SRE部佐竹です。
本日は昨年購入した Savings Plans の1年間の削減効果をまとめたブログです。
はじめに
本ブログは、以下のブログで1年前に購入しました Savings Plans のコスト削減効果をまとめた結果ブログとなります。
実際に Savings Plans をコミットして、1年間でどの程度コスト削減効果が得られたか是非ご覧ください。
1年前に購入した Savings Plans
補足となりますが、1年前に購入した Savings Plans は以下の通りです。
期間は全て1年であり、2020年11月26日(本日)時点で4つとも有効期限が切れています。これらの削減効果をこれより確認します。
削減効果の確認
Inventory を確認する
Payer アカウント(Organizations の Root アカウント)から AWS Cost Management > Savings Plans > Organization inventory を確認することで、所持している全ての Savings Plans が確認できます。
上画像の通り 2019-11-20 08:27:38
に購入した Savings Plans は全て 2020-11-19 08:27:37
に期限を迎えていることが確認できました。
補足ですが、この一覧にある MTD net savings という項目は「Month to date」=「その月の初日から、同月の当日まで」の削減効果を表しています。今回は1年間の削減効果を確認したいので、次の操作を行います。
Utilization report を確認する
左端ペインの Savings Plans メニュー内にある Utilization report を確認します。
その後、画像左上にある「レポートの表示期間」を修正し、昨年2019年の11月から期限が切れた2020年11月19日までを指定します。
ただこのままですと、期間中に有効となっている Savings Plans が全て表示されてしまうため、今回はチェックボックスにチェックを入れて効果を確認したい Savings Plans だけに絞り込みます。
こうすることで、グラフの描画が「選択した Savings Plans」だけになり、またそれらは期間中常に 100% 効果的に運用されていたことがわかります。
しかし、このチェックボックスのチェックですが、グラフの描画には反映されるものの Savings Plans のコスト削減効果を把握する項目である Total Net Savings vs On-Demand 等の数字には反映されません。
上図の通り、チェックボックスを利用してもしなくても、これらの値が変わらないため以下の通り手計算をします。
CSV をダウンロードして効果を計算する
「Download CSV」ボタンを押下して、CSVをダウンロードします。CSVファイルを展開した後、あとは必要な Savings Plans だけに絞り「Net savings」を合計します。
これでやっとコスト削減効果が判明しました。
期間 | 購入した Savings Plans の合計 | トータルコスト削減効果 |
---|---|---|
1年間(365日) | $26,455.2 | $9,732.42 |
1年間で「$26,455.2」を確実に使うと Savings Plans を購入(コミット)したことで、「$9,732.42」が削減されていました!
日本円に直すと、おおよそ 100万円 になります!
まとめ
最後に少し Excel で分析をしてみました。
「削減率」は Net savings/(Used commitment + Net savings)
の式で計算しています。
※(Used commitment + Net savings) で「オンデマンドであった場合の利用料」になります
削減率で並び替えますと、事前に得ていた情報の通りですが、以下の通りの裏付けがとれました。
- Compute Savings Plans は柔軟な分、EC2 Instance Savings Plans よりもコスト削減効果が低い
- 同じ種類の Savings Plans を比較すると、前払いを行った Savings Plans のほうがよりコストが削減されている
以上で、Savings Plans で検証環境のAWS利用料が 100万円 削減できていたという報告を終了とします。
最後に、最近記載した Savings Plan(s) に関する質問集ブログをご紹介して終わりとさせてください。
それではまたお会いしましょう。
佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ
マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023-2024 Japan AWS Top Engineers/2020-2024 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。