わかりやすくてわかりにくい、Amazon Connectの利用料金のこと

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Amazon Connect の利用料金はとてもシンプルです。
利用した分だけ課金されます。

シンプルなのですが、そんなにシンプルでもない。
そんな Amazon Connect の料金のことを今日は書きたいと思います。

以下の内容はわかりやすくするために「チャット」は除外して「電話」に絞ってご説明をします。

Amazon Connect 利用料金の基本

Amazon Connece の料金についてはAWSの情報を参照してください。   https://aws.amazon.com/jp/connect/pricing/

利用料金のポイント

上記が、ながーいページでわかりにくいのでポイントを説明します。

  1. 何秒電話を利用したか
  2. 電話番号をいくつもっていたか

の2要素が課金対象です。

どこのリージョンを使っているか
どの電話番号の種類なのか
どの国にかけているのか
などによって料金テーブルがあるので料金表が非常に長くなっています。

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料金簡易試算ツール

多くの方は東京リージョンで日本国内での利用になるますよね。
この条件に限定した簡単な試算ツールをサーバーワークはご用意しています。
具体的に今のコール量でAmazon Connectを利用したらいくらになるの?がすぐにわかります。
お気軽にご活用ください。
▶Amazon Connect コスト試算

Amazon Connect導入支援の中でもう少し細かな料金に関する試算もご対応させていただいてます。
具体的な案件があればご相談くださいませ。

こんなとき料金はどうやって計算されるの?

「通話時間」が利用料金に大きな影響があることはここまででご理解いただいたいと思います。
シンプルに受信・発信をした場合はよいのですが、電話をエスカレーションしたりすることもありますよね?
運用シーンごとに通話時間がどのように計算されるかを確認しましょう。

IVR(自動応答処理)を経由して受話した場合

「お電話ありがとうございます。サーバーワークスです」等のメッセージの読み上げや
「XXに関するお問い合わせは1番…」といった分岐を実装することがAmazon Connectでは可能です。
このような自動応答を経てオペレータに電話がつながった場合は「オペレータとお客様が会話している時間」ではなく、「お客様が電話をかけてAmazon Connectにつながってから会話終了まで」料金が課金対象となります。
自動応答をしている間も料金が発生します。

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他のオペレータに転送(とりつぎ)をした場合

エスカレーション等で他のオペレータやSVに転送する運用があるかと思います。
Amazon Connect のユーザー間で転送をした場合は受信通話もそのまま引き継がれます。

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転送をして3者間で会話をした場合

Amazon Connect は通常の転送(とりつぎ)の他に3者で会話をすることもできます。
Amazon Connect 内部のユーザーであれば3名で会話をしても通話料金はかわりません。

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外部の電話番号に転送をした場合

Amazon Connectは外部の電話番号、例えば以下のような電話に転送が可能です。

  • 外出中の担当営業携帯電話
  • 担当の営業店舗

この場合、

  • 受信通話料金=トータルの通話時間
  • 発信通話料金1=転送開始から転送終了までの時間
  • 発信通話料金2=転送受信から会話終了までの時間

が発生します。

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デスクフォン転送を利用した場合

Amazon Connect は通常CCPといわれるソフトフォンを利用します。
ソフトフォンの利用ができない状況の場合に、デスクフォンに転送して利用することが可能です。
(本エントリーでは設定方法やメリットデメリットについては割愛します)

この場合の転送も発信扱いになるため発信通話料金が必要になります。

  • 受信通話料金=トータルの通話時間
  • 発信通話料金=転送受信から会話終了までの時間

が発生します。

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デスクフォンで発信

デスクフォンを利用した場合の発信はざっくりダブルでアウトバウンド料金がかかります。
電話をかける操作と実際に通話する機器が違うので少しわかりにくいですね。
デスクフォンで発信はできなくはないけれど、シンプルにCCPを利用したいところです。

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まとめ

課金計算単位については、Amazon Connect の一部料金が秒単位課金になりました! のエントリーを参考にしてください。
2020年3月から秒課金に仕様が変わっています。
ちょっとわかりにくいのですが料金テーブルの単位は分で、通話時間の計算が秒単位になっています。

さて、Amazon Connect の課金範囲はわかりやすかったですか?わかりにくかったですか?
いろいろなケースで説明をすればするほど書いているわたしも混乱してきますが、まとめるとやっぱり「使った分だけお支払い」ですね。
わかりやすい!