こんにちは!技術2課の加藤ゆです。
今年ももう終わりですね~私は大みそかの紅白は、姉とやんや言いながら絶対見る派です。その後のカウントダウンTVも、どちらかが寝るまで見ます。
さて、今回は最近お客様からご質問いただいた内容をブログにしてみました。
- やりたいこと
- やること
- IAMロールの作成
- EventBridge Schedulerの作成
- EventBridge スケジュールルールと EventBridge Scheduler は何が違うのか?
- 料金
- おわり
やりたいこと
「EC2インスタンスのステータスが”stopped”に変わった」イベントをきっかけに、SNSに連携するイベントドリブンのEventBridgeルールを作成しました。
このEventBridgeルールを、業務時間(8:00-17:00)だけ機能するようにしたい。
というのが今回実現したい事です。
やること
EventBridgeのルールを、時間指定で有効化/無効化するEventBridgeを作成します。 こう書くとややこしいですね。
つまり2つのEventBridge Schedulerを作成します。
- 1.EventBridgeルールを、8時に有効化するAmazon EventBridge Scheduler
- 2.EventBridgeルールを、17時に無効化するAmazon EventBridge Scheduler
イベントドリブンのEventBridgeルール自体に、ルールが有効な時間を指定出来れば良いのですがそのような機能はありません(2023/12時点)
そのため、EventBridgeを有効化・無効化するためのEventBridgeを作ります(ややこしい)
IAMロールの作成
概要
Amazon EventBridge スケジューラーのセットアップ - EventBridge スケジューラー
EventBridge Schedulerでは、ターゲットとして指定したサービス API の実⾏権限を持った IAM ロールを設定する必要があえります。
EventBridgeスケジューラが利用するIAMロールを作成します。
項目 | 設定 | 説明 |
---|---|---|
信頼されたエンティティタイプ | scheduler.amazonaws.com | EventBridge Scheduler がロールを引き受ます |
許可ポリシー | AmazonEventBridgeFullAccess | EventBridgeのフルアクセスを与えます |
手順
- 1.IAM コンソール > [ロール] > [ロールの作成] を選択
- 2.以下のパラメータを指定
項目 | 設定 |
---|---|
信頼されたエンティティタイプ | カスタム信頼ポリシー |
許可ポリシー | 下記JSONを入力 |
{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Principal": { "Service": "scheduler.amazonaws.com" }, "Action": "sts:AssumeRole" } ] }
- 3.「 許可を追加 」にて、「AmazonEventBridgeFullAccess」を追加
- 4.任意のロール名を指定し、ロールを作成
EventBridge Schedulerの作成
概要
2つのEventBridge Schedulerを作成します。
①EventBridgeルールを、8時に有効化するAmazon EventBridge Scheduler
②EventBridgeルールを、17時に無効化するAmazon EventBridge Scheduler
手順
- 1.Amazon EventBridge コンソール > [スケジュール] > [スケジュールの作成] を選択
- 2.スケジュール名は任意の値を入力
- 3.「スケジュールのパターン」欄の以下パラメータを入力
項目 | 設定 |
---|---|
頻度 | 定期的なスケジュール |
スケジュールの種類 | cronベースのスケジュール |
cron 式 | 毎日8時の場合:0 / 8 / * / * / * / ? / * 毎日17時の場合: 0 / 17 / * / * / * / ? / * EventBridge スケジューラーのスケジュールタイプ - EventBridge スケジューラー |
フレックスタイムウィンドウ | オフ |
タイムゾーン | Asia/Tokyo |
- 4.「ターゲットの選択」を以下のように指定
項目 | 設定 |
---|---|
ターゲット API | すべてのAPI |
すべての AWS のサービス | 有効の場合:Amazon EventBridge > EnableRule 無効の場合:Amazon EventBridge > DisableRule |
EnableRule | { "Name": "対象のEventBridgeルール名" } |
- 5.「設定 - オプション」を以下のように指定 (その他設定についてはデフォルト設定とする)
項目 | 設定 |
---|---|
アクセス許可 | 既存のロールを使用 > 作成したIAMロールを指定 |
- 6.スケジュールを作成
EventBridge スケジュールルールと EventBridge Scheduler は何が違うのか?
EventBridge Schedulerは、EventBridge スケジュールルールの上位互換の機能です。
今後は、スケジュールルールではなくEventBridge Schedulerの利用が推奨されます。
(マネジメントコンソールでスケジュールルールを作成しようとすると、EventBridge Schedulerの画面に遷移されますね)
上位互換ポイントとしては、以下です。
- タイムゾーン・サマータイムがサポートされた
- スケジュールの管理できる数が多くなった
- スケジュールの複雑な設定が可能になった(cron式、定期実⾏、1度のみ実行)
- フレックスタイムウィンドウを利用できるようになった(指定した時間内のどこかで実行する)
また、EventBridge スケジュールルールとEventBridge SchedulerではサービスのAPIが異なっています。
CLIの実行、IAMでのリソース指定は対象が異なってきますので、知っておくと良いかもしれません。
EventBridge スケジュールルール:events.us-east-1.amazonaws.com
EventBridge Scheduler:scheduler.us-east-1.amazonaws.com
料金
1ヶ⽉あたり 14,000,000 回までは無料です
その後 1,000,000 回のスケジュール呼び出しごとに課⾦が発生します。 東京リージョンの場合は、$ 1.25 です。
おわり
イベントドリブンのEventBridgeをスケジュール実行するやり方のご紹介でした!
EventBridge Scheduler対応しているAPIは6000以上、対応するAWSサービスは270以上との事。 EventBridge以外のAPIに向けてスケジュール実行することも可能です。
ただEventBridgeで秒レベルのスケジュール管理は出来ませんので、細かくスケジューリングしたい場合は難しいです。
最後まで、ご覧頂きありがとうございました!