どうも、3月の本配属が待ち遠しい新卒の垣見(かきみ)です。
OJTでAmazon Connectを触った際に口で説明するのが難しかった「キュー、ルーティングプロファイル、ユーザーの関係」について、図でまとめてみました。
- 前提とゴール
- 結論
- キューとは「問い合わせの一時待機場所」
- ルーティングプロファイルは「キューをまとめたもの」
- エージェントとの関係:キューをルーティングプロファイルでまとめてエージェントに割り当てる
- おまけ:セキュリティプロファイル
- まとめ
前提とゴール
初心者向けに1つずつ説明している記事となります。
より実践的な設定データ構造の関係図については新坂さんのこちらのブログ「【Amazon Connect】管理機能のデータ構造を勝手に図にしてみます」をご覧ください。
対象
ルーティングプロファイルとキューの理解がふわっとしている人。
Amazon connectがどんなものかは何となく知っているけれど、構築はしたことがない…くらいのレベル感。
ゴール
ルーティングプロファイルとキューがそれぞれ何かわかる。それらとエージェント(オペレータのこと)の関係がイメージできる。
結論
※あとで説明するので何となくの理解で大丈夫です
- キュー:問い合わせの一時待機場所
- ルーティングプロファイル:キューをまとめたもの
- キュー、ルーティングプロファイル、ユーザーの関係:キューをルーティングプロファイルでまとめてエージェントに割り当てる
キューとは「問い合わせの一時待機場所」
キューの基本イメージ
キュー=「問い合わせの一時待機場所」とイメージしてください。
お客様の電話をエージェントに繋ぐためには必ずキューを設定する必要があります。
上記図のように、対応可能な人数を超えるとそのキューは待ちが発生している状態になります。
この待ち呼(あふれ呼)の数はリアルタイムメトリクス機能の「キュー>パフォーマンス>キュー内」でも確認できます。
画像では、アベイラビリティ(エージェントが対応できる残り数)が0の状態で問い合わせを行った結果、キュー内で待機中の顧客が1になってしまっています。
キューの使い方
問い合わせフロー(お客様の電話体験)を変更することで、同じ電話番号に対して問い合わせ先を分岐させることもできます。
問い合わせを分類することで、エージェントの必要スキルを分散するなど効率的な管理も可能です。
標準キューとエージェントキュー
また、キューには 2 つのタイプがあります。これまでの説明は標準キューについてを表すものでした。
- 標準キュー: 問い合わせがエージェントにルーティングされて受け付けられる前に待機する場所です。
- エージェントキュー: エージェントを問い合わせセンターに追加すると自動的に作成されるキューです。
エージェントキューを使うと問い合わせを特定のエージェントに直接ルーティングできます。
個人を指定する他、「~という条件のエージェント」というように標準キューを超えた条件での検索が可能です。
これを利用すると、顧客が前回やり取りしたエージェントに問い合わせをルーティングしたりすることもできます。
詳しくはリンク先のAWS公式資料をご覧ください。
問い合わせを特定のエージェントに転送する - Amazon Connect
ルーティングプロファイルの意義
また、あるエージェント(グループ)に複数のキューを割り振ることも可能です。
ある新人エージェントは1つのキューのみ対応させ、ベテランには複数のキューを対応させる…といった複雑な設定も簡単に可能です。
これを可能にするのがルーティングプロファイルです。
ルーティングプロファイルは「キューをまとめたもの」
ルーティングプロファイル=「キューをまとめたもの」と覚えます。
これをエージェントに割り当てることで、ルーティングプロファイルと紐づいたキューに対応できるようになります。
ちなみにルーティングプロファイルにはキューを割り当てないことも可能です。
問い合わせ対応を行わない管理者ユーザーに割り当てることができます。
エージェントとの関係:キューをルーティングプロファイルでまとめてエージェントに割り当てる
エージェントには必ず1つのルーティングプロファイルを割り当てる必要があります。
設定時の流れをまとめると下のようになります。
一言でいうと「キューをルーティングプロファイルでまとめてエージェントに割り当てる」となります。
実際の例で確認してみる
下のようなフローを例に考えてみましょう。
作成するキューはカメラ用キューと洗濯機キューの2つ、エージェントはカメラ専任オペレータ、洗濯機専任オペレータ、カメラ、洗濯機兼任オペレータ、の3人を想定します。
①キューを作成
カメラキューと洗濯機キューを作りました。
②キューをルーティングプロファイルでまとめる
ルーティングプロファイルには複数のキューを設定できます。
カメラのみ、洗濯機のみ、両方に対応可能な兼任プロファイル、の3つのルーティングプロファイルを作りました。
「関連キュー数」が兼任プロファイルのみ「2」になっています。
③ユーザーにルーティングプロファイルを割り当てる
ユーザー作成時にはルーティングプロファイルを1つ割り当てる必要があります。
3人のユーザーにはそれぞれ②で作ったルーティングプロファイルが割り当てられています。
この場合、CameraOperatorはカメラに関する問い合わせを、WasherOperatorは洗濯機に関する問い合わせを、GeneralOperatorは両方を受けることができるようになっています。
おまけ:セキュリティプロファイル
セキュリティプロファイルはユーザーに割り当てるAmazon connect上での権限です。
名前と設定場所は似ているけれど全然違うのでご注意ください。
まとめ
ルーティングプロファイルとキューについてイメージがつかめたら幸いです。