こんにちは、アプリケーションサービス部の千葉です。
新卒採用でウチに来てくれたメンバーのことを、 クラウドファースト世代 なんて呼んでいます。(かっこいいですね)
物理的なハードウェアに Linux をインストールしてサービスの実行環境を構築。なんてことはやったことはありません。
また、当社ではセキュリティツールの関係でクライアント端末として許可されている OS が Windows / macOS だけなので、業務として Linux GUI に触れる機会は殆どないことから Linux のことを 黒い画面の OS として学んでいくことになります。
Windows / macOS とは違って、フルカスタマイズできるデスクトップを知らずに生きていくなんて何だかすこしもったいない。
ってことで、本投稿では クラウドファースト世代 にとって最も身近な EC2 ✕ Amazon Linux 2 のデスクトップ環境であそんでみたいと思います。
1. AMI をさがす
aws
コマンドを使ってMATE デスクトップ環境を搭載した Amazon Linux 2 の AMI をさがします。
$ aws ec2 describe-images --filters "Name=name,Values=amzn2*MATE*" --query "Images[*].[ImageId,Name,Description]" [ [ "ami-xxxxxxxxxxxxxxxxx", "amzn2-x86_64-MATEDE_DOTNET-2020.04.14", "Amazon Linux 2 with .Net Core, PowerShell, Mono, and MATE Desktop Environment" ], [ "ami-yyyyyyyyyyyyyyyyy", "amzn2-x86_64-MATEDE_DOTNET-2020.12.04", ".NET Core 5.0, Mono 6.12, PowerShell 7.1, and MATE DE pre-installed to run your .NET applications on Amazon Linux 2 with Long Term Support (LTS)." ] ]
実行結果の ami-xxxxxxxxxxxxxxxxx
を使ってEC2を起動します。
2. OSの準備
起動した Amazon Linux 2 に SSH 接続して、以下のコマンドを実行してください。
2-1. パッケージのアップデート / 再起動
$ sudo yum update -y $ sudo reboot
2-2. ec2-user のパスワード設定
以下のコマンドを実行して、任意のパスワードを設定してください。
$ sudo passwd ec2-user
3. RDP のポート開放
セキュリティグループのインバウンドの設定にて RDP (TCP: 3389)
のポートを開放してください。(接続元IPアドレスは絞ってね)
4. 接続
Microsoft Remote Desktop 等の、リモートデスクトップクライアントから Amazon Linux 2 へ接続します。
- ログインユーザーは
ec2-user
- パスワードは
手順2-2
で設定した値
こんなデスクトップが表示されるハズです。
初期インストールされているブラウザは Chromium のようです。
5. アプリケーションの追加
ためしにGUIの計算機アプリをインストールしてみましょう。
$ sudo yum install -y mate-calc
今回は MATE デスクトップ環境をつかっているので、標準アプリケーションは mate-xxx
って感じで提供されています。
他にはどんなアプリケーションが提供されているでしょうか?
下記のコマンドを実行して探してみましょう。
$ yum search mate-
こちらの例では mate-themes
パッケージをインストールしてテーマをカスタマイズしてみました。
ずいぶんと印象が変わりますね。
Windows / macOS と比較して Linux のデスクトップ環境は多くのカスタマイズが可能です。
黒い画面ではない Linux を楽しんでみてください。
追記: 2021/06/01
目の良い友人から『ブラウザ文字化けしてるぞ』とツッコミが入ったので手順のこしておきます。
1. iBus と GoogleFont のインストール
sudo yum install -y ibus-kkc google-noto-sans-japanese-fonts
2. iBus の環境設定
$ echo "export GTK_IM_MODULE=ibus" >> ~/.bashrc $ echo "export XMODIFIERS=@im=ibus" >> ~/.bashrc $ echo "export QT_IM_MODULE=ibus" >> ~/.bashrc
3. iBus の自動起動設定
[Sysetm] -> [Preferences] -> [Startup Application]
から iBus を自動起動するように設定します。
- Name: iBus Daemon (任意の適当な値)
- Command:
ibus-daemon -drx
4. OS の再起動
$ sudo reboot
5. 確認
ブラウザのタブがキチンと日本語化されましたね。
めでたしめでたし