検証環境向けに購入した Savings Plans で年間100万円のコストを削減できました

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SRE部佐竹です。
本日は昨年購入した Savings Plans の1年間の削減効果をまとめたブログです。

はじめに

本ブログは、以下のブログで1年前に購入しました Savings Plans のコスト削減効果をまとめた結果ブログとなります。

blog.serverworks.co.jp

実際に Savings Plans をコミットして、1年間でどの程度コスト削減効果が得られたか是非ご覧ください。

1年前に購入した Savings Plans

補足となりますが、1年前に購入した Savings Plans は以下の通りです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/serverworks/20200712/20200712002314.png

期間は全て1年であり、2020年11月26日(本日)時点で4つとも有効期限が切れています。これらの削減効果をこれより確認します。

削減効果の確認

Inventory を確認する

Payer アカウント(Organizations の Root アカウント)から AWS Cost Management > Savings Plans > Organization inventory を確認することで、所持している全ての Savings Plans が確認できます。

上画像の通り 2019-11-20 08:27:38 に購入した Savings Plans は全て 2020-11-19 08:27:37 に期限を迎えていることが確認できました。

補足ですが、この一覧にある MTD net savings という項目は「Month to date」=「その月の初日から、同月の当日まで」の削減効果を表しています。今回は1年間の削減効果を確認したいので、次の操作を行います。

Utilization report を確認する

左端ペインの Savings Plans メニュー内にある Utilization report を確認します。

その後、画像左上にある「レポートの表示期間」を修正し、昨年2019年の11月から期限が切れた2020年11月19日までを指定します。

ただこのままですと、期間中に有効となっている Savings Plans が全て表示されてしまうため、今回はチェックボックスにチェックを入れて効果を確認したい Savings Plans だけに絞り込みます。

こうすることで、グラフの描画が「選択した Savings Plans」だけになり、またそれらは期間中常に 100% 効果的に運用されていたことがわかります。

しかし、このチェックボックスのチェックですが、グラフの描画には反映されるものの Savings Plans のコスト削減効果を把握する項目である Total Net Savings vs On-Demand 等の数字には反映されません。

上図の通り、チェックボックスを利用してもしなくても、これらの値が変わらないため以下の通り手計算をします。

CSV をダウンロードして効果を計算する

「Download CSV」ボタンを押下して、CSVをダウンロードします。CSVファイルを展開した後、あとは必要な Savings Plans だけに絞り「Net savings」を合計します。

これでやっとコスト削減効果が判明しました。

期間 購入した Savings Plans の合計 トータルコスト削減効果
1年間(365日) $26,455.2 $9,732.42

1年間で「$26,455.2」を確実に使うと Savings Plans を購入(コミット)したことで、「$9,732.42」が削減されていました!

日本円に直すと、おおよそ 100万円 になります!

まとめ

最後に少し Excel で分析をしてみました。

「削減率」は Net savings/(Used commitment + Net savings) の式で計算しています。
※(Used commitment + Net savings) で「オンデマンドであった場合の利用料」になります

削減率で並び替えますと、事前に得ていた情報の通りですが、以下の通りの裏付けがとれました。

  1. Compute Savings Plans は柔軟な分、EC2 Instance Savings Plans よりもコスト削減効果が低い
  2. 同じ種類の Savings Plans を比較すると、前払いを行った Savings Plans のほうがよりコストが削減されている

以上で、Savings Plans で検証環境のAWS利用料が 100万円 削減できていたという報告を終了とします。

最後に、最近記載した Savings Plan(s) に関する質問集ブログをご紹介して終わりとさせてください。

blog.serverworks.co.jp

それではまたお会いしましょう。

佐竹 陽一 (Yoichi Satake) エンジニアブログの記事一覧はコチラ

マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023-2024 Japan AWS Top Engineers/2020-2024 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。