概要
本ブログでも紹介しておりますが、Amazon Connect CTI Adapter for Salesforce(以降、CTI Adapter)を導入することで、Amazon ConnectとSalesforceを簡単に連携させることが可能です。
本エントリでは、Salesforceをログアウトしたり、ブラウザを閉じたりした際、連動してAmazon Connectのステータスを「Offline」に変更する設定方法を紹介します。
(インストールガイドに記載はあるのですが、意外と見落としそうな設定かと思います)
補足:Amazon Connectのステータスについて
Amazon Connectのステータスとして、「Available」と「Offline」があります。
電話を受けるとAmazon Connectは「Available」ステータスのオペレータさんへ着信させる動作となり、「Offline」ステータスのオペレータさんへは電話を割り振らなくなります。
ですので、着信電話を受けられる場合は「Available」、席を外す場合は「Offline」に変更する運用が基本になります。
なお、Amazon Connectのステータスを「Available」のままブラウザを閉じても、Amazon Connectはそのオペレータへ電話を割り振ります。
ブラウザが開いていないため着信に気づけず、20秒のタイムアウトまでお客様を余計にお待たせすることになりますので注意が必要です。
下記記事の「オフラインにしないでブラウザを終了したらどうなりますか?」セクションを参照ください。
今回試した環境
- Salesforce Developer組織(Spring '21)
- Amazon Connect CTI Adapter v5.10 for Salesforceをインストール済み
設定手順
ACLightningAdapter→Festuresを新規作成
- 「AC CTI アダプタ」オブジェクト→「ACLightningAdapter」レコードを選択します
- 「Features」タブを選択、「新規」をクリックします
Feature(特徴?)を入力
- 各項目を入力し、「保存」をクリックします
項目名 | 値 | 備考 |
---|---|---|
AC Feature Name | SetAgentStatusOnSessionEnd | |
値 | Status:Offline | ブランクでも良い(ブランク時の挙動=Status:Offline) |
アクティブ | チェックON | 本設定を有効化 |
- 「値」には適用するプロファイル条件も合わせて記述可能です。
- フォームタイトルに「新規特徴」と表示され、おや?と思いましたが、Feature=特徴という訳のようですね(タブはFeaturesなのに・・・)
動作確認
- Salesforceの画面にて、Amazon Connectのステータス=Availableであることを確認
- Amazon Connectの管理画面(リアルタイムメトリクス→エージェント)にて、当該ユーザステータスがAvailableであることを確認
- Salesforceからログアウト操作を実施
- Amazon Connectの管理画面にて、当該ユーザステータスがOfflineへ変化したことを確認
- Offline後、しばらくすると表示自体が消えますので、タイミングによってはOffline表示確認する前にリスト表示除外されます
その他のポイント
- 上記手順ではログアウト操作での確認としましたが、ログアウトせずにSalesforceページを開いているタブ・ブラウザをクローズした場合も同様にOfflineステータスへ変化します。
- 本設定を行うと、ログイン時に自動的に Availableステータスへ変化します。また、ブラウザのリロードを行うと、ステータスが一度Offlineとなり、ページロードされると共にAvailableへ変化します。
- それぞれ、ページのアンロード/ロードイベント内で制御していると思われます。
最後に
ソフトフォン利用される場合は、WEBブラウザを閉じる=電話はオフライン、というのが自然ではないでしょうか。
キチンとステータスを変更する運用も正しいアプローチだと思いますが、うっかり忘れてしまった場合のリカバリとしても本設定は有効だと思います。
ご参考になれば幸いです。