AWS Panorama(Preview)のセッション・デモ視聴レポート #reinvent2020 「録画されたエンタープライズビデオの98%は解析されていない!?」

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 こんにちは、サーバーワークスのこけしの人、坂本(@t_sakam)です。前回のブログでAmazon Monitronのセッションレポートを書いたので、同じ産業界向けの新サービスである「AWS Panorama(Preview)」のセッションを視聴してみました。 

※AWS Panoramaは2020年12月17日時点でまだプレビュー公開ですので、今回のブログはデモの概要と感想が中心となっています。AWS Panoramaの詳細は、以下のリンクから実際のセッション動画をご確認いただけると幸いです!

セッションタイトル [[NEW LAUNCH!] Use computer vision at the edge to improve operations with AWS Panorama(re:Invent 2020にサインインするとこちらのリンクからセッション動画が見られます。)
スピーカー Mike Miller AWS Speaker

 AWS Panoramaがどういったサービスなのかは、既にたくさん記事が上がっていますが、まずは簡単におさらいしたいと思います。

AWS Panoramaとは?

エッジのコンピュータビジョンで業務を改善

既存のオンプレミスカメラにコンピュータビジョンを追加できるハードウェアアプライアンスとSDK

 AWS Panoramaは機械学習アプライアンスおよびソフトウェア開発キット(SDK)であり、組織がオンプレミスカメラにコンピュータービジョン(CV)を導入して、高精度かつ低遅延でローカルで予測を行うことができます。

 AWS Panoramaを使用すると、潜在的な問題の可視性を向上させるために、従来は人間による検査が必要だったタスクを自動化できます。

 たとえば、AWS Panoramaを使用して、製造品質の評価、産業プロセスのボトルネックの特定、職場の安全性とセキュリティの監視を行うことができます。

AWS Panorama Appliance

AWS Panorama Appliance

Maschine Learningのキーノートで紹介された実際のAWS Panorama Appliance

AWS Panorama SDK

 デバイスメーカーは、AWS Panorama Device SDKを使用して、AWSパノラマでさまざまなエッジゲートウェイとスマートカメラを有効にすることができます。

録画されたエンタープライズビデオの98%は解析されていない!?

 現在、録画されたエンタープライズビデオの98%は解析されていないとのこと。AWS Panoramaを使えば、コンピュータビジョンアプリケーションの構築とデプロイが容易になるので、いままでは分析もされず、有効に使われていなかったビデオを有効活用できるようになりますよ、ということですね。

AWS Panorama 00

デモの概要と感想

 はじめにAWSのMike Miller氏からAWS Panoramaについての説明があり、その後AWS Panorama Applianceを実際にAWSのマネジメントコンソールを利用して設定していくデモがおこなわれました。デモでは、人の数をカウントするアプリケーションを作りデプロイするところが見られます。

※AWS Panoramaはプレビューのため、手順はセッション公開時点のものです。 

手順は大まかに分けると3ステップ
  1. アプライアンスのセットアップ(約10-15分)
  2. アプリケーションの作成(約10~30分)
  3. アプライアンスへのデプロイ(約10分)

AWS Panorama 02

デモの様子。手順は大まかに分けると3ステップ

 アプライアンスの設定手順は、Amazon Monitronに比べると多くなりますが、細かい手順もAWSのマネジメントコンソールで一つ一つ指示通りに設定していけばOKという印象でした。

AWS Panorama 05

AWSのマネジメントコンソール上での指示に従って、一つ一つ設定していくイメージ
細かい手順は、画面上に。こちらの画面はカメラストリームをアプライアンスに追加する所

 以下のキャプチャはデモの中でモデルを選択するところですが、Amazon SageMakerで作成したモデルや、S3に保存した外部のモデルを選択したりできるようですね。画面を見るとS3のパスを設定しているのがわかります。

AWS Panorama 07

アプリケーションの作成:モデルの選択

 今回のデモでは、AWSのページで入手できるサンプルの機械学習モデルとコードを利用しているとのことで、Monitronと違って機械学習の知識なしでOKというわけにはいかないようですが、専用のアプライアンスがあって、AWSのマネジメントコンソールで指示通りに進めば設定できそうというところは、コンピュータビジョンへのハードルを少し下げてくれそうでいいなと思いました。

AWS Panorama 13

アプリケーションが作成できたら、デプロイ

AWS Panorama 14

完成

 更に詳しい手順は、AWS公式のブログにアップされていましたので、詳細を確認したい方は、セッション動画と合わせて以下の公式ブログもご確認いただけると幸いです。

AWS Panorama Appliance: コンピュータービジョンアプリケーションをエッジへ | Amazon Web Services ブログ

まとめ

 今回は、re:Invent 2020のキーノートで発表された「AWS Panorama」のセッションで見たデモのレポートをお届けしました。専用アプライアンスやAWSのマネジメントコンソールでポチポチ設定していく仕組みが用意されているので、コンピュータビジョンに対するハードルが下がりそうですね!

 re:Invent 2020は12月だけではなく1月もあるので、まだまだ続きます! この機会にぜひみなさまもいろいろなセッションを視聴されてみてはいかがでしょうか〜?(セッションは↓からre:Invent 2020にサインインすると視聴できます。)

AWS re:Invent | Amazon Web Services

 今回のセッションのようにデモがある場合は、新しいサービスでもどのようなサービスなのかのイメージが付きやすくていいですよね!

 いや〜、AWS Panoramaって本当にいいものですね!

坂本 知子(記事一覧)

サーバーワークスのこけしの人(@t_sakam)。2024 Japan AWS Ambassadors、2020 APN AWS Top Engineers。