Amazon Monitron 〜第二弾 Amazon Monitronの管理階層編〜

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はじめに

桜の季節なはずやのに、暖かくなったり寒くなったり暖かくなったりとよくわからん感じですね。
こんなときこそ、体を動かしてリフレッシュするのがいいかもしれませんね。

ということで、どうも、温度と振動のことを文頭にいれるという技を見せました、アプリケーションサービス部の森です。

前回、Amazon Monitron 〜第一弾 ご紹介〜 編で、実物や色々ご紹介をしました。
今回は第二弾。
環境準備について書こうと思っていましたが、もう少しAmazon Monitronのことを知ってからのほうが、
その後の流れがスムーズになると思い、第二弾を Amazon Monitronの管理階層編 として共有します。

今回話したい管理階層については全部で4つあります。

  • プロジェクト
  • サイト
  • アセット
  • ポジション

それぞれについて少しだけ詳しく書いてみます。
このブログをベースにそれ以降のブログを見て頂ければと思います。

Amazon Monitronの管理階層

Amazon Monitronではプロジェクトのようにグルーピングするようなもの 管理階層 があります。
この階層を利用することで、どこにどのセンサーがあるやどのセンサーの情報を見るなどわかりやすくしています。

管理階層のイメージについては、 Blackbelt Amazon Monitron Part2 (設定編) の P18にも記載があります。

では、4つの階層について説明をしていきます。

プロジェクト

イメージとしては拠点。工場や倉庫など場所ごとに設定するとよいかと思います。
注意点等としては、以下のとおりです。

  • プロジェクトは1つのAWSアカウントに複数作成が可能
  • プロジェクト名はAWSアカウントおよびAWSリージョン内で一意である必要がある
  • プロジェクト名は 半角英数(大文字/小文字含む)、句読点、スペースを含んだ1〜60文字以内
  • データを暗号化するために、AWS KMS (Key Management Service) を利用
    • デフォルトではAWS KMSの暗号化キーが用意あり
    • 独自のキーを利用する場合は、AWS KMSにて別途作成して設定

公式ドキュメントは こちら

サイト

イメージとしては拠点内の建屋や特定の場所。
工場内に複数の建屋があり、その建屋ごとに サイト を作るとよいかと思います。
いくつか注意点等があるので列挙します。

  • 必ずサイトを作る必要はない
    • この場合、センサーなどはプロジェクトに紐づくイメージになります
    • サイトを作成する場合は、この後説明するアセット/ポジション/センサーというグルーピングを束ねる形になります
    • センサーの数が少ない場合はサイトを作らなくても良いかもしれませんね
    • 実際に多くのセンサーを管理するようになるタイミングで再度サイト等の考慮をすることで問題ありません
  • 1つのプロジェクトには最大 50 のサイトまで作成が可能
  • 各サイトには、最大100のアセットと200のゲートウェイ、20人のユーザーを追加可能
    • アセットとユーザーについてはこの後説明します

公式ドキュメントは こちら

アセット

イメージとしてはサイトにある機器もしくは機器の一部。
例えば、大きな機器の場合だと部分部分でグルーピングしたい場合があると思います。
その場合は、 A機器のモーター部分A機器のポンプ部分 のようにアセットを作成するイメージです。
作成したアセットにゲートウェイを後ほど設定(第四弾で書きます)します。

ISO 20186-1:2016 標準ベースのマシンクラスをサポートしており、4つの定義を提供しています。
このマシンクラスをアセットに設定することで、その振動が正常なのか異常なのかというところの評価はAmazon Monitronがやってくれる感じです。

マシンクラスには4つの種類があります。
このマシンクラスの詳細は ISO 10816-1:1995に定義されています。

マシンクラス 説明
クラス I エンジンおよび機器の個々の部品。最大15kWの生産用電機モーターなどが例
クラス II 特別な基礎を持たない中型機械(15 kW〜75 kWの出力をもつ電気モーター)や特別な基礎の上に堅固に取り付けられたエンジンまたは機械(最大300 kW)
クラス III 比較的硬い堅固で重い基礎に取り付け等得た大型の原動機や回転質量を備えた大型機器
クラス IV 比較的柔らかい基礎に取り付けられた回転質量を備えた大型原動機及び大型機械(出力が10 MWを超えるタービン発動機セットやガスタービンなど)

また、独自でカスタムクラスを作成することも可能で、測定値のしきい値を入力することでその値をベースに異常判断をしてくれます。

注意点等としては、以下のとおりです。

  • アセットは1つのプロジェクトに対して、最大100登録可能
  • アセット名は最大60文字

公式ドキュメントは こちら
また、Amazon Monitron と ISO 20816 の関係について、書かれた 記事 がありますので、合わせて読んで頂ければと思います。

ポジション

イメージとしてはセンサーの位置(ポジション)を設定するものです。
ポジションに設定する内容は3つ。

設定内容 説明
ポジション名 最大60文字
ポジションタイプ ベアリング, コンプレッサー, ファン, ギアボックス, モーター, ポンプ, その他
マシンクラス クラス I , クラス II, クラス III, クラス IV

注意点としては、以下のとおりです。

  • ポジションタイプは、どれか一つを選択可能
    • センサーをアセットにペアリングした後は、ポジションタイプの変更不可
    • 変更が必要な場合は、センサーを削除して追加し直すことが必要
  • マシンクラスは、どれか一つを選択可能。

さいごに

今回、Amazon Monitronの管理階層について書きました。
プロジェクト/サイト/アセット/ポジション この4つのことを頭に入れて次の第三弾以降を見てもらえればと思います。
次回は、環境準備編になりますので、またそっちも見てもらえるとありがたいです。