受験動機
運用ルールをどうすればいいか悩む機会があり、 ITIL の考えが役に立つかもと思いました。サーバーワークスでは ITIL の受験料は経費精算できるので、いい機会なので受験することにしました。 現在の ITIL Foundation 試験は、v3 と v4 の2つが併存していますが、 今回はアジャイル対応の v4 で受験しました。
申し込み
PeopleCertから申し込みました。
この場合は、オンライン自宅受験となります。 ちなみに私が申し込んだ2022年1月の時点では41496円でしたが、2022年2月現在では57000円となってました。。。(値上げ?為替レートの影響?)
また、Take2オプションがあり、これを申し込むと不合格の際に再受験ができますが、9999円の追加出費が必要です。悩ましいですね。
受験当日には自分のマシンに Exam Shield という試験用ソフトをインストールする必要があります。 念のため、自分のMac/Windowsが対応しているか確認しておいた方がいいです。 たとえば、2022年2月現在では、対応OSに Windows 11、macOS Monterey の記載はありません。
もし試験会場で受験したい場合は、プロメトリックでも申し込めるので確認していただければと思います。(PeopleCert申し込みと価格は異なります。)
学習方法
まず、この本を読みました。「ITILまったくわからん」という人には非常にいい本だと思います。 注意点としては、基本的には前バージョン(v3)をベースに解説がされていて、最後に最新バージョン(v4)の補足解説がある構成となっています。
ただ、v4バージョン対応した本が2022年03月16日に発売されるので、今から勉強開始する人は、それを待った方がいいと思います。
Webの情報も色々見たのですが、私はこちらのサイトはv4の全体像を理解するのに役立ちました。
ただ、上記だけでは、試験に合格するのは難しい気がします。
そこで、Webで販売されている問題集を購入してみました。 具体的にどれとは書きませんが、あやしい日本語のが色々出てくると思います。 解いてみると解答もあやしい部分があるのですが、不明な用語が出てきたら調べるという感じで学習には役立ちました。 本番試験は40問中で26問の正答で合格なので、どうしても理解ができないところがあった場合は、ひとまずスルーすることをお勧めします。
ちなみに ITIL 4 Foundation の公式本も存在しているようですが、受験スケジュールや価格の都合で購入しませんでした。
あと、私は受験結果のレポートを見て気がついたのですが、試験では ITIL® 4 Foundation Candidate Syllabus に基づいて出題されているようです。
- サービスマネジメントの主要概念を理解する
- ITIL の従うべき原則が、組織によるサービスマネジメントの採用および適応にどのように役立つのかを理解する
- サービスマネジメントの 4 つの側面を理解する
- ITIL サービスバリュー・システムの目的と構成要素を理解する
- サービスバリュー・チェーン活動とその相互関係を理解する
- 15 種類の ITIL プラクティスの目的と主要用語を知る
- 7 種類の ITIL プラクティスを理解する
学習が進むとわかるのですが、v4はプラクティスだけでも30個以上ありますが、漠然と全部覚えるよりも、シラバスを見て重要そうなところを重点的にやるほうがいいかもしれません。
試験本番
試験開始時間の少し前に Exam Shield を起動し、ログインしておきましょう。 すると、試験官が日本語で話しかけてきます。 Webカメラで部屋の様子を確認したら、テスト開始です。
試験問題や選択肢の日本語は完璧だと思います。変な機械翻訳みたいなのは感じませんでした。
テストが終わるとその場で結果がわかり、仮レポートがダウンロードできます。 2日後に正式なレポートが出るので、そのときはメールが届くと伝えられましたが、私の場合は3日かかりました。(時差の都合?)
受験後の感想
33/40点で合格しました。 今回は会社負担で受験できたのでよかったですが、受験料が高いですね。 ITIL v4の内容自体は、素晴らしいと思います。学習している最中にも「現在の業務やサービスを運営していく中で、こういう観点も気をつけよう」といろいろアイディアや反省が思い浮かんできました。
また、ITILというとITサービスの運用というイメージですが、実際は想像以上に広い範囲をカバーしていました。ITILの学習は、経営者から現場担当まであらゆる立場の人に有効だと感じました。
今回は初めの一歩でFoundation試験でしたが、機会があれば上位の試験にも挑戦してみたいです。
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