Amazon Aurora で Graviton2 が GA!東京リージョンで一般利用可能になりました

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CI部 佐竹です。
本日は Amazon Aurora 待望のアップデートについて記載します。

はじめに

以下の公式リリースの通り Amazon Aurora で Graviton2 の DB インスタンスクラスが GA (generally available) しました。

aws.amazon.com

また、これは Amazon Aurora MySQL Compatible Edition と Amazon Aurora PostgreSQL Compatible Edition どちらでも利用可能になっています。

なお、プレビューが開始されたのは以下の記事の通り、2020年12月11日です。プレビューから GA となるまでおおよそ4カ月でした。なお東京リージョンはプレビュー時から利用可能でした。

aws.amazon.com

付け加えると Graviton2 のインスタンスは現状、大阪リージョンではご利用頂けません。

最大35%の価格性能比

AWS によると、Graviton2 ベースの Amazon Aurora は、最大20%の性能向上に加えて、最大35%の価格性能比の向上を実現すると述べられています。

また Aurora は RDS と異なり、プライマリインスタンスとリードレプリカ(RR)は別のインスタンスクラスで構築が可能であるため、新規に追加する RR だけを Gravition2 として利用することも可能となっています。

AWS Graviton2 プロセッサは、常時暗号化されたDDR4メモリを備えているため、コアごとの暗号化パフォーマンスが50%高速になることからもデータベースのワークロードに最適とされています。

Graviton2 はコスト削減にも有効

以下に Aurora の「db.X.large」の移り変わりをテーブルにまとめました。

DB.Instance Class vCPU ECU Memory (GiB) 利用料/h コスト削減効果
db.r3.large 2 6.5 15.25 0.35USD
db.r4.large 2 7 15.25 0.35USD
db.r5.large 2 10 16 0.35USD
db.r6g.large 2 - 16 0.313USD -10.6%(-$0.037/h)

※Graviton2 については ECU が公開されていませんので - としています

上記の通り、db.r5.large から db.r6g.large へと変更することで 10.6% 程度のコスト削減が可能です。

なお、Reserved DB.Instance のディスカウント効果は db.r6g.large でも既存のものと同率となります。

変更にあたっての注意事項

既存 Aurora DB インスタンスの db.r6g.large への変更にあたっては、本番アプリケーションのワークロードにどの程度影響があるのか、環境を複製するなどして予め十分にテストしてください。

またインスタンスクラスの変更時に機能停止(再起動)が発生します。変更においては、再起動による本番環境への影響を加味する必要があります。

加えて購入済の Reserved DB.Instance との兼ね合いにも留意が必要です。RDS の RI は「購入後の交換や変更」ができませんため、既存の RI が有効期限を迎えるタイミングで DB インスタンスクラスを変更することを推奨いたします。

Engine別の r6g 対応バージョンは、Aurora MySQL が 2.09.1(MySQL 5.7)以降、Aurora PostgreSQL が 3.4 (PostgreSQL 11.9) 以降となります。利用にあたってはバージョンアップも合わせて行う必要がでる可能性にご注意ください。

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Aurora MySQL のマネジメントコンソールから現時点で選択可能なバージョン

詳しくは以下のドキュメントより「Aurora DB エンジンでサポートされている Amazon Aurora DB インスタンスに関する詳細」をご確認ください。

docs.aws.amazon.com

インスタンスクラスの変更を試す

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マネジメントコンソールから「Modify」を利用することでインスタンスクラスの変更が可能です。

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問題なく変更ができました。

まとめ

今回のブログでは Amazon Aurora で Graviton2 の DB インスタンスクラスが GA (generally available) したことについて記載しました。東京リージョンでも既に利用可能となっています。

合わせてコストメリットについて記載すると共に注意事項も記載させて頂きました。

約10.6%の値下げが期待できるとともに、パフォーマンスも優れると考えられる r6g インスタンスクラスを効果的にご利用頂けますと幸いです。

それではまたお会いしましょう。

2021年9月に t4g も利用可能になりました

2021年9月に Amazon Aurora で t4g も利用可能になりました。詳しくは以下のブログをご覧ください。

blog.serverworks.co.jp

佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ

マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023-2024 Japan AWS Top Engineers/2020-2024 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。