こんにちは、矢野(喬)です。
AWSを使ったライブ配信記事の2本目です。
今回はAmazon Interactive Video Serviceを用いた配信環境を作ってみました。
構成図
構成リソース概要
Open Broadcaster Software ( 以降OBS )
- 無料で利用できる配信ソフト。手軽に配信するには十分過ぎるほど機能が充実している
- Open Broadcaster Software®️ | OBS よりダウンロード可能
Amazon Interactive Video Service ( 以降IVS )
- この上なく手軽に、且つ迅速にライブ配信を実装できるすごいサービス
- カスタマイズ性にも優れており、作り込み次第でクイズ機能やスタンプ機能などを追加出来る
- Amazon Interactive Video Service
手順概要と構築順
OBS
- 本ブログではIVSとの連携部分に絞ってご紹介します
- 画面構成や映像、音声の詳細設定は省略いたします
IVS
- OBSからの映像を受け取り、映像を配信するチャネルの作成
構築順
0.OBS配信設定
1.IVS設定
2.OBSを含む配信設定
3.視聴確認
手順詳細
0.OBS配信設定
前述の通り省略させていただきます。映像や音声を組み合わせて配信画面を構成してください
解像度は 1280 x 720 として進めます
1.IVS設定
1-1.Amazon Interactive Video Serviceに移動し、「チャネルの作成」をクリック
※2020/11現在、東京リージョン未対応であるのでアイルランド、バージニア北部、オレゴンの中から選択します(本記事はオレゴンで)
↓
1-2.セットアップからチャネル名に任意の値を入力し(本記事ではBasic-Live)、「デフォルト設定」→「チャネルの作成」
※ デフォルト設定 : 「チャネルタイプ」標準、「動画レイテンシー」超低、「再生承認」無効
ちなみに「カスタム設定」の場合は↓のように設定を選択可能(本記事では扱いません)
1-3.チャネルが作成されたことを確認
2.OBSを含む配信設定
2-1.作成したIVSチャネルのストリーム設定をコピー。OBSから「設定」→「配信」と進み、サービスは「カスタム」として、それぞれ「サーバー」にコピーした「取り込みサーバー」を、「ストリームキー」に「ストリームキー」を貼り付け
↓
2-2.OBSで「配信開始」をクリックし、画面下のLIVEの時計が進む(問題なく配信できている)ことを確認
3.視聴確認
3-1.作成したIVSのチャネルの再生設定 → 再生URL から、ライブ配信できていることを確認(m3u8ファイルが再生できるツールでご確認ください)
料金
IVSはチャネルの入力と出力の合計で料金が決まります。
入力は標準の720p、出力は人数 × エリアに応じた料金 x 解像度に応じた料金 となり、大雑把に今回の構成で以下の条件の場合は500円程度というイメージです(実績値)
- 20人程度の視聴者
- 1時間の配信
詳細は公式ページをご参照ください。)
Amazon Interactive Video Service の料金
MediaLiveとMediaPackageの前回記事から考えると少々お高くなるのですが、その分IVSは容易に迅速にライブ配信環境を構築出来るので、それぞれのメリット・デメリットを見ながら選択することになりそうです。
今回は未紹介ですがIVSの優れたカスタマイズ性も含めて考えると、未だ東京リージョン未対応で本領発揮とまではいかない現状でも、十分に選択肢に入る魅力的なサービスだと思います。
blog.serverworks.co.jp
おわりに
前回のMediaLiveとMediaPackageの記事と比較して、なんて簡単にライブ配信ができるんだと初めて触った時は感動しました。IVSの触れ込み通り1分でライブ配信環境が準備できる上に基本的な構成であれば料金も前回記事と殆ど変わらない。そして本記事では紹介できていませんが多様なカスタマイズの可能性があるなどワクワクさせてくれる要素に溢れていますね。より上手に活用できるように学びを進めていきたいと思っています。使えてこそのサービス、と自身に圧を掛けつつ。
ありがとうございました。