Amazon Auroraのバックアップ利用料が2020年3月1日から請求されるようになります

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CS課佐竹です。
直前ですが、本日は「Clarification on: [ACTION REQUIRED] Potential increase to your Amazon Aurora bill. 」というメールで通知が来ていました内容について記載します。

はじめに

このメール連絡は、2020年3月1日からAmazon Auroraはバックアップ利用料を正しく徴収し始めるという通知になります。以下で詳しく解説いたします。

なぜこの連絡がきていたのか?

Amazon Auroraには、公式の料金ページにある通り以下2つのバックアップに対しての利用料金が宣言されています。

  1. 利用中のAuroraのバックアップに対する利用料(データベースストレージ合計の 100% を超えるまでは課金されない)
  2. Aurora のクラスター削除後に保存されたままとなっているバックアップストレージ、およびスナップショット

2020年現在、東京リージョンののバックアップストレージ GB あたりの月額料金 は 0.023USD です。
これらは料金ページにある通りそもそもAuroraの利用にあたり請求されるはずだったのですが、2019年8月以前に作成されたAuroraクラスターではAWSはこの利用料を請求しておりませんでした。そのため、2020年3月1日からは元々料金ページで記載されている通りに請求を開始すると連絡が来ている次第です。

対象となるAWSアカウント

Auroraのバックアップ利用料は、以下のユーザに適用されます。

  1. Amazon Aurora クラスターを現在も利用されているお客様
  2. 過去に Aurora を利用されておりそのバックアップとなるスナップショットを現在も保持されているお客様

上記どちらかに当てはまっているお客様は対象となります。

CloudWatchで請求予定額の目安を確認する

現在利用中のAuroraの利用料がいくらになるのか?事前に知りたい方もいらっしゃると存じます。これは、以下のCloudWatchのメトリクス「TotalBackupStorageBilled」を確認することで対応が可能です。

Aurora バックアップストレージの使用状況を確認する
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonRDS/latest/AuroraUserGuide/aurora-storage-backup.html
TotalBackupStorageBilled
は BackupRetentionPeriodStorageUsed と SnapshotStorageUsed の合計から、1 日のクラスターボリュームのサイズと等しい空きバックアップストレージの量を引いた値になります。たとえば、クラスターサイズが 100 GiB、保持期間が 1 日であり、保持期間外に 1 つのスナップショットがある場合、TotalBackupStorageBilled は 100 GiB (100 GiB + 100 GiB - 100 GiB) となります。

実際にマネジメントコンソールから確認を行ってみました。

CloudWatchのマネジメントコンソールより、メトリクスの検索値に「TotalBackupStorageBilled」を指定してEnterを押下し、「DBClusterIdentifier」を押下します。その後、一覧にありますDB Name(DBClusterIdentifier)から必要なものを選択ください。

実際とある環境でみてみたのですが、日によって上下するためこの情報だけで確実な値を得ることは難しい状況でした。ただし、月額利用料は、最終的には月の平均的な利用量に収束しますので、このグラフを参考にしますと「おおよそ20GB程度」、つまり$0.46/月ほどの利用料が請求されそうということは推測ができそうでした。

この利用料を回避(減額)するには?

結論としては、以下の対応が有効と考えております。

  1. 利用中の Aurora の古い Manual Snapshot を削除する
  2. 削除済である Aurora の Snapshot を削除する

特に過去利用していた Aurora のSnapshotはそのままにしてしまいがちですので、このタイミングで削除されてはいかがでしょうか。また現在自動取得のSnapshot(Backup)も削除時に維持(Retain)できるようになっていますため、Automated backupsも合わせてご確認ください。

まとめ

来月、3月1日よりAuroraのSnapshotに利用量がかかりはじめるお客様がある程度いらっしゃると思われますので、請求の額が増えていた際にでも見直して頂けますと幸いです。
簡単ですが、以上になります。

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マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023 Japan AWS Top Engineers/2020-2023 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。