【AWSアプデ 04/22】AWS Cloud9 が Amazon Linux 2 で起動できるように 他6件【#毎日AWS #187】

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はじめに

今回は、 04/22のアップデートについて紹介していきます。 こちらの内容については、YoutubeやPodcastでもアップロードしているので、気になる方はぜひチェックしてください。


■ Youtube での配信

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では、さっそく最新1日のアップデートを見ていきましょう。
今回は 04/22、7件のアップデートがありました。

アップデート内容

AWS Cloud9 が Amazon Linux 2 で起動できるように

AWS Cloud9 で Amazon Linux2 の開発環境を起動できるようになりました。

□ AWS Cloud9 とは

  • クラウドベースの 統合開発環境 ツール。
  • メリットとして、開発者は、開発環境を準備するオーバヘッドを抑えて開発に注力することができます。   これは、開発を行うのに必須な言語ツールに加え、コードエディタや、ターミナルなどがパッケージ化されているからです。
  • 僕も新しいスクリプトを書くときに開発環境を EC2 から準備するのは大変なので、使ったりします。

■ メリット

  • 開発者が、いままで以上にセキュアかつ高機能な実行環境で開発を行える点です。
  • というのも、Amazon Linux2 は名前の通りAmazon Linux の次世代の OS であり、
  • Amazon Linux と比較して、様々なセキュリティアップデートやより最適化されたパフォーマンスが含まれるからです。

■ やり方

  • コンソールで確認したところ、OS を選ぶ箇所で Amazon Linux2 を選べるようになってます。

AWS も Amazon Linux2 を recommend しているので、これから Cloud9 を立てる場合は、こちらを選んで開発してあげるといいでしょう

AWS パートナーと統合した Amazon Redshift native console が一般提供開始

AmazonRedshift コンソール内から選択した AWS パートナーと各 RedShift クラスターのネイティブ統合ができるようになりました。 ネイティブ統合することで、連携先のパートナーアプリケーションから、データを RedShift クラスターに直接取り込ませることができます。

ネイティブ統合先の AWS パートナーとして、

  • Salesforce
  • Google Analytics
  • Slack

などなど多岐に渡って統合することができます。

■ メリット

  • 開発者は、パートナーと Amazon Redshift の統合を数クリックで実装することができます。     * 今まで必要だったコードを書くというオーバーヘッドを減らせます

■ 料金

  • ネイティブ統合は、追加費用無しで利用できます。

■ 注意点

  • 「Amazon Redshift 側で AWSパートナー統合を削除しただけでは、データは引き続きクラスターに流れ込む」と、ドキュメントに記載がありました。
  • パートナーのWebサイト側でも削除を行う必要があります。

参考: https://docs.aws.amazon.com/redshift/latest/mgmt/partner-integration.html

Amazon Elasticsearch Service が Elasticsearch ver 7.10 をサポート

検索エンジン Elasticsearch のマネージドサービスである Amazon Elasticsearch Serviceが、オープンソースのElasticsearch7.10とそれに対応するバージョンの Kibana をサポートしました。

今回のリリースは、マイナーリリースであり、バグ修正と機能拡張が含まれているそうです。

今回のアップグレードのポイントを絞って2点紹介すると、

  • インデックス作成・保存時のパフォーマンス改善, インデックステンプレートのサポート
  • Elasticsearch の Apache2.0 ライセンスディストリビューションである OpenDistro for Elasticsearch で最近リリースされた新機能の追加

■ リージョン

  • 東京リージョンでもお使いいただけます。

僕も今回のアップデートで知ったのですが、Amazon Elasticsearch は、ダウンタイムゼロのインプレースアップグレードを行えるそうです。 つまりサービスを稼働しながらアップグレードできるので、今回のバージョンアップグレードは積極的に検討されてみては?

Amazon Elasticsearch Service が Asynchronous Search をサポート

Amazon Elasticsearch Service で、Asynchronous Search、すなわち非同期検索ができるようになりました。

□Asynchronous Search とは

  • 名前の通り検索を非同期で行う機能になります。
  • 検索クエリが非同期に処理されている間は、進行状況を確認できますし、検索クエリが完全に処理される前に部分的な検索結果を取得することもできます。
  • 処理が完了すると、検索結果を有効期限まで使用できるよう保存もできる。

裏側的には、Asynchronous Search API と呼ばれる API が Amazon Elasticsearch で提供されるようになったと。 OpenDistro for Elasticsearch で最近リリースされた機能でもあるらしく、後から Amazon Elasticsearch も対応した形となります。

■ メリット

  • 非同期ということで、非常に時間がかかる検索に対して真価を発揮します。
    • 例えば、クラスターをまたがるような大量のデータセットに対して、検索クエリを実行しないといけない場面ですね。     * 同期検索ではタイムアウトしてしまう可能性の高い検索クエリも、 非同期検索ならバックグラウンドで処理し続けることが可能です。
  • また、クエリの途中結果を取得できる点も柔軟性があってうれしいですね。

■ 料金

Amazon Elasticsearch は、ノードの利用時間および、転送データ量で課金されるため、機能自体は無料でお使いいただけます。

■ リージョン

  • 東京リージョンも対応

■ 注意点

  • ひとつ前のアップデートで話した Elasticsearchバージョン7.10 をサポート

Amazon RDS on VMware のネットワーキング要件が簡素化

オンプレミスの VMWare 上で Amazon RDS を起動できる Amazon RDS on VMware で、ネットワーク要件が簡素化されました。

このアップデートを理解しやすくするために、先にAmazon RDS on VMware の仕組みについてせつめいしますね。

Amazon RDS on VMware は、オンプレミスの VMWare 環境を追加のアベイラビリティゾーンとみなして、Amazon RDS コンソールや AWS CLI を使用して、RDS をデプロイするサービスです。つまり、AWS 環境との通信が必須となります。

この通信を行うために今までは VPN 経由で通信する必要があったのですが、今後は HTTPS 通信で通信できると。

■ メリット

  • 新規に Amazon RDS on VMware を使用する開発者は、VPN を設置して、接続する手間がなくなります。
  • すでに Amazon RDS on VMware を使用している開発者は、VPN から HTTPS に移行することで、VPN の運用を行う必要がなくなり、それに伴うセキュリティリスクを減らすことができます。
  • ex) VPN ポートを開けなくて済む

Amazon RDS on VMware を使用されている方もご検討されている方にもうれしいアップデートですので、是非詳細をチェックしてみてください。

AWS Toolkit for Visual Studio が 新しい認証情報でのロール引き受け を複数サポート

聞きなれない単語も多いので、アップデート内容に入る前に補足すると、

□ Microsoft Visual Studio

  • Microsoft が提供する統合開発環境ツール
  • 一番最初のアップデートで紹介した Cloud9 と同様、 開発者は、開発環境を準備するオーバヘッドを抑えて開発に注力することができます。
  • 特に Windows 上で開発を行う開発者が使いやすいみたいです。

参考: https://visualstudio.microsoft.com/ja/downloads/

□ AWS Toolkit for Visual Studio とは

  • Microsoft Visual Studio の拡張機能
  • メリットは、Visual Studio から AWS 環境への接続・開発をスピーディに行える点です。

そしてアップデート内容ですが、AWS Toolkit for Visual Studio から AWS 環境に接続する際に、新しく複数の認証方法でロール引き受けをできるようになりました。

元々 IAM ユーザの認証情報による ロールの引き受け、いわゆる一般的な AssumeRole には対応していましたが、

今回のアップデートで3つ新しくサポートが増え、

  • 外部 ID プロバイダーにより発行される認証情報
  • AWS SSO により発行される認証情報
  • IAM ユーザでの認証時、MFA を必要とする認証情報

■ メリット

大きく 2 点ございまして、

  • 開発者は、Microsoft Visual Studio から AWS 環境への接続をよりセキュアに行える点
  • AWS SSO や 外部 ID プロバイダーをお使いの方は、認証の統一を図れる点

■ 注意点

ツールキットのバージョン 1.21.0.0 でサポートされた機能である点ですね。

特に MFA はセキュリティを担保するために重要なので、Microsoft Visual Studio と AWS 環境を統合している方は、すぐにでも対応すべきでしょう。

なお最近のアップデートで、AWS Toolkit forVSCode でも AWS SSO から発行される認証情報を使った AWS 環境へのアクセスがサポートされました。 AWS SSO をお使いの方は、そちらについても調べてみるといいと思います!

https://aws.amazon.com/jp/blogs/developer/introducing-aws-sso-support-in-the-aws-toolkit-for-vs-code/

AWS Ground Station が Amazon S3 へのデータ配信をサポート

利用されている方もかなり限られるかなーとは思いますが、AWS Ground Station に関するアップデートです。

□ AWS Ground Station とは

  • 衛星とそれをキャッチする地上局のマネージドサービス。
  • メリットとして、開発者は、衛星通信システムを必要な時に必要な分だけ利用できます。非常にクラウドらしいサービスだなというイメージ。
  • 例えば、衛星画像を利用した地球観測を行い災害時の被害状況をいち早くキャッチするなどのニーズに、マッチするサービスです。

参考: https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/capella-uses-space-bring-you-closer-earth/

今回のアップデートで、AWS Ground Station がキャッチした衛星データを S3 に直接保存できるようになりました。

今までは、衛星データを EC2 にストリーミングしてリアルタイム処理をするしかなかったのですが、新しく選択肢が増えた感じですね。

■ メリット

  • 開発者の方は、システム全体を作る開発オーバヘッドをかなり削減できるのではないかなと思います。     * というのも ①EC2 をかませる必要がない②S3 が様々な AWS サービスとシームレスに統合できるからです。

■ ユースケース

  • AWS Ground Station でキャッチした衛星データを S3 に保存後、Athena や Amazon Redshift Spectrum で分析する

■ リージョン

残念ながら AWS Ground Station は、東京リージョンには対応していません。
今後新しいリージョンでもサービス提供する可能性があると、アップデートに記述があったので期待して待ちたいですね!

以上7件、04/22のアップデートでした。

最後に

過去の放送やSNSもやっているのでフォローしていただけると嬉しいです!

また来週!


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■ 過去の放送一覧はこちら
https://www.youtube.com/playlist?list=PLCRz5JqTKzfmHYSSSQhs2Y-qPFU201s3p

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