こんにちは。 アプリケーションサービス部の稲垣です。
徐々に涼しくなり、外でも走れるようになってきました。
秋の食材は美味しいものばかりなので今から楽しみです!
今回はAWS CLIを使って、Amazon Connectの Connectインスタンス間で電話番号を移行する方法をご紹介します。
Amazon Connectとは
Amazon Connectは、AWSが提供しているクラウド型コンタクトセンターサービスです。
コンタクトセンターを素早く構築できたり、料金の最適化ができるなど多くの利点があります。
Amazon Connectの詳細情報は下記のリンクをご覧ください。
電話番号移行方法
Amazon Connectで電話番号を取得する際には、AWS サポートに申請をするケースがあります。
例えば、東京リージョンで作成した Amazon Connect インスタンスの電話番号を取得するには、AWS サポートに申請が必要です。
申請には必要な書類あったりと、「Amazon Connectで電話番号を取り扱う=すぐ簡単にはできない」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
ですが、一度サポートから発行されてConnect インスタンスに紐づけられた電話番号を他のインスタンスで利用したい場合は、AWS CLIで電話番号移行が可能です。
注意点として、AWS CLIでの電話番号移行は同一アカウント、同一リージョン内にあるインスタンス間であることが前提条件となります。
AWS CLIで電話番号移行
AWS CLIからインスタンス間の電話番号移行を行います。
移行には、
- 移行元の Connect インスタンス ARN
- PhoneNumberId(後述)
- 移行先の Connect インスタンス ARN
この3つの情報が必要です。
Connect インスタンス ARNはマネジメントコンソールから確認できます。
① まず以下のコマンドを実行し、PhoneNumberIdを取得します。
PhoneNumberIdは、電話番号に紐づく一意の識別子です。
$ aws connect list-phone-numbers-v2 --target-arn <移行元の Connect インスタンス ARN>
このコマンドを実行すると、移行元のインスタンスに紐づいている各電話番号の情報が一覧で取得できます。
レスポンスがこんな感じできます↓
{ "ListPhoneNumbersSummaryList": [ { "PhoneNumber": "string", "PhoneNumberArn": "string", "PhoneNumberCountryCode": "string", "PhoneNumberId": "string", "PhoneNumberType": "string", "TargetArn": "string" } ], "NextToken": "string" }
② 上記で取得した、移行する電話番号のPhoneNumberIdと、移行先の Connect インスタンス ARNを使って以下のコマンドを実行します。
$ aws connect update-phone-number --phone-number-id <Phone Number ID> --target-arn <移行先の Connect インスタンス ARN>
このようなレスポンスがきます↓
{ "PhoneNumberArn": "string", "PhoneNumberId": "string" }
これで移行完了です!
マネジメントコンソールで電話番号が移行しているか確認してみてください。
因みに、AWS CLIバージョン2に対応するコマンドですので、バージョン1の場合は変更が必要です。
AWS サポートに申請して電話番号移行
同一アカウント、同一リージョン内にあるインスタンス間"以外"で電話番号を移行する場合はAWS サポートに申請します。
まず、AWS サポートからケースを作成し申請します。
Technicalから、Serviceに「Connect」、Categoryに「電話番号の移行」を選択します。
ケースを作成後、以下の情報をもって電話番号移行の申請をします。
- 移行先・移行元の AWSアカウントID
- 移行先・移行元の リージョン
- 移行先・移行元の Connect インスタンスの ARN
- 移行対象の電話番号
- 移行希望日時
- 移行先の着信問い合わせフローのARN
まとめ
以上が Amazon Connectのインスタンス間で電話番号移行をする方法のご紹介でした!
AWS CLIだと一瞬で移行ができてしまいますね。
同一アカウント、同一リージョンのインスタンス間の移行という前提条件を満たしている場合は、ぜひAWS CLIでの移行を試してみてください!