AWS との契約は標準で日本法準拠となっていました

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日本法人がAWSを利用するとき、従来は米国のAmazon Web Services, Inc. と契約していました。これが2022年2月ごろにAWS Japan(アマゾンウェブサービスジャパン合同会社)との契約に切り替わっています。

カスタマーアグリーメントの変更

以下は、Customer Agreement - What's Changed の関連箇所を機械翻訳したものです。支払い方法がクレジットカードか請求支払いかでタイミングが異なりますが、いずれも自動的に契約主体が変更されています。

Changes posted January 26, 2022

このアップデートは、2022年2月1日以降、クレジットカード支払い方法を使用して日本にいるお客様が、Amazon Web Services Japan Godo Kaisha(Amazon.com、Inc.の子会社)と呼ばれる日本を拠点とするAWS契約当事者と契約することに対応しています。AWSサービスを継続して使用することにより、AWSカスタマーアグリーメントの更新された利用規約に同意したことになります。

Changes posted October 22, 2021

このアップデートは、2021年11月1日以降、請求支払い方法を使用して日本にいる顧客が、Amazon Web Services Japan Godo Kaisha(Amazon.com、Incの子会社)と呼ばれる日本を拠点とするAWS契約当事者と契約することに対応しています。オーストラリアに所在するお客様は、Amazon Web Services Australia Pty Ltd(Amazon.com、Incの子会社)と呼ばれるオーストラリアを拠点とするAWS契約当事者と契約し、ニュージーランドに所在するお客様は、Amazonと呼ばれるニュージーランドを拠点とするAWS契約当事者と契約します。 Web Services New Zealand Limited(Amazon.com、Incの子会社)。 AWSサービスを継続して使用することにより、AWSカスタマーアグリーメントの更新された利用規約に同意したことになります。

準拠法と管轄裁判所

AWS カスタマーアグリーメント によると、契約主体の違いで下表のように準拠法と管轄裁判所に違いがあります。今後はAWS Japanとの契約になるので、日本法と東京地裁となります。

AWS契約当事者 準拠法 管轄裁判所
Amazon Web Services, Inc. ワシントン州法 ワシントン州キング郡州裁判所または連邦裁判所
Amazon Web Services Japan Godo Kaisha 日本国法 東京地裁

実は今までも日本法を準拠法に変更できていた

ただし、今までも個別に調整したり、AWS Artifactの画面で「日本準拠法に関する AWS カスタマーアグリーメント変更契約」とすれば、日本法とすることは可能でした。

AWS Artifact の画面(従来)

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AWS Artifact の画面(現在)

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今後は設定の必要がなくなったからなのか、いまは「日本準拠法に関する AWS カスタマーアグリーメント変更契約」が表示されなくなっていました。

リセラー経由でAWSを使っている場合は?

サーバーワークスと契約してAWS社を利用している場合は、当社の約款に記載の通り準拠法は日本法となります。 今回の変更はAWS社と直契約する場合ですので、当社を通じて利用している場合は何ら影響はございません。

その他

AWS Japan に関するFAQが、AWS Japan FAQ'sに掲載されています。

渡辺 信秀(記事一覧)

2017年入社 / 地味な内容を丁寧に書きたい