はじめに
サーバーワークスではAWSの運用自動化サービスとしてCloud Automatorを提供しています。Cloud Automator(以下CA)の開発チーム(以下開発チーム)では、半年ほど前から社内向けに週報の発行をはじめました。 本記事では、その取り組みを振り返り、週報を開始した背景や内容等をご紹介したいと思います。
背景
Cloud Automatorの提供形態の特徴
CAはCA単体でご契約頂いているお客様(以下図の左のケース)も多数いらっしゃいますが、当社のpieCeをご契約頂き、AWSの導入支援を当社が実施させて頂いた流れで、CAをご利用頂いているお客様も多数いらっしゃいます(以下図の右上のケース)。そのようなお客様は当社の営業メンバーや構築メンバーがCAの提案や設定サポート等を行い、お客様からリクエストやフィードバックを営業メンバーや構築メンバー経由で頂く形になります。
また、当社の運用代行サービスでは、サービスの提供の一部にCloud Automatorを利用しているため、当社の運用チームからリクエストやフィードバックを頂くこともよくあります(以下図の右下のケース)。
したがって、お客様から直接リクエストやフィードバックを頂くこともありますが、社内のメンバから機能リクエストやフィードバックをもらうケースも多数あります。
課題意識と社内からの声
上記のようにCAは社内のメンバーも多く利用しているため、CAチームのメンバーと社内のメンバーとで情報の連携やフィードバックのやりとりを行うことが重要なのですが、社内のメンバーから開発チームによく「今CAチームが何に取り組んでいるのか分からない」「普段どんなことに悩んでいるのか分からない」といった声がありました。
たしかに、大き目の機能リリースは、本ブログやプレスリリース等で告知されますし、小さめのリリースであってもメンテナンスページにメンテナンスの内容が記載されます。また、ロードマップに開発予定の項目を掲載してはいますが、実際に今何をしているのかということはなかなか伝わりづらかったようです。 大きめの開発期間中にも、小さめな機能改善やバグフィックス等を小まめにリリースしているのですが、それらについてもなかなか十分に伝えられていませんでした。
また、大きめの機能リリースはどうしても着手からリリースまで数ヶ月要してしまうことが多く、その間は開発チーム内での設計や実装の作業に集中するため、動きが見えづらいということもあると思います。さらに、営業チームや構築チームであれば案件を通じてやり取りがありますが、開発チームは業務の内容を他チームと会話する機会が他のチームに比べて少ないように思います。
社内週報の着想と内容
上記のような課題を解決するため、チームメンバでディスカッションしたところ、社内週報を発行するのがいいのではないかという着想に至りました(他にもいくつか社内向けの周知やコミュニケーションを行う活動を行っていますが、その一つになります)。 ポイントとしていたのは、以下の点です。
- 現在チームで進めている開発の内容や悩んでいることをフランクに共有できること
- 仕事以外のメンバーの趣味や日常のこともコンテンツに取り入れ、親しみやすい内容にすること
上記を念頭に置いて検討した結果、週報のテンプレートないしサンプルは以下のようにしています。
## リリース情報
(リリースの内容、細かいものも含む)
### 次週のリリース情報
- ジョブ検索UIを改善しました
- AWSアカウント登録画面で警告のダイアログが出るようにしました
## 鋭意開発中
(開発PJの内容や悩んでいること)
- タイムゾーンのUTC対応
-- サマータイムの扱いが難しいです
## その他
(更新したブログやマニュアルの紹介、ハマったAWSのTips等)
- マルチアカウントに関するマニュアルを追加しました
## 雑談
(チームメンバの雑談)
### CA太郎
コメダ珈琲に行き過ぎて、息子からはコメダ珈琲に勤めていると思われているようです。
### CA次郎
新しく自作キーボードを作りました(3台目)。
### CA三郎
『アイアンマン』かっこよかったです。
社内週報の効果
さて、上記の経緯で半年ほど、社内週報を実施/運用を続けていたのですが、想像以上に好評で、以下図のようなコメントを頂くことが多くなりました。 特に前述の「雑談」コーナーが好評で、メンバーそれぞれに好き勝手なことを記載しているのですが、事務的な報告内容よりも楽しい週報になっており、結果、よく閲覧頂けるものになっているのかなと思います。
おわりに
今回、CAの社内週報の取り組みを紹介しました。半年ほど実施を続け、良い効果が得られていますので、今後も続けていく予定です。 また、同じような内容で社外向けにも発信できる部分は発信していければと思いますが、やはり社内向けと社外向けでは少し勝手が違ってきますため、今後の取り組みでそのあたりも改善していけたらと思います。
さて、このCAの社内週報の運用に利用している技術の紹介もできればと思いますが、少し長くなってきたので、次の記事でご紹介したいと思います。
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