Amazon CloudFront Security Savings Bundle のコスト削減効果を確認する

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SRE部 佐竹です。
本日も「Amazon CloudFront Security Savings Bundle」についてご案内します。

はじめに

先日 Savings Bundle を購入しましたので、Bills と Cost Explorer で実際にコストがどれほど削減されたのか確認します。

Savings Bundle の購入ブログは以下の記事になります。合わせてご確認ください。

blog.serverworks.co.jp

前回購入した Savings Bundle

サービス コミット月額 ディスカウント 保有クレジット 割引き額
CloudFront $2.1 通常の月額から30%割引
(コミット月額÷0.7)のクレジット付与
$3.0 最大$0.9
AWS WAF - コミット月額の10%クレジット付与 $0.21 最大$0.21

Bills

CloudFront

CloudFront の中に新しい明細と、その下にサービス区分として CloudFront Security Bundle の表示が追加されていました。

CloudFront では「No Region」で Usage covered by CloudFront Security Savings Bundle 0099d5c0-e8eb-4eba-8b99-0c9a531a16ef, credit from account: 123456789012 と表記があり、これは CloudFront Security Savings Bundle から受け取ったクレジットであることがわかります。

前回購入しました Savings Bundle は $2.1 /month であり、得られたクレジットは $3.0 /month となっています。よって「最大で $0.9 /month」のコスト削減効果が得られることになります。

しかし2021年2月10日時点で $2.11 /month のみの利用に留まっていますため、最大の削減効果には届いておりません。相殺された利用料は -$2.11 /month に留まっています。しかし、2月10日時点で既に $2.11 であれば、2月末までに十分利用料は $3.0 /month には到達すると想定されます。

また Savings Bundle は「月単位」のコスト削減となっているため、2021年2月の CloudFront の利用料全体に、つまり月初に遡って適用されているのは素晴らしい点ですね。

加えて、下部に表示された CloudFront Security Bundle Monthly-Commitment も確認します。

ここには Recurring monthly charge (2021-02-01 to 2021-02-28) と表示があり、 $2.1 が表示されています。つまり現時点では $2.1 を支払っており -$2.11 のコスト削減効果が得られているとなりますので、2月10日時点で既に -$0.01 /month のコストが削減できていることがわかります。

このように、Savings Bundle は「月単位のコミットメント」になっている点が非常に良いですね。「月末近くに不足した分を少し買い足す」というような運用も可能でしょう。

AWS WAF

合わせて AWS WAF の明細も確認してみたところ -$0.21 (コミットした $2.1 /month の10%分)のクレジットが付与されており、問題なくディスカウントされていました。つまり AWS WAF 側は「最大の削減効果」となっていました。

Cost Explorer

CloudFront と CloudFront Security Bundle を表示して Daily で表示してみます。

「CloudFront Security Bundle」が購入した月の月初、今回は2021年2月1日に $2.1 がまとめて請求されています。その後、日々の CloudFront 利用料はクレジットにより相殺されており、$0 になっていることがわかります。

補足ですが、実際に購入した日付けは2021年2月8日です。2月8日購入したものの「月初から存在した」という扱いになるということです。

加えて「未使用の残クレジット」は現状表示することができないようでした。「あとどれだけクレジットが残っているのか」を推測するには、「コミットした額」と「消費されたクレジット」をそれぞれ確認して計算しないといけないのが少し不便ですね。

また CloudFront Security Savings Bundle では Savings Plan や Reserved Instance のように Utilization report が現時点で存在しておらず、どの程度コスト削減ができたのかはレポートとして閲覧できないようです。

まとめ

Amazon CloudFront Security Savings Bundle についてのブログを3日間連続でご紹介しました。

今回は購入後に最も気になる「実際のコスト削減効果を確認する」記事となっております。

これから購入しようと検討されている方、購入したけども効果が出ているのか把握する方法がわからない方の参考になれば幸いです。

ではまたお会いしましょう。

佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ

マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023-2024 Japan AWS Top Engineers/2020-2024 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。