皆さん、こんには。
サーバーワークス・カリフォルニアオフィスの臼坂です。
今回は、シアトルにあるAmazonが提供するスマートホームのショールームに行ってきましたので、そのブログを書かせて頂きます。
Amazon Experience Center
アメリカのAmazon.comでは、Amazon Alexaをコアとするスマートホーム関連製品の販売が開始されており、電球、ドアロック、サーモスタット、コンセント、ドアベル、スピーカー等、その種類も多岐にわたるようになってきました。
一方で、どのように使えるのかというところで、使用感のイメージがつかめないという点がありました。
そこで、Amazon.comは、それらのソリューションを設置したスマートホームのショウルームを作り、一般に公開することにより、興味を持っているユーザーが実際に製品に触れ、どういった使用感なのか、どういったことができるのかということを体験できるようにしたというのが、このAmazon Experience Centerになります。
このスマートホームは、全米大手の建築会社Lennar社とコラボする形で提供しており、現在、アメリカで14か所で展開しています。
今回は、ワシントン州のBothell市にあるショウルームに行ってきました。
Amazon Smart Home
ショウルームは、今建築が進んでいる住宅地にある一軒の家が、ショウルームとなっていました。
まず最初に、その住宅地の販売を行っているLennarの事務所に入り、Amazon Experience Centerの体験に来たということを伝えます。
するとそこの受付の方が、ショウルームとなっている家に連れて行ってくれて、デモを含めた説明をしてくれるという形式でした。
今回デモと説明をしてくれたのは、Lennar社のポールさんです。非常に優しい対応をして頂きました。
私が訪問した際は、他に誰も訪問者がおらず、マン・ツー・マンで説明をして貰えました。
まず、入り口には、Amazon社が今年4月に買収したRing社のビデオカメラ内臓のドアベルとKwikset社のドアロックが設置されており、スマートフォンを使って、リモートから訪問者を確認したり、ドアを開けたり、逆に鍵をかけたりすることができるようになっています。
(以前は、Ring社とKwikset社のお互いが協力しあっていなかったため、Ring社のアプリケーションからkwikset社のドアロックを操作することができなかったようですが、今はそれができるようになっていました。)
玄関を入ると、リビングに続く廊下があり、そこに冷暖房をコントロールするサーモスタットがあり、Alexaに対して自分の好みの温度を伝え設定することができるようになっています。
(日本と異なり、アメリカの家の殆どは、全館空調システム(セントラルヒーティング)となっているので、これで家全体の温度を設定する形になります。)
その後、ダイニング・リビングエリアに移動していきますが、部屋に入るところに電気のスイッチがあり、ここでもAlexaに電気のオン・オフ、更に明るさをパーセンテージで指定することができるというデモを見せて貰いました。(設定としては、オン・オフ以外に、25%、50%の明るさを指定できました)
キッチンには、Echo Showが置いてあり、タイマーを設定したり、レシピを表示させたりさせることができるようになっていました。
リビングでは、部屋のシーンを事前に設定しておくことで、自動で窓のブラインドを絞めたり、部屋の明るさを調節したりするといったデモも見せて貰いました。
(デモでは、Alexaに「Movie time」と言うと、部屋のライトが消え、窓のブラインドが自動で降りてきて、テレビがつくという感じになっていました。)
また、Alexaが組み込まれたスマートスピーカーもテレビの下に設置されており、音声でのコマンドが使えるようになっており、テレビにRing社のドアベルの映像を写したり、裏庭のカメラの映像を写したり、子供部屋のカメラの映像を写したりといったデモを見せて貰いました。
設置しているカメラにマイクとスピーカーが内臓されていて、テレビ越しに会話ができるというのは使い勝手が良いなぁと思いました。
リビングには、Echo Showの他、Alexa内臓のスマートスピーカー、Echo Dotがあったので、Alexaと呼びかけた際に、それぞれが同時に対応をしないのか心配になりましたが、説明では、どの方向に話かけているかを認識して、その方向にあるAlexaが対応するので、複数のAlexaが同時に処理を開始することはないということでした。
パントリー(貯蔵庫)には、Amazon Dashボタンが設置されていて、ストックをするものに関して、その場で発注ができるようになっていました。
2階に上がると寝室があり、そこにお掃除ロボットのルンバが設置されていて、Alexaに「ask Roomba to start cleaning」と言うと、ルンバが動きだし掃除を始め、「tell Roomba to go home」と言うと、自動的に充電する場所に戻り待機状態に戻るというデモを見せて貰いました。
これも、外出先からスマートフォンを使用してコントロールすることができるとのことです。
寝室の中には、Amazon Echoが置いてあり、Alexaに対して「Good night」というと、部屋の電気が消え、玄関の鍵がかかっていなければ、自動的に鍵をかけるという設定ができるというデモを見せて貰いました。
また、Alexaに「Good Morning」というと、部屋の電気がつき、天気やニュースが流れてくるというデモを見せて貰いました。(その日のスケジュールを教えてくれるというのも良いなぁと個人的に思いました)
まとめ
今回のスマートホームを訪問して感じたのは、音声コマンドにおける利便性とスマートフォンとの連携による利便性という点について、「ここまで来たか!」というものでした。
ショールームで実際に体験することにより、Alexaをベースにどんなことが可能なのかということを理解できるとともに、音声コマンド・スマートフォンを使用した様々な機器の操作の可能性ということについて知ることができる良い機会でした。
しかしながら、基本的には設定されたコマンドにしか対応をしていないと言う点で、まだまだ使い勝手が限られていて、実際、どこまで実用的に使用されるかと言う点については、少し疑問が残ります。まだまだナチュラルランゲージでのフレキシブルな対応というところまでには少し時間がかかるのかも知れません。
設定についても、技術者を呼び、事前設定をしてもらう必要があるという点については、現状は仕方がないことだと思いますが、将来的には事前設定が必要なく、MLを使ったナチュラルランゲージでのフレキシブルな対応により、ユーザー自身が音声コマンドを使って設定を行えるようになる環境が整ってくるものと想像します。
これからのアマゾンが提供するAlexaの進化が楽しみであるとともに、Alexaがもたらす様々な生活環境の変化をこれからも注目していきたいと思います。
皆様も、シアトルにいらっしゃる機会があれば、是非、アマゾンが提供するスマートホームのショウルームを訪問してみてはいかがでしょうか。
リンク
Amazon Experience Center : https://www.amazon.com/b?ie=UTF8&node=17443502011