SORACOM AirとYAMAHA RTX1200で回線冗長化してみる

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プログラマーだった気がする竹永です。
冬っぽくなったため半袖で外に出れなくなってきました。

ネットワークルームで機材をぼーっと眺めている時に、ちょうど「第1弾書いたしSORACOM リレーブログ第2弾も書こうぜ!」という話がやってきました(弊社が書いた記事はこっち)
リレーブログ9日目の今日はSORACOM Airと社内に落ちていたRTX1200で遊びます。

みなさんのご自宅でも役に立つ内容です。

どうやって遊ぶか

RTX1200の製品ページを見ていると、なにやらUSB 3Gモデムを扱えるようです。
そして僕のTLではSORACOM Air対応の安価なUSB 3Gモデムが話題になっています。

ここまで来たらやることは1つです。
インターネット回線を冗長化しましょう。

使ったもの

  • YAMAHA RTX1200(Rev.10.01.65)
  • SORACOM Air SIM(データ通信のみ)
  • 富士ソフト FS01BU

RTX1200はインターネットに出れるところまで設定済み、
SORACOM Airは繋げばインターネットに繋がる状態、という前提で進めていきます。

つなぐ

  1. FS01BUにSORACOM Air SIMを挿入
  2. RTX1200のUSB端子にFS01BUを突っ込む

以上です。

設定する(WebUI編)

まずはRTXの管理画面に入って、右側のメニューのインターフェースリンクをポチっといきます。
インターフェースの設定画面が出てくるので、下の方にあるリストから「PPP(モバイル)」を選択して追加ボタンを押します。
インターフェース設定

新しいウィンドウで設定画面が開くので、リストの中から適当に選び、次の画面にいきます。
どれを選んでもたぶん一緒です。
キャリア選択

接続情報の入力画面が出てくるので、下記の画像と情報を参考にしてペチペチと入力していきます。
常時接続設定はお好みですが、繋げっぱなしが何かきもちわるいのでチェックを外します。
入力が終わったら次の画面に進んでください。
接続設定

項目 内容
設定名 なんでもOKです(空白も可)
アクセスポイント名 soracom.io
ユーザーID sora
接続パスワード sora

次に進むとDNSの設定画面が出てきます。
デフォルトのまま次へ行くもよし、お好みのサーバーアドレスを入れるのもよしです。
DNS設定

DNSの設定を終えると、フィルタリングの設定がでてきます。
こちらもお好みで入力して次へ進んでください。
フィルタリング設定

最後の画面で正しく入力したか確認し、設定の確定ボタンを押します。
接続情報確認画面

SORACOM Air用のインターフェースができあがります。
インターフェース一覧

次にルーティングをいじって、主回線が死んだ時の設定をします。
右側にあるルーティング一覧をクリックし、下の方にある設定ボタンを押します。
ルーティング設定

WebUIからPPPインターフェースを追加すると、ゲートウェイ1がPPPになってしまうので入れ替えます。
このあたりは環境によってかなり違ってきますが、主回線にあたるゲートウェイ1が死んだ時に検知できるようにする必要があるため、キープアライブの設定はほぼ必須です。
また、SORACOM Air用インターフェースが設定してあるゲートウェイには、バックアップ待機のチェックを入れてます。

参考に設定画面のスクリーンショットを置いておきます。
静的経路の設定

設定を保存するとだいたい下図のような設定になると思われます。
ルーティング設定後

これで設定は終わりなので、ケーブルを抜いたり挿したりONUを再起動したりして、回線が切り替わるかどうか確認してください。
だいたい1分くらいでバックアップ回線に切り替わったり主回線に戻ったりします。

設定する(コンソール編)

コンソールのほうはコピペで済むので簡単です。
まずはUSB 3Gモデムで通信できるようにします。

pp select 1
 pp bind usb1
 pp keepalive interval 30 retry-interval=30 count=12
 pp auth accept pap chap
 pp auth myname sora sora
 ppp lcp mru off 1792
 ppp lcp accm on
 ppp lcp pfc on
 ppp ipcp ipaddress on
 ppp ipcp msext on
 ppp ipv6cp use off
 ip pp nat descriptor 1000
 mobile auto connect on
 mobile access-point name soracom.io cid=1
 mobile access limit length off
 mobile access limit time off
 pp enable 1
nat descriptor type 1000 masquerade
mobile use usb1 on

その次は、主回線が死んだ時にUSB 3Gモデム(pp 1)に切り替わるようにします。
ここは環境に合わせて適度にいじってください。

ip route default gateway dhcp lan2 keepalive 1 hide gateway pp 1 weight 0
ip keepalive 1 icmp-echo 10 5 203.0.113.1

DNSサーバーにGoogle Public DNS等を指定しているのであれば、これで設定終了です。
LANケーブルを抜いたら勝手に切り替わります。

DNSサーバーも一緒に切り替えなければならない場合は、下記のようなコマンドで設定できます。

dns server select 1 (USBに切り替わった時のDNSサーバー) any . restrict pp 1
dns server select 2 (主回線のDNSのサーバー) any .

DHCPで指定されたものを使うときはこんな感じです。

dns server select 1 pp 1 any . restrict pp 1
dns server select 2 dhcp lan2 any .

でもお高いんでしょう?

モバイル端末に対応しているRTXを持っている方は、初期費用1万円程度で導入できます。
維持費も非常に安く、主回線が全く切れなければ300円/月程度です。

もし回線が切り替わってもSORACOMの最速プラン(s1.fast)使用で、下り1GBあたり1,000円ちょっとの通信費が上乗せされるだけです。
深夜(日本時間 午前2:00-午前6:00)であれば200円/1GBちょっとなので、夜行性の方はお得になりますね。

おわり

かなり安価に回線冗長化できました。
TLの流れがなかなか途切れないようになったので引きこもりの僕も大満足です。

実はYAMAHAのルーターを触るのは初めてだったのですが、
ブログの内容に悩むほど簡単に出来たので一般的なご家庭や、
逸般的な誤家庭にも導入しやすいかと思います。

RTX and FS01BU
自宅で回線冗長化、いかがでしょうか。

追記(2015/12/11)

SORACOM User Group #0でLTをしてきました!
緊張した…。