタートプランと合わせて、ご検討ください。