　こんにちは、サーバーワークスのこけしの人、坂本（@t_sakam）です。

　さて、今回から「Alexa虎の巻」と題して「これからAlexaのスキル作成をはじめたい！」という方向けの連載をスタートさせていただきます。

　まずは、スキル作成に必要な「Amazon開発者アカウント」の作成からはじめて、次にAlexaの開発者コンソールのみでスキルの作成ができる「Alexa-hostedスキル」を利用してスキルを作成する…、という流れで徐々に進めていきたいと思っています。

　更に、連載の途中でAlexaのスキル作成時に利用するAWSのサービス（S3やLambda）の説明等も入れていけたら…、という感じで考えています。Alexaのスキル作成に加えて「AWSをこれからはじめたい！」という方にも何か少しでもお役に立てるような内容になれば…、と思っています。よろしくお願いいたします！

1. Alexaスキルを作成したい

　Alexaのスキル作成をおこないたいと思ったときに、まずは開発に必要なアカウントを取得する必要があります。ですが、このアカウントの取得方法が少しですが込み入っていてわかりにくいところがあります。

　アカウントを作成し終えてみれば、そこまで込み入っているわけではないのですが、初めてAlexaスキルを作成しようと思ったときに、気をつけたほうがいい点は事前にわかっていた方がよいかと思いますので、連載の第1回目はAlexaスキル作成の最初の一歩であるアカウント作成からおこないたいと思います。

　今回の手順は「日本のAlexaスキルを作る場合であれば、この手順で順番にアカウントを取得すればよいです。」という流れになっていますのでよろしければ試してみてください。

2. アカウント作成が少し込み入っているという理由

　Alexaのスキル開発をおこなうためには、Alexaの開発者コンソールにログインする必要があります。

　ですが、厳密にはAlexaのみの開発者アカウントというものはなく「Amazonの開発者アカウント」を取得する必要があります。Alexaの開発者コンソールはAmazon開発者ポータルの一部分という位置づけなので、Amazon開発者ポータルのアカウントを作成する必要があるのです。

Amazon開発者ポータルでは、Alexa・Amazonアプリストアなど、Amazonが提供する開発者向けサービスをご利用いただけます。開発者登録は無料、年会費も一切かかりません。

　そして、Amazonの開発者ポータルのアカウントを作成するには、Amazonのアカウントが必要です。ですので、まずはAmazonのECサイト経由でAmazonのアカウントを作成する必要があります。

　また、Amazonは世界で展開しているので、他の国ではなく「間違いなく日本のAmazonアカウントを取得しないといけない」というのも一時期はアカウント作成時の注意点でした。最近は画面に注意書きが表示されているので問題はないかと思うのですが、昔はなんとなく画面遷移に従って進めると、日本のAmazon.co.jpのAmazonアカウントではなく「アメリカのAmazon.comのアカウントを取得する流れに乗ってしまう」ということもありました。

　既にAmazonのECサイトのアカウントをお持ちの方で、そのアカウントでEchoを利用している場合は、そちらのアカウントを利用し、手順12から作業していただくとあとで実機テストをおこなうときにスムーズです。そのアカウントでスキルを作成すると自動的にAlexaアプリの「スキル・ゲーム」-「有効なスキル」-「開発」欄に表示されるようになるので、そこでそのスキルを有効化すれば、すぐにEchoでの実機テストが可能になるからです。

　Alexaの開発者コンソールでも動作確認のテストができるようにはなっているのですが、スキルに加える機能によってはどうしても実機ではないとテストできないこともでてきてしまいます。今回アカウントを作成した場合は、そのアカウントに紐付けたEchoを一台用意していただくことをお勧めします。

　前置きが長くなりました。それでははじめましょう！