Amazon Connect CTI Adapter for Salesforce バージョン 5.10 がリリースされました。
追加された設定機能を紹介したいと思います。
今回試した環境
- Salesforce Developer組織(Spring '21)
- Amazon Connect CTI Adapter v5.10 for Salesforceを新規インストール
新機能:オーディオデバイス設定の表示
Amazon Connectをソフトフォン利用する際、通話はヘッドセット、着信音はPC本体・スピーカーから鳴らしたいというケースに対応可能です。
オーディオデバイス設定について、詳しくは下記ブログで紹介していますのでご参照ください。
設定方法
- 「AC CTI アダプタ」オブジェクト→「ACLightningAdapter」レコードを選択します
- 「Audio Device Settings」 チェックをONに設定し、保存します
- ページをリロード後、CTIを表示し、歯車部分から設定タブを表示すると「Audio Devices」設定部分が表示されます
- 3つのデバイスを選択して保存すれば設定完了です
新機能:電話の種類設定の表示制御
電話の種類設定とは、"ソフトフォン"と"デスクフォン"を選択する設定になります。
"ソフトフォン"はPCのオーディオデバイスを利用して通話する方式です。
"デスクフォン"は、固定電話の番号を指定することで、着信を固定電話へ転送し、お客様と会話することができる設定です。
デフォルト状態では、この切替設定項目が表示されるのですが、非表示設定することが可能になりました。
設定方法
- 「AC CTI アダプタ」オブジェクト→「ACLightningAdapter」レコードを選択します
- 「Phone Type Settings」 チェックをOFFに設定し、保存します
- ページをリロード後、CTIを表示し、歯車部分から設定タブを表示すると「電話の種類」設定部分が非表示となります
画像は電話の種類設定、オーディオデバイス設定の両方を非表示にした状態です(スッキリ)
過去バージョンからアップデートした場合
今回はCTI Adapterを新規インストールしましたが、既に5.10より前のバージョンを導入されている場合は今回紹介した設定項目が表示されない可能性があります。
(手元のv5.7からアップデートした環境では表示されませんでした)
その場合の対応方法も紹介します。
設定項目を表示する手順
ACLightningAdapter ページを表示
- 「AC CTI アダプタ」オブジェクト→「ACLightningAdapter」レコードを選択します
- 設定項目が表示されていないことを確認し、「オブジェクトを編集」を操作します
オブジェクトマネージャ:ページレイアウト
- 「AC CTI アダプタ」オブジェクトの設定画面で、「ページレイアウト」を操作します
- ページレイアウト名をクリックして編集します
- 私の環境ではページレイアウト名は "AC CTI Adapter Layout - August 2020"でしたが、環境によって異なるかもしれません
ページレイアウト編集
- 「Audio Device Settings」と「Phone Type Settings」項目を表示エリアへドラッグして配置します
- 「保存」します
- 必要に応じて「別名保存」してユーザへページレイアウトを割り当てる、方法でも良いと思います
確認
- 「ACLightningAdapter」レコードのページを再度表示して設定項目が表示されることを確認します
- リロードしても表示されない場合はログアウト→ログインしてみてください
最後に
オーディオデバイス設定については、各PCで設定する必要があり少し大変ですが、着信音と通話を別のデバイスで使い分けることで快適で効率的に利用できるのではないでしょうか。
ただし、オーディオデバイス設定・電話の種類選択ともに、利用者に不用意に変更してもらいたくない場面も想定されます。
その場合は設定自体を隠し、変更できない状態で運用するという選択も可能になるという、少し地味ですが良いアップデートだと思います。
それぞれの運用に合わせて、適切に設定したいところですね。
ご参考になれば幸いです。