【AWSアップデートまとめ 4/21】Amazon SageMakerでSavings Plans提供開始とインスタンスの価格値下げを発表 他7件【#毎日AWS 186回 】

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はじめに

こんにちは!サーバーワークスの小林です。 今回は、 4/21のアップデートについて紹介していきます。

こちらの内容については、YoutubeやPodcastでもアップロードしているので、気になる方はぜひチェックしてください。


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では、さっそく最新1日のアップデートを見ていきましょう。   今回は 4/21 、8件のアップデートがありました。

アップデート内容

①Amazon SageMakerでSavings Plans提供開始とインスタンスの価格値下げを発表

マネージドな機械学習サービスAmazon SageMakerで、割引オプションであるSavings Plansをサポートしました。 これにより、最大64%割引した価格でSageMakerを利用できるようになりました。 また、同じタイミングでインスタンスの価格もこれまでの14%引き下げすることが発表されました。

Savings Plansは、1年もしくは3年で一定の使用量の購入をコミットすることで割引される課金体系になります。 Savings Plansの種類として、任意のコミット額、EC2,Lambda,Fagateの中で割引率の高いリソースから割り引かれるCompute、 EC2の特定のインスタンスファミリーとリージョンを指定、コミットし割り引かれるEC2の2種類がありましたが、今回は新たな種類、SageMaker Savings Plansとして提供されてます。

SageMaker Savings Plansは期間と時間単位のコミット額を指定することで、割引率の高いSageMakerインスタンスの使用率が割り引かれる形になります。 そのため、MLインスタンスファミリー、サイズ、リージョンに関係なく、割引を受けることが可能になります。

SageMaker を長期的にご利用される方にとって、コスト削減をすることができる必見のアップデートになりますので、 是非SageMaker Savings Plansのご検討をすることおすすめです。

②Amazon SageMakerを搭載したAmazon Athena MLが一般提供開始

S3のデータに対してSQLを実行して分析を行えるクエリサービスであるAmazon Athenaで、 Amazon SageMakerの機械学習モデル対して、推論としてSQLを実行できるようになったAmazon Athena MLが提供開始しました。 このアップデートにより、機械学習に対しての推論が簡単に実行できます。 これまではプレビューでの発表でしたが、今回一般提供開始になりました。

Amazon Athena MLの使用方法は、まずAmazon SageMakerエンドポイントやモデルに渡す変数名、データ型を指定するUSING EXTERNAL FUNCTIONを定義します。その後にモデルに渡す値について記載します。記載したクエリをモデルに対してクエリを実行し、推論結果が返される、という流れになります。

なお、プレビューで使用していた構文から変更がありますので、プレビューでご利用されていて引き続き使用される方はご注意ください。

Amazon Athena ML は、Athenaのバージョン2をご利用できるリージョンで利用可能です。東京も含まれてます。 ご利用の際は、SageMakerエンドポイントへアクションを実行できるような権限が必要であることや、SageMakerエンドポイントがAthenaの呼び出しに対して十分スケールアップできる必要があること、等制約がありますのでご注意ください。

複雑なプログラムを記述することなく、必要な推論を簡単に実行できるのは、非常に便利ですね。 SageMakerご利用の方は、ぜひAmazon Athena MLを使った推論をご検討してみてはいかがでしょうか。

③Amazon EMR Studioが一般提供開始

ビックデータと分析アプリケーションを簡単に開発、視覚化、デバックできるIDEのEMR Studioが一般提供開始しました、というアップデートです。 昨年のReinventでプレビューで公開されていたサービスが一般提供開始されました。

EMR Studioの特徴としては、 Amazon EMRクラスターで実行されるマネージドなJupyterノートブックを使用して、データ分析基盤を作成できること、 CodeCommit、GitHubなどのコードリポジトリに接続してコードを連携できること、 SparkUIなどのツールを利用してデバックを行えること、になります。

また、AWS SSOに対応しており、AWSコンソールにログインすることなく、EMR Studioに直接ログインすることができます。

EMRのバージョン5.32もしくは6.2以降でご利用になることが可能で、東京を含む11のリージョンで利用が可能です。

EMRの統合環境が一般提供開始され、EMR上のアプリケーション開発がEMR Studioで一括して作業できることは非常に便利ですね。

④AWS Systems ManagerのPatch Managerでパッチコンプライアンスを視覚化してレポートできるように

リソースの管理するためのサービスの集合であるAWS SystemsManager、 その中のサービスの一つであるPatch Managerで、パッチコンプライアンスが表示、レポートできるようになりました。

Patch Managerとは、インスタンスへのパッチ適用を自動化することができるサービスになります。

今回のアップデートであるパッチコンプライアンスの表示とは、具体的に、パッチ適用されていないインスタンスの情報等をダッシュボードとして確認することができる、というものです。

また、ダッシュボードでは表示されないどのパッチが適用されていないか、最後に実行されたパッチインストールのログ等の詳細情報は、csvファイルとしてS3にエクスポートが可能です。そのため、BIツールのQuickSightに連携することも可能になります。 単一のアカウントで運用されている方は、Patch Managerで表示されるデフォルトのダッシュボードでも事足りる可能性がありますが、 複数アカウントで運用されている場合、各アカウントごとにPatch Managerのダッシュボードを確認して、パッチの適用状況を見るのは大変ですね。なので、S3にエクスポートして、QuickSightで可視化して情報の一元化ができるようになってます。

今回のアップデートの機に、インスタンスのパッチ適用の確認方法について、 自らの環境はパッチの適用を把握できるような状態になっているか、どのように把握できるようにするか検討してみてください。

⑤AWS CloudTrailでAmazon DynamoDB StreamsのデータプレーンAPIのアクティビティに関するログが記録できるように

証跡管理サービスAWS CloudTrailで、マネージドなNoSQLサービスのAmazon DynamoDBのログを新たにサポートしました、というアップデートになります。

まず、DynamoDB Streamsとは、DynamoDBに対する項目の追加、変更、削除のイベントを検出する機能になります。 DynamoDB Streamsで、今回CloudTrailのログとして記録されるようになったAPIは、シャードからストリームレコードを取得するGetRecordsとシャードからストリームレコーとを取得する方法に関する情報を取得するGetShardIteratorになります。

設定方法としては、CloudTrailで、データイベントタイプとしてDynamoDBを指定、データプレーンAPIのアクティビティを記録するDynamoDBテーブルを選択します。またDynamoDB側でもデータプレーンロギングを有効にするとCloudTrailにログが記録されます。

DynamoDB Streamsを有効にしている方はCloudTrailで証跡の設定を実施することをお勧めします。

⑥AWS ChatbotでAmazon EventBridgeを介して監視されるAWSサービスの通知を取得できるように

AWS ChatbotでAmazon EventBridgeで監視するサービスの情報をSlackのチャンネル等に送信できるようになりました、というアップデートです。

AWS Chatbotは、AWSサービスをSlackチャンネルやAmazon Chimeのチャットルームに統合するためのサービスです。

今回のアップデートで200以上のAWSサービスで、Amazon EventBridgeで監視をしている場合、Chatbot対応のチャットチャンネルで監視ができるようになりました。 設定方法としては、EventBridgeのルールのターゲットにSNSトピックを追加、そのSNSトピックをチャットボットのチャンネルに関連づけるだけで、イベントが発生した際に通知を受けることが可能です。

slackなどでサービスの管理を実施したい場合、ぜひチャットボットも選択肢の一つとしてご検討ください。

⑦Amazon Rekognitionでコレクション、ストリームプロセッサ、カスタムラベルのタグ付けをサポート

Amazon Rekognitionの各種リソースにタグ付けできるようになりました、というアップデートです。

タグ付けができるようになったリソースは、顔の写った写真を登録するコレクション、対象物の写ったストリームデータを管理するストリームプロセッサ、ユーザ固有の対象物を登録するカスタムラベルになります。

ユーザーが設定するコスト割り当てタグを設定できるので、CostExplororでのタグ別のコストの確認もできます。

Amazon Rekognitionご利用の方はご確認ください。

⑧Amazon S3 on OutpostsでCloudWatch Eventsが利用できるように

Amazon S3 on Outpostは、オンプレミスのAWS Outposts環境でオブジェクトストレージを提供するサービスになります。 そのサービスで、今回、CloudWatchイベントを使用して、Amazon S3 on Outpostsのイベントルールを作成できるようになりました、というアップデートになります。

イベントルールを作成できるようになったことで、SNS,SQS,Lambda等の通知を受け取ることも可能です。

Amazon S3 on Outpostご利用の方は是非チェックしてみてください。

最後に

以上8件、4/21のアップデートでした。

引き続き、毎日AWSではアップデート情報をお届けします。 応援よろしくお願いします。


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