CI部の村上です。 本記事は現在開催中のre:Invent2020のセッション「Accelerate your migration to Amazon S3」に参加したレポートです。
セッション概要
主なアジェンダは以下のとおりです。
- 導入:データ移行の重要性について
- AWS DataSync と AWS Storage Gateway の紹介
- 事例紹介
以下アジェンダに沿ってレポートします。
導入
まず導入として、S3へのデータ移行の重要性について触れていました。
背景にあるのは世界のデータ総量の増加です。2020年だけで世界のデータ総量は59ゼタバイトとのこと。途方もなくて想像がつきませんね。
そのような背景のもと、クラウドへのデータ移行と移行のためのツールの重要性が語られます。
データ移行の課題 - AWS DataSync と AWS Storage Gateway の紹介 -
課題として、膨大なデータの移行には時間的にも金銭的にも相当のコストを要する点が挙げられていました。
それに対するソリューションとしてAWS DataSync と AWS Storage Gateway が挙げられ、2つのサービスが紹介されます。
AWS Storage Gateway
AWS Storage Gatewayには3つのタイプがありますが、まずはその概要について紹介があります。
- ファイルゲートウェイ
- ボリュームゲートウェイ
- テープゲートウェイ
その後、AWS Storage Gatewayの特徴が解説されます。
S3へ移行するメリットも紹介されます。
- S3はCloudTrailやKMSと統合されており、セキュアなデータ保護が可能であること
- S3のストレージクラスを選択することで、コスト最適化を実現できること
- S3のライフサイクル機能を利用することで柔軟にストレージクラスを選択できること
などなど。
他にもバージョニングやクロスリージョンレプリケーションの機能もあるので、セッションを見ていただくとS3への移行がいかに有用か伝わるかと思います。
AWS DataSync
続いてAWS DataSyncが紹介されます。
いくつか特徴が紹介されますが、セキュアであること、リーズナブルであることが特に強調されていました。
S3やEFSでの暗号化がサポートされ、さらに送信元のファイルシステムと送信先にあるファイルの検証も行われます。
価格についてはクラウド特有の「使った分だけ課金しますよ」の原則がAWS DataSyncにもあてはまります。
事例の紹介
事例の紹介もありました。その一つを紹介します。
オンプレミスにあるバックアップデータをAWS Storage GatewayでS3 Glacier またはS3 Glacier Deep Archiveに移行した事例です。
S3 GlacierやS3 Glacier Deep Archiveはデータを取り出すのに時間を要するという難点がありますが、バックアップデータのような頻繁にアクセスしないデータならさほど問題にならず、コストを抑えられるというメリットが活かせますね。
まとめ
以上、S3へのデータ移行についてのセッションレポートでした。
単にデータをクラウドへ移行するといっても、移行ツールの選定や移行先サービスの選定もしなければいけません(S3だけでなくFSxなどもあるので)。ですので、こういうセッションは非常に勉強になりますね。
re:Inventは英語のプレゼンが中心で、英語聞き取れない勢には敷居が高いイメージでしたが、英語字幕を表示できるセッションもあり、意外と大丈夫でした。よければ是非!