Amazon Web Services
サービス数は30を超え、全世界に展開する超強豪クラウド。
その輝かしい歴史の中でも特に最強と呼ばれ、無敗を誇った10年に1つのサービスが5つ同時にあった世代は『キセキのAWS』と言われている。
が、『キセキのAWS』には奇妙な噂があった。
誰も知らない。導入事例もない。にも関わらず他サービスが一目置いていたサービスがもう1つ、『幻のサービス』があった…と。
AWS Storage Gatewayのご紹介
皆様の会社ではストレージのバックアップはどうなさっているでしょうか?
ストレージ…いわゆる「ファイルサーバ」や「共有フォルダ」と、呼ばれているものです。
エクセルやワードのファイルをしこたま溜めていますよね?
会計や経理などのかけがえのないデータも保存されていると思います。
バックアップはちゃんと取られていますか?
「別のハードディスクにバックアップを取ってある」「テープを使っている」「あれ?バックアップ取ってあったっけ?」と、思い当たったりはないでしょうか?
「バックアップは大事とは分かっているけれどちゃんと取ってあるか心配」「取ってあるのは知っているが、いざというときちゃんと復旧できるか不安」「そういえば、管理している人、辞めちゃったんだよね…」などはないでしょうか?
「ちゃんと自動でテープに取っています」
とても良いことです。
昨今地震が多いですよね。明日大地震が起きたら…という話はとても身近に感じられるようになりました。
ビルを倒壊させるような地震が起きたら…倒壊までしなくても電気が来ない、復旧しようにもサーバが動かない…
大地震が起きて…とまでならなくても、火事が起こったら…火事を消火する時の放水で機械やテープが水を被ったら…。
と、なる以前に「テープが多すぎて良くわからない」「ハードディスクにバックアップを取っているが、いくら増設しても追いつかない」ということも起こりえます。
そこで、AWS Storage Gatewayです。
AWS Storage Gatewayとは
お手持ちのバックアップ装置に代わって、AWS上にバックアップを保存するモノです。
従来
おおよそ下図のような構成になっていると思います。
※図をクリックして拡大表示します
ファイルサーバの内容をバックアップ装置に何らかの方法でバックアップを取る仕組みです。
これが下図のようになります。
導入後
※図をクリックして拡大表示します
バックアップ装置の代わりにStorage Gatewayを設置します。
そうです。Storage GatewayはAWSのサービスでありながら、お客様環境に設置するモノなのです。
バックアップデータはAWSのストレージであるS3にEBSボリュームで保存されます。これには復旧やリカバリに強力なアドバンテージになります。
また、バックアップは前回バックアップからの差分を取っていくので、時間的、負荷的に効率良く取ることができます。
復旧・リカバリ
※図をクリックして拡大表示します
「オリジナルのファイルを誤って削除してしまった」「バックアップから戻したい」という復旧(リストア)は、StorageGatewayの機能ですぐ戻すことができます。
「ファイルサーバが壊れてしまった」「ファイルサーバを置いてある拠点が使えなくなってしまった」といった場合(リカバリ)は、AWS上にEC2インスタンスとして仮のファイルサーバを立て、このサーバに外付けハードディスクの感じでバックアップデータをマウントできます。
使用していたファイルサーバが復旧するまで、インターネットを介してこの仮ファイルサーバにアクセスし、ファイルを読み書きすることができます。
メリット 何が嬉しいの?
- ・従来のバックアップ装置の導入と同感覚で利用できるので、予算的、心理的に敷居が低い。(場合によってはバックアップ装置の導入より安くあがる可能性も)
- ・バックアップ先は事実上容量無限のS3に保存するので、バックアップの空き容量を気にしなくて良い。
- ・復旧(リストア)が簡単。StorageGatewayの管理画面ですぐ戻せる
- ・リカバリも簡単。AWS上にバックアップデータをマウントする仮ファイルサーバを立てれば別拠点からでも利用できる。(ディザスタリカバリにも優位)
経費が少ないから無理だという人は、その範囲内で最善のことをやっているかを問うのです。
考え続けなければ、ビジネスは成功しません。
最後に
「クラウド」と呼ばれるサービスが始まってだいぶ経ちますが、何もかも今あるすべてをすぐにクラウドに持っていく必要はないと思います。
できるところから、移せる部分から、クラウドを活用してみてはいかがでしょうか?
変化に対応するには、自己否定できることがすごく大事です。
すべて打ち消すという意味でなく、常に変わろうと考え、何かを求めていく心を持たなければなりません。
※斜体部は、ジャパネットたかた 高田社長のお言葉をお借りしました。