Amazon Connect 専任担当の丸山です。
お問い合わせの業務種類に応じて、複数の電話番号を利用しているサービスはよくありますよね。
今日は Amazon Connect で、複数電話番号を運用する際の運用のヒントをお届けします。
複数電話番号運用 できること
まず最初に「できること」をおさらいします。
できる1)複数の電話番号を今すぐ取得可能
Amazon Connect は、管理画面で電話番号を取得し、すぐに利用することができます。
1つの Amazon Connect インスタンスで複数の電話番号も取得できます。
チェックポイント:サービスクォータ
Amazon Connect は、拡張性の高いコンタクトセンターサービスですが、サービスクォータで上限が設定されているものがあります。
https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/amazon-connect-service-limits.html
インスタンスあたりの電話番号数もサービスクォータの対象です。
インスタンスあたりの電話番号数は「5」で設定されています。
※2020-08-13時点の数値です
5より多くの電話番号を利用する場合は、事前にサービスクォータの増加の申請をする必要があります。
チェックポイント:電話番号種類
現時点で取得できる電話番号は
050、0800、0120の3種類です。
条件付きですが、申請ベースで03電話番号も取得可能です。
03電話番号も利用に応じて複数取得することが可能です。
現時点ではナンバーポータビリティには対応していません。
できる2)着信電話番号に応じたコールフローを定義可能
着信電話番号にごとに問い合わせフローを設定可能です。
もしくは1つの問い合わせフローの中で着信電話番号ごとに条件分岐をさせることも可能です。
着信電話番号に応じてスキルベースルーティングを設定する、といった運用は設定のみで可能です。
複数電話番号運用 検討すること
複数電話番号を基本機能だけで受けることができるようになりました。やった〜。
でもちょっとまってください。
これで運用がほんとうにまわるのでしょうか。
よくある課題をここから説明します。
課題1)オペレータはどの電話番号にかかってきたのかわからない
CCP(ソフトフォン)にはお電話をかけてきたお客様の電話番号が表示されます。 しかし、お客様がどの電話番号にかけてきたのかはわからないのです。
解決方法1:耳の情報で解決
着信時にオペレーターだけが聞こえる音声としてウィスパリング機能があります。
着信電話番号に応じた情報をウィスパリングすることができます。
○メリット
設定だけで対応可能
△デメリット
着信するまで情報がわからない
ウィスパリングを聞いている時間お客様の応対ができない
解決方法2:目の情報で解決
CCP(ソフトフォン)に着信電話番号または着信電話番号に応じた業務名を表示することが可能です。
ただし、CCPカスタマイズの開発が必要になります。
○メリット
着信前に業務種類を確認可能
△デメリット
開発費用負担
解決方法 補足:CRM統合
Amazon Connect とCRMシステムを統合している場合は、CRM側で上記を解決することができます。
例えばSalesforceと統合している場合は設定のみで上記対応が可能です。
任意のCRMの場合も、個別に対応すればCRM側で業務名の表示をさせることができます。
課題2)オペレータが発信できる電話番号が固定される
CCP(ソフトフォン)で発信をする際の発信元電話番号は、オペレータごとに決まった電話番号になります。
正確に記載すると、オペレータが所属するルーティングプロファイルのデフォルトアウトバウンドキューに設定されている「アウトバウンド発信者 ID 番号」で発信をします。
標準ではオペレータごとに固定とざくっくりご理解ください。
発信で利用する電話番号を可変にする方法はいくつかありますが、どの方法も開発が必要となります。
なんだかちょっとめんどくさい、そんなときは
Amazon Connect の標準機能だけでは、希望する複数電話番号の運用が難しい。かといって、開発をするのはスケジュールもコストもネックだな〜、と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方に朗報です。
サーバーワークスではAWSリセールサービス(pieCe)をご契約のお客様に限り、特別にカスタマイズしたCCPを無償でご提供しています。
サーバーワークスオリジナルCCPでは、発信元電話番号に応じた業務名の表示や、発信元電話番号の切り替え機能を実装済みです。
手前味噌ながら、複数電話番号の運用をする方には大変お得なサービスです。
他にも便利機能をいくつか搭載している「かゆいところに手が届くCCP」となっております。
複数電話番号の運用もふくめ、Amazon Connect導入のご相談をお待ちしています。