AWS Health が 組織のヘルスイベントをEvent Bridgeに集約することができるようになりました

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こんにちは、営業推進課の島村です。

10/5にリリースされた、AWS Health に関するアップデートについてまとめていきたいと思います。
概要やユースケース、実際に必要な設定など記載していきます。

マルチアカウント環境でAWSを運用している方で、ヘルスに関する運用が楽になるアップデートでもあるので 気になる方はぜひチェックしてみてください。

aws.amazon.com

概要

AWS Health が Organizations の組織に属するアカウントのヘルスイベントをEvent Bridge に発行するようになりました。
パブリックイベント、アカウント固有のイベントどちらも発行されます

これまで

組織のヘルスイベントを一元的に確認するには、マネジメントアカウントか委任されたアカウントで組織ビューを有効にすることで、確認することができました。

ただし、組織ビューで確認できるのはマネージドコンソールやヘルス API でイベントを取得しないと確認ができず、組織のヘルスイベントはEventBridgeには発行されませんでした。

そのため、EventBridge を使用したケースで構成する場合、各アカウントの各リージョンでEvent Bridgeルールを展開する必要があり、AWSアカウントが多い環境ではEvent Bridgeルールの展開/運用が大変でした。

マルチアカウント環境で、ヘルスイベントの通知を構成する場合は、AWS Health Aware というソリューションを使用が効率的です。

Health Awareに関しては弊社エンジニア 山本 のブログをご覧ください。 blog.serverworks.co.jp

アップデート後

AWS Health が Organizations の組織に属するアカウントのヘルスイベントをEvent Bridge に発行されるようになったことで、 マネジメントアカウントや委任されたアカウントでEventBridgeルールを設定するだけで通知が行えます。

通知が必要なリージョンには、Event Bridgeルールの展開が必要です。

User Notification

User Notification と呼ばれるAWSのサービスがあります。
User Notificationでは、AWS Health イベント、Amazon CloudWatch アラーム、EC2 インスタンスの状態変更などの AWS サービスからの通知を一元的に確認することができます。

User Notificationのセットアップ方法など、詳細は以下のブログをご覧ください。
blog.serverworks.co.jp

User Notificationsを使用するメリットは、Event Bridge ルールの展開をマネージドコンソールから自動的に作ることが可能な点にあります。
複数のリージョンを使用している場合は、User Notificationを使用することを視野に入れても良いと考えます。

通知

最後、EventBridge を自身で構成したパターンと、User Notificationを使用した2つのパターンの通知を比較したいと思います。

EventBridge → SNS→ Chatbot パターン

User Notification(EventBridge) → SNS→ Chatbot パターン

User Notifications の方は内容の説明が途中で切れて入るものの、内容はある程度把握することができますし、項目が整理されていてわかりやすいですね。
EventBridge ルールの展開もしやすいので、User Notificationsが使いやすそうです。

最後に

ヘルスイベントが発生した際にいち早く内容を把握することが大切です。
今回のアップデートは、マルチアカウント構成の環境に限定されますが、ヘルスイベントの管理がしやすくなったと思います
うまく活用して運用負荷を少しでも下げていきたいですね。

島村 輝 (Shimamura Hikaru) 記事一覧はコチラ

最近ECS周りをキャッチアップ中。趣味は車・バイク全般。
一応、AWS12冠です。