こんにちわ!サーバーワークス日本最南端社員の久保玉井(くぼたまい)です。
そんなサーバーワークス日本最南端社員である私は沖縄県で勤務しております。
そんな沖縄県ですが、東京や大阪よりも実は台湾が近いんですよね。
ということで台北ローカルゾーンが利用開始になったので試しに使ってみました。
(ブログタイトルは聖闘士星矢を意識してますはい)
ローカルゾーンって何?
さてここでローカルゾーンっていう新しい言葉が出てきましたね。確認してみましょう!
AWS Local Zones はインフラストラクチャをデプロイするタイプのサービスで、コンピューティング、ストレージ、データベース、その他の厳選された AWS のサービスを人口の多い場所や産業の中心地近くに配置します。
つまり世界各地にあるリージョンにぶら下がる形で、サービスをローカルゾーン近くにいる利用者へ提供することが出来ます。
既存リージョンの子供のような位置づけのインフラストラクチャサービスですね。
ちなみに現時点で18のローカルゾーンが提供され、今後追加で31のローカルゾーンが展開される予定です。
(言語をEnglishにすると最新の情報が見れますのでオススメです)
台北ローカルゾーンを使ってみる!
地理的に台湾に近い沖縄県民ですので、ある疑問がむくむくと湧き上がりました。
東京リージョンと台北ローカルゾーン。。どちらにEC2設置したら速いのか?
という事で台北ローカルゾーンを使ってみました。
①ゾーングループを有効化する。
ローカルゾーンを使用するにはEC2のダッシュボードのゾーングループにて有効化が必要です。
有効にしゾーングループを更新し、少し待つと利用できるようになりました。
②サブネットを追加しAZを指定する
ゾーングループで有効にするとサブネット作成時にローカルゾーンの選択が出来るようになります。
③EC2が作れない!なぜ?
サブネット作成後、EC2をローカルゾーン指定したサブネットに準備していきますが・・・
作れない!
なぜ作成できないのか?調べてみるとインスタンスタイプに問題がある様子です。
では台北ローカルゾーンで利用できるインスタンスタイプは何があるのか確認してみると・・
- c5.2xlarge
- g4dn.2xlarge
- m5.2xlarge
- r5.2xlarge
上記4つしか選択できない状況でした。
仕方が無いので今回はc5.2xlargeで東京リージョンのap-northeast-1aと台北ローカルゾーンのap-northeast-1-tpe-1aでインスタンスを2台準備しました。
東京と台北で速度比較をしてみる!
準備が整いました。 東京リージョンと台北ローカルゾーンにそれぞれEC2インスタンスを設置し準備万端です。
では速度比較をどうやって行うか? 今回はiperfを用いて比較してみます。
①セキュリティグループ設定
iperfで利用するTCPポートを許可するためにセキュリティグループは以下設定にしました。
②iperfをEC2にインストールし待ち受けする
セキュリティグループの準備が済みましたので、EC2インスタンスにiperfをインストールします
$ sudo amazon-linux-extras install epel $ sudo yum -y install iperf
インストール後、EC2側でiperfクライアント側の通信を待ち受けます。
$ sudo iperf -s -p 5001
③クライアントからiperfで計測してみる
サーバー側となるEC2での通信待ち受けが出来ましたので、クライアント側のWin11+WSLな端末から繋げてみます。
$ iperf -c 接続するサーバーのIP指定
まずは東京リージョンに設置したEC2への通信状況
次に台北ローカルゾーンに設置したEC2への通信状況
ぱっと見で劇的な違いがわからないっすね。
④5回計測しての結果です。
こういうのは複数回計測して表にまとめたほうが良いと星矢も言っているのでまとめます。
回数 | 東京リージョン | 台北ローカルゾーン |
---|---|---|
1回目 | 73.5Mbits/se | 77.3Mbits/se |
2回目 | 89.7Mbits/se | 79.5Mbits/se |
3回目 | 87.2Mbits/se | 56.4Mbits/se |
4回目 | 89.3Mbits/se | 65.2Mbits/se |
5回目 | 89.3Mbits/se | 63.9Mbits/se |
平均 | 85.8Mbits/se | 68.46Mbits/se |
なんとなく結果は見えていましたがやはり東京の方が速い様です。
まとめ
台湾に近い沖縄県民として非常に興味深いリリースが出たので、今回実際に使ってみて速度比較も行ってみました。
使ってみての感想ですが・・
- まだ出来たばかりなので利用できるサービスやリソースが少ない
- 「国外にデータ設置しては駄目」というガバナンスがある台湾企業は今後期待大
- 利用している通信キャリアによって差は出るだろうな。
- 沖縄のGIXがちゃんと整備されると、実は台北への通信が速くなる?
こんな感じです。
実際に台北ローカルゾーンで通信テストをしてみて、台湾を感じる事が出来て良かったです♪
以上!台湾に行きたいワン!
久保玉井純(執筆記事の一覧)
アプリケーションサービス部
サーバーワークス日本最南端社員。
最近、AWS Authorized Instructor Award 2022で表彰いただきました。引き続きわかりやすいトレーニング提供できるように頑張ります!