- はじめに
- Status Pages 機能とは
- Status Pagesの設定方法
- AWSステータス情報の取得方法について
- おまけ
- おわりに
- 宣伝
はじめに
こんにちは。マネージドサービス部の福田です。
今回はNew Relicを活用し、クラウド環境や多数のSaaSサービスのステータスページ(AWSでいうと「AWS Health Dashboard」)を一元的に把握するために活用できる「Status Pages」という機能についてご紹介します。
Status Pages 機能とは
昨今のシステムは、マルチクラウド環境や多数のSaaSサービスを組み合わせて運用されることが多いです。
そのような場合、障害発生時(主に大規模障害の場合)に「自社システムの問題なのか、それとも利用しているクラウド基盤やSaaSプロバイダー側での障害なのか」を切り分ける必要が出てきます。
多くの場合、まず最初に各サービスの公式ステータスページを確認し、情報を収集されているのではないでしょうか。
しかし、利用するサービスが増えれば増えるほど、これらの情報を個別に確認・把握するには時間がかかりインシデント対応の遅れに繋がってしまうことも少なくありません。
「Status Pages」機能は、まさにこうした課題に対応するためのものです。
さまざまなSaaSやクラウド基盤のステータスページ情報をNew Relicの一画面に集約することで、一元的に状況を把握できるようになります
Status Pagesの設定方法
Status Pagesの有効化
「Status Pages」は、以下手順よりNew Relicのご自身のアカウントへ追加(機能の有効化)する必要があります。
New Relic の画面左にあるナビゲーションメニューから [Apps] を選択し、「Go to Apps and Visualizations 」をクリックする
Apps & visualizations タブに移動し「Status Page」を検索しクリックする
「Status Page」を有効化する(Add this Appをクリック)
有効化後はナビゲーションメニューの [Apps] から「Status Pages」にアクセスが可能になる
Status Pagesで表示したい情報を追加する
監視したいサービスとそのステータス情報を設定していきます(「Quick setup」を利用)
様々なプロバイダーの情報を表示
設定が完了すると、以下のように一覧で各サービスのステータスを確認できます。
発生した障害情報の詳細を確認可能
インシデントが発生しているサービスについては、詳細情報を確認することもできます。
AWSステータス情報の取得方法について
AWSのステータスページ(https://health.aws.amazon.com/health/status)は、 汎用プラットフォーム(例:Statuspage.ioやStatus.io)を利用しているわけではなく、AWS独自のウェブインターフェースと思われるので 「Status Pages」に設定が出来ません。
しかし、AWSは各サービスの稼働状況に関するRSSフィードを提供しています。
これを活用することで、AWSのステータス情報を「Status Pages」に取り込むことができます。
例えば、主要AWSサービスのステータスをまとめたRSSフィードのURL(全リージョン、全リソース含んだもの)は以下の通りです。
以下の手順で、このRSSフィードのURLを利用し、AWSの障害情報を把握できるようにします。
Status Pagesの設定画面を開く
Providerにて「RSS Feed」を選択
Status Pagesで表示する名前やRSSフィードのURLを入力
「Service name(表示名)に任意の名前(例: AWS )を、「RSS Feed URL」に上記のAWS RSSフィードのURL (https://status.aws.amazon.com/rss/all.rss) を入力します。
Status Pagesにて表示された情報を確認
設定が正しく完了すると、「Status Pages」のダッシュボードにAWSの障害情報が表示されます。
RSSフィードに情報が記載されている場合
RSSフィードに情報が記載されていない場合
- 注意点
- RSSフィードは、基本的にその時点での最新の更新情報(アクティブなインシデントや最近解決した情報など)を表示します。
- 古い情報(完全に解決し一定期間が経過したインシデントなど)は削除されてしまいます。
- そのため、RSSフィード経由では、過去の全てのイベント履歴を調査することは難しいです。
おまけ
Providerにて「RSS Feed」ではなく「Status Page」を選択し、SaaS等のサービスページを指定すると 上手く表示されるものもあります。(AWS Health Dashboardは表示されませんでした)
おわりに
いかがでしたでしょうか。
New Relicの「Status Pages」を活用することで、クラウド環境や多数のSaaSサービス等のステータスを一元的に把握しやすくなり、障害発生時の原因調査や影響範囲の特定をより迅速に行うことが可能になります。
個人的には、AWS Health Dashboardの情報も、RSSフィード経由だけでなく、「Quick setup」のような形で連携できるようになることを期待しています。
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・福田 圭(記事一覧)
・マネージドサービス部 所属・X(Twitter):@soundsoon25
2023 New Relic Partner Trailblazer。New Relic Trailblazer of the Year 2025受賞。New Relic User Group運営。