サポート窓口よりお知らせです。
既に、AWSのブログなどでご存知の方も多いかと思いますが、
EC2とEBSのリソースIDの桁数がこれまでの8桁から17桁に増えます。
一般社会のグローバルIPアドレスの枯渇でIPv6が求められるのと同じで、
AWSを多くの方々に利用してもらったことでIDが足りなくなってきたためです。
EC2ダッシュボードに入ると以下のような「通知」も表示されてようになりました。
移行スケジュール
一定の移行期間を用意して切り替えますので、その間に必要に応じて対処が必要です。
まず、移行スケジュールを紹介します。
既に、17桁のIDを持つインスタンスの起動は可能です。2016年3月までは8桁のIDが標準です。
それ以降は17桁が標準になります。そして、2016年12月に8桁のIDを持つインスタンスを
新たにローンチすることができなくなります。
尚、これはEC2に関するスケジュールでEBSは2016年4月より17桁のIDが利用可能になり、
2016年6月から17桁のIDがデフォルトとなります。EC2より少し遅れて始動しますが、
完全移行はEC2と同様に2016年12月です。
既存のインスタンスに対してのID長変更に対して、お客様からアクションは必要ありません。
注意点
では、実際に何を注意しないといけないのでしょうか。
例えば、AWS CLIなどを用いてインスタンス管理を行なっている場合に、そのスクリプト中において
インスタンスIDを扱っていないかどうかを確認することが必要です。扱っている場合に、
インスタンスIDの桁数をコード中で制限していないかどうか、また、インスタンスIDをデータベースに
格納している場合にはそのカラムの桁数を制限していないかといった点の確認が必要です。
AWS CLI、AWS Tools for Windows PowerShell、AWS SDKsは17桁のインスタンスIDに対応しています。
試してみよう
今まで通りにインスタンスをローンチすると今まで通りにi-xxxxxxxxという8桁のインスタンスIDが設定されます。
17桁のインスタンスIDでローンチさせるには、あらかじめ、設定する必要があります。
EC2ダッシュボードの右上「アカウントの属性」の欄に「リソースID移行の管理」という項目があります。
これをクリックすると設定画面に移り、「長いIDを使用」の列のチェックボックスにチェックを入れます。
事前の設定はこれだけです。
この状態でインスタンスをローンチしてみました。すると、17桁のインスタンスがローンチできました。
もう1つ注意
注意が必要なのは、この設定は一度、設定してしまうと解除できない・・・と思いましたが、戻せました。
設定画面でチェックボックスを外して、インスタンスをローンチしてもインスタンスIDは8桁のインスタンスIDではなく、
17桁の長いインスタンスIDのインスタンスがローンチされました。
しばらくしてから、インスタンスをローンチすると8桁のインスタンスIDのインスタンスがローンチされます。
設定が反映されるまで、数分程度(経験則)の時差がありましたので、ご注意を。
(2016年2月15日 「もう1つの注意」の一部を改訂)