みなさん、こんにちは。
AWS CLI が好きなテクニカルサポート課の市野です。
今日は re:Invent 2023 で発表されたさまざまなサービスの陰に隠れて、変更されていることに気づいた内容についてお知らせします。
まとめ
今回の内容は微妙な変更すぎて、「ふーん」「で?」で終わってしまう方も多いのではないかと思います。
なので、結論を先に記載しておきます。
- AWS でケース起票した際のサポートケース ID が、従前の 10 桁の数値から 15 桁の数値となる場合が見受けられるようになりました。
- そのため、サポートケース ID が10桁の数値で返却されることを期待する仕組み・システムをお持ちのお客様は実装の変更を行う必要があるかと考えられます。
- ただし、現時点で私がサポートケース起票をした履歴などを見ていると11/27 に起票したケースで 15桁となっているのに、11/30 に起票したケースでは 10 桁となっているなど挙動にばらつきが見られます。
また、桁数のばらつきに関しては、私の職務的にさまざまなお客様の AWS アカウントからサポートケース起票をしており、上記の差異は同一の AWS アカウント内での発生ではない点を補足しておきます。
変更点
以下のように、AWS より自動的に付与されるケース ID の桁数に変更があることが見てとれます。
また、この変更は私の業務範囲内での気づきですが、日本時間の 2023年11月27日 のケース起票時から見られるようになりました。
推測
以下は私の憶測に過ぎず、AWS の公式発表でない点にご留意いただきたいのですが、Amazon Q からのケース起票も行えるようになり、より気軽にサポートケース起票されることによる AWS サポートケースの増加が懸念されるために、桁数の不足を考慮したことによる変更だったりするのかな?と思ったりもしています。
おまけ
前述の Amazon Q での AWS サポートケース起票につながる Amazon Q との会話の様子は以下の通りです。
ご留意
Amazon Q 利用時の IAM 権限について
その他、私の検証では、AWS マネジメントコンソールで Amazon Q からの返答を得るには、IAM マネージドポリシー AmazonQFullAccess
相当の付与が必要です。
権限の不足があっても Amazon Q 自体は表示され、Amazon Q に対するプロンプトの実行自体はできるため、ご留意が必要です。
Amazon Q からの AWS サポートケースの起票について
上記おまけのように、Amazon Q を利用することで AWS サポートケースの下書き(draft)の作成支援をしてくれるようになりました。
しかしながら、弊社の請求代行サービスをご利用いただいているお客様は、ご契約上お客様でのサポートケース起票が行えず、弊社にて行う必要がございます。
Amazon Q によるサポートケースの起票支援の機能公開後も、AWS サポートケース起票には弊社側の操作が必要である点に変更はございませんので、ご留意ください。
以上、ちょっとした変更のお知らせでした。
今回のエントリがどなたかのお役に立てば幸いです。
ではまた。
市野 和明 (記事一覧)
マネージドサービス部・テクニカルサポート課
お客様から寄せられたご質問や技術検証を通じて得られた気づきを投稿していきます。
情シスだった前職までの経験で、UI がコロコロ変わる AWS においては GUI で手順を残していると画面構成が変わってしまって後々まごつくことが多かった経験から、極力変わりにくい AWS CLI での記事が多めです。
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