AWS Compute Optimizer が AWS Lambda の推奨に対応しました

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SRE部 佐竹です。
AWS Compute Optimizer のアップデートについて記載します。

はじめに

本日、AWS Compute Optimizer によるコストパフォーマンスの推奨対象に AWS Lambda が仲間入りしました。

aws.amazon.com

つい先日、以下のブログでお知らせした通り、EBS Volume の推奨に対応したばかりの AWS Compute Optimizer ですが、Lambda まですぐに対象に入れてくるとは驚きです。

blog.serverworks.co.jp

AWS Lambda の料金体系

AWS Lambda は関数(Function)に対するリクエストの数とコードの実行時間に基づいて料金を支払います。また、実行時間に対する利用料は、その関数に割り当てたメモリ量により異なります。

つまり、メモリ量を増やせば増やすほど高コストになるというのが Lambda の料金体系であり、不要にメモリを割り当てているとコスト増の原因となります。また反対にメモリ量が少なすぎる場合も実行時間が長くなることで、コストが適切となっていない状況も存在します。

今回の AWS Compute Optimizer の更新により、この Lambda のメモリ割り当てをアジャストするよう推奨が出るようになりました。

また、以下が Lambda の料金表です。公式ドキュメントより引用致します(※東京リージョン)。

Memory (MB) (with larger memory) Price per 1ms
128 $0.0000000021
512 $0.0000000083
1024 $0.0000000167
1536 $0.0000000250
2048 $0.0000000333
3072 $0.0000000500
4096 $0.0000000667
5120 $0.0000000833
6144 $0.0000001000
7168 $0.0000001167
8192 $0.0000001333
9216 $0.0000001500
10240 $0.0000001667

補足しますと 日本語の料金ページは現時点でもなお「100ms」の利用料が記載されていますが re:Invent で発表されたように、Lambda は 1ms の課金体系へと更新されました

aws.amazon.com

Lambda の料金については本件(1ms課金)も是非合わせてキャッチアップください!

コンソールから確認してみる

ダッシュボードに行くと、画面右下に Lambda functions が追加されていました。

f:id:swx-satake:20201224142048p:plain

既存の AWS環境をみてみたところ 4つある Functions は全て Memory optimized でした。

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掲載される推奨は以下の3つになります。

  1. Memory under-provisioned
  2. Memory optimized
  3. Memory over-provisioned

先に記載した通り Lambda のメモリが適切かどうか判断し、少なすぎれば増やすように、多すぎると減らすように推奨されることが項目名からも判断できます。

公式ドキュメントのリンクも参考までに記載させて頂きます。

docs.aws.amazon.com

まとめ

f:id:swx-satake:20201224142631p:plain:w150

AWS Compute Optimizer にアップデートがあり、AWS Lambda の推奨に対応しました。

注意点として、既存の Function に設定変更を実施する前、特に本番環境適用前に、推奨されるメモリサイズの構成において「想定通りの動作・速度となるか」十分なテストを実行してから切り替えをお願い致します。

そして AWS Compute Optimizer はこれで EC2 instances、Auto Scaling groups、EBS volumes、Lambda functions の4つに対応したことになります。AWS Compute Optimizer 自体は無料でご利用頂けますので、まずは有効化してみて結果を確認してみてください。

関連して、過去記載しました以下のブログも是非合わせてお読み頂けますと幸いです。

blog.serverworks.co.jp

blog.serverworks.co.jp

2021年5月25日追記

EBS ボリュームの推奨と Lambda の推奨項目は S3 バケットに推奨結果を出力できなかったのですが、2021年5月19日のアップデートでこれが可能になりました。合わせてご確認ください。

aws.amazon.com

それではまたお会いしましょう。

佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ

マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023 Japan AWS Top Engineers/2020-2023 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。