【Amazon Connect】データストリーミング設定と解除

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Amazon Connectの設定メニュー「データストリーミング」について簡単な説明と設定・解除手順を紹介します。

設定画面

AWSコンソールより、Amazon Connectサービスページへアクセスし、対象インスタンスをクリックします。
アカウントの概要ページにて、右のメニューより「データストリーミング」をクリックします。
※右のメニューが表示されない場合は、右上の三本横線(ハンバーガーメニューアイコン)をクリックします

データストリーミングセクションの 「データストリーミングの有効化」チェックボックスを選択すると「問い合わせ追跡レコード」と「エージェントイベント」の設定項目が表示されます。
(初期状態では無効設定となっています)

ストリーミングするデータの種類

問い合わせ追跡レコードとエージェントイベントの2種類があり、それぞれ設定可能です。

問い合わせ追跡レコード

「Kinesis Firehose」と「Kinesisストリーム」のいずれかを選択可能です。
通話後のACW解除後、数十秒程度で選択したストリームへ問い合わせ追跡レコード(Contact Trace Record、CTR)データが連携されます。

Amazon Connect の問い合わせレコードのデータモデル - Amazon Connect

エージェントイベント

「Kinesisストリーム」のみ指定可能です。
エージェントのログイン・ログアウトやステータス変更、通話開始などのイベントごとにデータ連携されます。
エージェントの状況をほぼリアルタイムにキャッチし、例えばリアルタイム座席表を作成するような用途に利用できます。

Amazon Connect でのエージェントイベントストリームの例 - Amazon Connect

ストリーミングサービス

Kinesis Firehose

データを受け取るとある程度バッファしたり、変換処理を実行でき、結果をさまざまなストリームやストレージへ出力する機能です。
処理したデータ量に応じた料金が発生します。

Kinesis ストリーム

正確には 「Amazon Kinesis Data Streams」という名称で、大容量・リアルタイム処理に対応可能なサービスとなっています。
受け取ったデータを指定期間保持する機能があります。保持したデータを取り出して処理する機能が必要になります。
料金は少し複雑なのですが、処理データ量、保持しているデータ量・期間よって発生する部分、ストリームとその処理性能維持によって発生する部分があります。

問い合わせ追跡レコードを処理するためにKinesisストリームを利用する場合、データ量は大きくありませんので、多くの場合は最小構成で対応可能と考えられますが、それでもデータ処理の有無にかかわらず、ストリーム維持のために料金が発生します。

最小料金構成でも 15USD/月程度を見込むことになりそうです。

AWS Pricing Calculator

データストリーミング設定

Kinesis Firehose、または、Kinesisストリームを作成・設定し、Amazon Connectの設定画面で指定選択します。

Kinesis Firehoseを作成

※Kinesis Firehoseを利用する場合

レコード変換や連携方法等、設定は無限に考えられます。
例として、シンプルにS3へ情報出力する場合は、下記のように設定すると良いかと思います。

項目 設定値
ソース Direct PUT
送信先 Amazon S3
Firehoseストリーム名 任意 (例:MyConnectCtrStream)
送信先の設定 > S3バケット 任意のS3バケット
改行の区切り文字 "有効" がおすすめです
バッファのヒント > バッファ間隔 データ処理遅延を少なくしたい場合は短く設定します

Kinesisストリームを作成

※Kinesis ストリームを利用する場合

利用規模に応じてパラメータを指定します。
問い合わせ追跡レコードのみ利用する場合は最小構成(料金も最小)となる下記設定で多くは問題ないと考えられます。
作成後パラメータ変更可能です。

項目 設定値
データストリーム名 任意 (例:MyConnectCtrStream)
容量モード プロビジョンド
プロビジョニングされたシャード 1

設定例の場合は少なくとも 「1シャード」性能を常に維持するため、ストリーム作成後より料金が発生します。

設定画面例

問い合わせ追跡レコードをKinesisストリームへ連携する場合の設定画面例です。

データストリーミング設定の解除

ストリーミング機能の利用を中止する場合はデータストリーミング設定を無効化、またはストリーミング先を "None" に設定します。
また、利用しない場合はストリーム設定を削除します。

設定画面例

「データストリーミングの有効化」チェックボックスを解除し、「保存」します。

Kinesis Firehoseを削除

※データストリーミングとしてKinesis Firehoseを作成・設定していた場合

AWSコンソールからFirehoseサービスページへアクセスします。

削除するFirehoseストリームを選択し、削除操作を実施します。

最終確認ダイアログへ削除指示します。
しばらくすると削除完了表示されます。

Kinesisストリームを削除

※データストリーミングとしてKinesisストリーム作成・設定していた場合

AWSコンソールからKinesisサービスページへアクセスします。

削除するデータストリームを選択し、削除操作を実施します。

最終確認ダイアログへ削除指示します。
しばらくすると削除完了表示されます。
(削除するとデータは復元できませんので、確認の上実行するようにします)

最後に

Kinesisストリーム(Kinesis Data Streams)や、Kinesis Firehoseといったストリームサービスは一般的には少しわかりにくい機能サービスかもしれません。
設定のご参考になれば幸いです。