はじめに
こんにちは、サービス開発課の行武です。
2021年6月から2021年8月末までの3ヶ月間で、AWS Japanが主催するANGEL Dojoという企画に参加しました。そして、その最終報告会にて賞をいただくことができたので、本記事に企画概要・結果報告・感想をまとめたいと思います。
ANGEL Dojoの企画概要
企画概要
ANGEL Dojoは【APN Next Generation Engineers Leaders 道場】の略で、AWS Japanが主催する実践型ものづくりトレーニング企画です。
公式ブログでは『ANGEL 道場とは、擬似プロジェクトを通じてアジャイル、DevOps、モダンなアプリケーション開発などのクラウドネイティブな手法と、様々なInnovationを作ってきたAmazonの文化と考え方を体験いただくことで、クラウドの価値を最大限に活かすための基礎的なスキルを実践を通して身につけていただく取り組み』と説明されています。
なお、ANGEL Dojoは今回で3回目の開催であり、ANGEL Dojo for エンドユーザー with AWS パートナーと銘打って、参加者の対象がAWSのパートナー企業だけでなく、ユーザー企業にまで拡大されていました。
その中で、私はパートナー企業の若手社員として本企画へ参加しました。
企画の流れ
3ヶ月間の流れとして、まず最初の1ヶ月は企画フェーズとして、プレスリリースとFAQの提出を目指して活動しました。そして残りの2ヶ月間は設計・開発フェーズとして、最終発表に向けて実際に動くサービスを開発していきました。
日々の活動は週2日のワークデイ(木曜日と金曜日)で実施され、ワークショップや講義に参加したり、チームでの話し合い・開発作業に時間をかけたりしました。
チームの構成
サーバーワークスのメンバーは参加人数の関係で、同じくパートナー企業であるクラスメソッド株式会社の若手社員の方と一緒に、2社5名の混合チームとしてANGEL Dojoに参加しました。
企画開始前、私は社外のメンバーとのやり取りやチームの雰囲気がどうなるかについて若干不安だったのですが、実際に始まってみるとやり取りもスムーズでしたし、リラックスした雰囲気で活動を進めることができたので良かったです。
ANGEL Dojoで開発したサービス
混合チームは、商談やプレゼンが苦手なビジネスパーソンをターゲットとして、商談やプレゼンの練習動画をアップロードすると、AIが表情と話し方を分析しアドバイスを提供するサービス、リハするを開発しました。
本サービスはこれらのAWSサービスで構成しました。サーバーレス・マネージドサービスを多く利用しています。
最終報告会での受賞結果
今回のANGEL Dojoでは2021年9月3日に最終報告会が開催され、各チームは以下2つの賞を目指して3ヶ月間で作成したサービスについてプレゼンしました。
- ANGEL賞:ビジネス的に優れている/サービス全体の完成度という観点で参加者と聴講者から投票
- ベストアーキテクチャ賞:AWS JapanのSolutions ArchitectおよびPartner Solutions ArchitectにてWell-Architectedの観点で選定
そして、ありがたいことに、混合チームはパートナー企業の中でANGEL賞1位とベストアーキテクチャ賞1位をいただくことができました。チームで協力してサービスやプレゼンを作り込み、最終報告会でしっかりとアピールすることができ、結果を残せて本当に良かったです。
ANGEL Dojoで得られた学びと感想
今回、私はANGEL Dojoに参加したことでたくさんの価値ある経験と学びを得ることができました。それらのうち、特に印象に残っているものを紹介します。
ユーザー視点への意識向上
企画フェーズ序盤のワークショップにてWorking Backwardsという手法を学び、1ヶ月間プレスリリースとFAQの作成を実施しました。このWorking Backwardsという手法は「ある商品・サービスを開発する際に、それをプレスリリースに落とし込んで、具体的にリリースされた際のイメージを確認する」ためのものです。
Working Backwardsを実施する際には、ユーザー(お客様)の視点に経って考えることがとても重要です。そしてユーザーとそのユーザーが抱える課題が明確になっていると、後の開発段階において道に迷いにくくなります。
私自身、企画・設計・開発の各フェーズを通してユーザーの視点をより意識するようになり、そのおかげで最終報告までにユーザーがサービスを利用する際に違和感を持ちそうな部分を解消したり、より見やすく使いやすいUIへ改善したりすることができました。
このWorking Backwardsの実践とユーザー視点への意識向上は、今後の通常業務にも活かすことができると思っています。
モダンな開発手法やAWSアーキテクチャの実践
ワークショップ・講義・チーム活動などを通して、モダンな開発手法やAWSサービス・アーキテクチャについて、知識として学ぶことができました。
またそれだけでなく、その内のいくつかの手法やAWSサービスをチームでの企画・設計・開発活動に導入し、具体的に実践することができました。「サービスへ活かすために技術を利用」したことで、価値ある知見を多く得ることができたと思います。
利用した手法やサービスの中で、個人的に学びが多かったもの以下の通りです。
- Working Backwards
- ユーザーストーリーマップ
- アジャイル開発
- スクラムブランチ戦略
- Vue.js
- AWS Amplify
- Amazon API Gateway
- AWS Lambda
- AWS Step Functions
- Amazon Rekognition
- Amazon DynamoDB
新しい手法やサービス・アーキテクチャについて学ぶことができて、さらに実際に利用する段階まで経験できて非常に良かったです。
Amazonの文化
ワークショップやAWS Japanの皆さんとの会話を通じて、以下のリンクで紹介されているようなAWS・Amazonの文化を強く感じることができました。
私はこのリンク先で書かれている内容を過去に見たことがあったのですが、AWS Japanの方々の発表内容や態度にはこれらのカルチャーが実際に体現されていて、率直に凄いなと思いました。
個人的には『Customer Obsession』『Learn and Be Curious』『Think Big』などの言葉が強く印象に残っています。ANGEL Dojoの活動を進めていく中で「なぜこれらの信条が重要視されるのか」を徐々に理解できるようになったのも面白かったです。
今後、私も社会人としてこれらのポジティブな考え方・文化を、自然と体現できるようになりたいなと思いました。
おわりに
3ヶ月間という企画期間で、苦労したことや悔しい思いをしたこともありましたが、それ以上にユーザーへ向けてサービスをゼロから作っていく楽しさや新たな技術に対する好奇心を感じる時間がたくさんありました。ANGEL Dojoに参加して本当に良かったです。
この企画で得られた知見・経験を糧にして、これからも慢心せずエンジニアとして精進していきます。
参加を許可してくださった上長と課の皆さん、一緒に活動してくれた混合チームのメンバー、様々な形でサポートしてくださったAWS Japanの皆さんとメンターの皆さん、参加者・聴講者の皆さんに感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました。
AWS Japan公式のブログはこちらです。
行武 直人 (記事一覧)
2020年4月 新卒入社
サービス開発部サービス開発課所属
2024 AWS ALL Certifications Engineers
Railsアプリ開発者
@zhiren1211