【AWS認定試験】新卒2年目による資格取得状況のリアルと学習方法について

記事タイトルとURLをコピーする

こんにちは!
エンタープライズクラウド部ソリューションアーキテクト1課の足達です。

本ブログでは、新卒でサーバーワークスへ入社し、現在2年目になる私の資格取得状況と勉強方法についてご共有したいと思います。

はじめに

まずは簡単に、私のプロフィールを以下に記載したいと思います。

  • 文系出身
  • 学生時代はIT未経験(コロナ禍でタイピングだけ覚えました)
  • 2023年度サーバーワークスへ新卒入社
  • 1年間の新人研修を経て、エンタープライズクラウド部へ配属
  • 現在は主に、インフラ構築の業務をメインで行っている
  • Direct Connect構築時の立ち合い経験あり
  • マルチアカウント環境の運用経験あり

ITに関しては、就職活動中に身につけた程度の知識しかなく、ほとんど右も左も分からないような状態で入社いたしました。
とはいえ、入社後1年間の研修できっちりと基礎知識を身につけ、今ではある程度の技術的な会話であればついて行けるようになりました。

取得したAWS認定資格

2024年9月時点で、私が保有しているAWS認定資格は以下になります。

  • AWS Certified Cloud Practitioner(2023年8月)
  • AWS Certified Solutions Architect - Associate(2023年11月)
  • AWS Certified Developer - Associate(2024年1月)
  • AWS Certified SysOps Administrator - Associate(2024年2月)
  • AWS Certified Data Analytics - Specialty(2024年4月)※2024年4月8日廃止
  • AWS Certified Solutions Architect - Professional(2024年5月)
  • AWS Certified Advanced Networking - Specialty(2024年8月)
  • AWS Certified Security - Specialty(2024年8月)

この資格取得状況を見てどのように感じるのかは、見てくださっている方によって異なるとは思いますが、個人的には無理のないペースで順調に取得できていると感じています。

AWSに関して、私と同じような立場の方もいらっしゃるかと思いますので、そのような方々向けに以下では「資格取得に向けて意識したこと」と「具体的に試験勉強に用いたもの」についてご紹介いたします。

資格取得に向けて意識したこと

先に試験日を決める(試験予約をする)

これは個人的に最も重要な要素だと思いましたので、最初に記載させていただきました。
私は勉強習慣を身につけるのが苦手で、「試験に合格できる力が身についてから予約しよう」のスタンスでは、一向に勉強せず、受験すらしない状況に陥ってしまうことが考えられます。
まずは受験しなければ話になりませんので、試験対策を全く行っていないスタートの段階で、「どれくらいの期間勉強すれば合格できそうか?」を大体で見積り、先に試験日を決めることをお勧めします。
私の場合、大体1ヶ月(本腰を入れた勉強は1週間程度)あれば、試験合格レベルに到達できると信じているので、忙しさにもよりますが、1ヶ月後を目安に受験予約をすることが多いです。
そうすることで、後は未来の自分が次第に焦りを抱えながら勉強してくれるので、非常に有効な方法だと考えています(頑張れ、未来の自分)。
受験予約をするタイミングは、スタートの段階と先述しましたが、2回目以降の受験であれば、合否が判明した時点で次の試験予約を行うようにしています(「落ちたら2週間後にリベンジ、合格したら次の試験を1か月後に」という具合です)。

触れたことのないサービスはとりあえず触ってみる

こちらは、検証目的で利用できるアカウントを保有していることが前提の話にはなってしまいますが、これに助けられたことも多くあるため、記載しました。
特に、AWS経験の浅い時期には、文章だけを読んでも理解しにくいサービスや動作があるかと思います。
そんな時に、実際にマネジメントコンソールで触ってみたり、CLIを叩いてみることで一発で理解できるようなこともあるので、もし試験範囲に含まれるサービスで、触れたことのないものがあったら一度は使ってみることをお勧めします。
※中には軽い気持ちで触れないほうが良い高額なサービスも含まれるため、その点には十分にご注意ください。

聞き馴染みのないIT用語は見逃さずに調べる

IT未経験で入社したということもあり、AWS用語に限らず、聞き馴染みのないIT用語が問題文中に含まれていることが多々ありました。
周りの文章から大体の意味を予測できることもあるのですが、そういった単語はメモに残しておいて、後からでも正確な意味を調べておくことをお勧めします。
理由としては、今後もその単語が出現するたびに一時的に疑問を抱くことになると思うのですが、AWS試験のように問題が長く、体力が削られる試験において、そこでいちいち立ち止まって思考するのは脳のリソースの無駄遣いだと考えているからです。
実際、調べてみたら「そんなことか」で終わるような単語が多いので、試験勉強中に限らず、日常的に「分からない単語はすぐに調べる」ということを実施してみてください。

問題を解いたら解説は必読する

こちらはやっている方も多いかとは思いますが、念のため記載しておきます。
AWSに限らずの話にはなってきますが、その問題の正解だけでなく、不正解がなぜ不正解なのかまで理解することで他の問題にも活用できる知識が身につきます。
ちなみに私の場合は、間違えた問題の解説はもちろん読むのですが、正解した問題の解説にも出来るだけ目を通すようにしています。
これにより、学習効率はどんどん上がっていくと思いますので、ぜひ取り入れてみてください。

周りに公言する

周囲の同僚に試験を受けることを公言することで、自分にプレッシャーをかけるようにしています。
AWSの試験は延期も可能なのですが、それを多用していては先に試験日を決めた意味が薄れてしまいます。
そのため、いつ受験するのかを予め周囲に伝えておくことで、「何としてもその日に受験せねば」というプレッシャーを自分に課すことができます。
また、これによって起きる副作用と考えているのですが、周囲の同僚のモチベーションも刺激し、一緒に資格の予約・受験を行うようになったりもします
自分自身に対する見返りなどはあまりありませんが、組織目線で見たときに資格保有者が増えることはポジティブなことだと思いますので、ぜひ周りも巻き込んで資格勉強に取り組んでみてください。

資格勉強に用いたもの

それでは続いて、私が資格勉強の際に用いた学習ツールについてご紹介したいと思います。
所感ではありますが、大体どのくらいの割合で利用していたのかを括弧内に記載していますのでご参考にしていただければと思います。

参考書(50%)

賛否両論あるかもしれませんが、私は各資格用の参考書を多用しておりました。
理由としては、以下のようなものがあります。

  • 試験に必要な情報のみがまとまっている
  • 理解しやすいように分野ごとに情報が整理されている
  • 解答解説を読むだけでなく、該当ページに戻って読み返すことで理解が深まる
  • 1周の終わりが明確で目標にしやすい

ほとんどの参考書には模擬試験問題がついていますので、「全体をさらっと1周読む(2~3日)→ 模擬試験問題を5~10問/日解く → 解答解説、該当ページを読む」のサイクルを繰り返して理解を深めていました。
模擬試験はノートを使って解いていたのですが、その際、ノートの右端1/3の部分を線で区切って、知らない用語をメモしておく枠を作っていました。
問題を解く過程で知らない用語が出てきたら、都度その部分にメモをし、解答解説を読むタイミングで調べていました。
大体2~3周もすれば問題を覚えてきてしまうので、そこまで来たらWeb問題集中心の学習に移っていきます。
また、資格によっては参考書自体が出回っていないものもあるかとは思いますので、そういった場合はWeb問題集をメインで活用するのも良いでしょう。

Web問題集(25%)

恐らく、AWS資格の取得を目指している方の多くは利用しているのではないでしょうか?
Web問題集の利点としては、問題数が豊富であることや、電車移動中などの隙間時間でもサクッと取り組めることなどがあると考えています。
また、利用するWeb問題集の種類にもよるかとは思いますが、参考書に比べると1問1問への解説が豊富且つ、中には参照元となる公式ドキュメントまで提示してくれるものもあるので、1問から得られる学びが多いことも利点と考えられます。
一方で、集中力が長く続かない私のような身からすると、解説が豊富過ぎると数問解いただけで力尽きてしまい、試験範囲を網羅するのにとてつもない時間を要してしまうということが考えられます。
そのため、サクッと読むだけでも全体像が把握できる参考書を経てから、補足知識を蓄える目的でWeb問題集を活用していました。
先述したように参考書がない場合などは、せめてAWS公式の試験ガイドを確認し、出題されるサービスのAWS公式ドキュメントに目を通したうえでWeb問題集に取り掛かるのも良いかもしれません。

AWS公式ドキュメント&検証環境(10%)

こちらは「解説読んだけど、未だによく分からん」というサービスに対して使っていました。
具体例を挙げると、個人的にはDynamoDBのグローバルテーブルやら、グローバルセカンダリインデックスやらローカルセカンダリインデックスやらのイメージがいくら解説を読んでも掴めず、公式ドキュメントを読みながら検証環境で挙動を確認する、ということをやっていました。
一度サービスに触れてみると、よりイメージが掴みやすくなるので、行き詰った際などにはとてもお勧めです
もし、検証できる環境が無いといった方は、もしかすると後述するBlackBeltやAWSが提供しているハンズオン資料などでサービスを使用した際の挙動が確認できるかもしれないので、ぜひ探してみてください。

サンプル問題、公式練習問題集(5%)

問題数こそ少ないですが、公式が提供していて且つ誰でも無料で利用できるサンプル問題や、Skill Builderにさえ登録していれば利用可能な公式練習問題集を活用するのもお勧めです。
資格勉強を始めるファーストステップにするのも良いですし、試験前の確認用とするのも良いかもしれません。
私の場合は、毎回ではありませんでしたが、資格勉強を始める前の時点での力試しとして利用していました。

BlackBelt(5%)

AWS資格勉強系の話になると、毎回と言って良いほど紹介されているBlackBeltですが、理解が難しいサービスに出くわした際などには、非常にお勧めです。
ただ、各サービスごとにやや長めの動画が用意されているため、試験範囲のサービスすべてに目を通すのは難しいかと思われます。
動画を視聴するにしても、自分が理解できている部分はスキップしたり、倍速にしたりすることで効率よく情報を得られるようにしましょう。

携わっている案件(5%)

正直、案件に携わった際に身につけた知識のうち、資格に活かせた部分の割合でいうと5%どころではないのですが、あくまで資格試験勉強の過程で案件を再度振り返ったときの割合で記載しています。
私が所属する「エンタープライズクラウド部」という組織の特性上、ありがたいことに、マルチアカウント環境の構築やDirect Connectの設定などを行う機会に何度か遭遇しました。
資格でいうと、SA ProやANSの分野に直結してくる知識だったため、案件での経験に非常に助けられた記憶があります。
このように、日常業務で身についた知識が試験に活かせることもあるので、普段から知識や経験を獲得するアンテナを張り巡らせておくことは大事だと考えています

さいごに

いかがだったでしょうか?
これからAWSの資格取得を目指す方も多くいると思いますので、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

足達 巧 (記事一覧)

エンタープライズクラウド部・ソリューションアーキテクト1課

文系出身の新卒2年目です